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開通まであと2年、すさみ串本道路の工事状況(前)

関連ブログ記事・・・2023/2/3付「紀伊半島一周高速道路の和歌山県側未開通区間の状況(事業評価結果より)

紀伊半島一周高速道路(便宜的にこう呼びます)の一部に相当するすさみ串本道路はすさみ南IC~串本IC間約19.2kmで、2025年春に開通予定です。開通すると、既に大阪・和歌山側からすさみ南ICまで開通済みの高規格幹線道路と接続し、本州最南端の串本町まで自動車専用道路だけで行けるようになります。

すさみ串本道路の2022年3月末現在の事業進捗率は約54%・用地進捗率は約99%となっているものの、上記ブログで紹介した事業評価結果の資料によれば、16か所計画されている延長100m以上のトンネルのうち6か所は未着工です。ただ、全般的には工事は順調で、国道42号から施工中の道路がよく見える区間も少なくなく、さらに国道42号の各所に施工箇所への工事用車両の進入路が設けられています。

2月9日時点の現地の様子を、これからかいつまんで紹介していきます。

1.すさみ南IC付近

2022/5時点のストリートビューでは、上下ランプの中間部に串本方面に向かう道路の橋脚が完成しているものの、その先は緑の山が立ちふさがっており、ここを貫くはずのトンネルは完全未着工です。2023/2時点でも何ら動きがありません。

これは、事業評価結果の資料の32ページ目に記載されているように、当初計画ではすさみ串本道路開通後もすさみ南ICは田辺方面との出入りしかできないハーフICの予定だったのが、防災機能の拡充を図るため、和歌山県が串本方面のオンランプを整備することとなり、これに伴い江住第一トンネル(=緑の山を貫くトンネルのこと)の拡幅等の必要が生じたためです。資料の25ページ目によれば江住第一トンネルの延長は270mなので、現地着手から貫通までには1年もかからないものと思われますが。

2.すさみ町と串本町の境界付近

現地付近の航空写真によれば、JR紀勢本線の北側に施工中の道路が明確に読み取れます(この地区で読み取れない部分は基本トンネル内)。里野海水浴場の北東側の切り通しに、国道42号から分岐した工事用道路が接続しているのがよくわかります。

工事用道路の接続点の様子。

その両側に設置された工事用看板のアップ。

3.熊谷川第二橋

国道42号がJR紀勢本線をくぐって高台にとりつく手前、上記航空写真で「南国花市場」とある地点の奥で、谷を一跨ぎするかなりの高さのコンクリート橋梁を建設中です(この付近のストリートビューは存在しません)。

国道42号からの入口。

南国花市場のはるか山の上のほうに、真新しいコンクリートの物体が見えます。これが、熊谷川第二橋のすさみ側の橋台です。

工事現場前に掲示されている完成予想図。向こうに見えるのが串本側の橋台です。

その間では、高い橋脚の基礎を工事中。

左側が元からの集落の小道、右側が新たに造られた工事用道路。まだまだ活躍が続きます。

4.東地トンネルの工事用道路の入口

熊谷川第二橋のすぐ東側の和深西トンネル(延長445m)は2022年4月時点では未着工でしたが、2023年2月時点では西口の工事用道路が完成し車両が出入りしています。国道42号との接続点の様子。

5.国道42号和深交差点の北方

従来からの集落内の道(県道39号串本古座川線)とは別に、工事関係車両用の道路が整備され、仮設橋梁で川を越えます。廃校の校舎の上に見えるのが、すさみ串本道路の建設によりできた斜面です。

ちなみに、分岐点付近にあったJAキャッシュコーナー(その昔は農協の支所があった場所?)はリストラされ、週2回1時間半ずつ営業の金融移動店舗車での対応となりました・・・

(つづく)

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