17:43
の始まり。。。既に悪夢は最初から暗示
されて居たのかも知れない。
ゆきへガムを渡した。
何時に無く、埋め様ともせず必死に
齧り、何とか飲み込もうとして居る。
散歩へ誘うも、行かないと言う。
それではふくぎんだけを抱え、と
いつもの様そっと玄関へ出る心積もりが
齧り掛けのガムの状態、飲み込める大きさか等を
確かめる為、再度ゆきの様子を伺った。
その際、明らかに麻痺をして居た自分は
ご丁寧にもふくぎんを抱っこし乍らゆきの傍へ行ってしまった。
ゆきは見て見ぬ振りをし、ガムを噛み続ける。
寧ろ慌てて飲み込もうとして居たのかも判らない。。。
確か、その時点ですら我が愚かな行動に
ハッとはしたと思うが---
外は大分気温も下がって居た為
由りによって玄関先でふくぎんリード、T等を着せ、
玄関ドアを開けた。。。
その途端、
部屋からゆきが猛ダッシュ;と言っても
最早走る事は出来ないのだが、彼女にすれば
必死だった;で、玄関へ来る。
まだ口をモゴモゴさせて居た。
自分だけ置いて行かれる事に
疎外感を感じたのか、それは全く
鈍感なニンゲン飼主には知る由も無い。
斯くして、ゆきも一緒にカートで出る事となる。。。
まず第一のゆきの悲しみ助長。
17:57
ペペちゃんに会う。
彼に会う少し前、ふくぎんカート上で
粗相を目一杯。バスタオルは当然濡れたが、
下のベッドにまで浸み込む。
以後、ゆきはふくぎん粗相の臭いのする
ベッドの上に乗らなければいけなくなった。。。
18:05
とにかく大騒ぎの中、この飼主にハンドル出来ぬふくぎん。
歩けば、カート車輪にリードを巻き込み
乗れば乗ったで、勝手に降り
首吊り状態かカートに轢かれそうになり。。。
以前より酷い状態だ。
その都度、止まり車輪と絡んだリードを解き。。。
リードで雁字搦めになったふくぎんを直し。。。
と本来10分係るか係らぬかまでの距離にも倍以上を要する。
とにかく、ゆきにちょっかいをを出すのだけは
止めてくれ、と強く思う。
18:17
ほか弁待ち。ゆきにおんぶ状態。
18:30
ほか弁横を通る、イガイガ道へ。
18:32
不安になったらしい。振り返る。
18:33
1cmでもふくぎんと離れたい、ゆきと
ゆきに1mmでもくっ付きたい、ふくぎん。
それにしても可笑しな後肢のちびわるこ。
18:35
遠目からふくぎんを見るゆき。
イガイガ道を直進した側の道へ視線を移す。
そうだった、この時そちら方面へ行こうと
約束した事を今思い出した。。。
18:37
乗れば降りる、降りれば乗りたがる、ふくぎん。。。
18:38
ふくぎんのみ、歩く。
18:42
勝ってに乗る。ゆきは降りる。
18:46
誰かの派手なマーキング跡が在った為、降り
ゆきに示すと匂い嗅ぎをする。ふくぎんも嗅いで居た。
18:48
此処はゆきがクンクンしたい場所。
この後、直ぐに乗り帰路へ。
18:49
ふくぎんも乗せ、そのまま帰れば良かった。
ゆきの不幸はこの後に始まる。
あちらからガゥガゥチワワのソラと
その娘の更なるガゥガゥ犬のトイプーチワワ雑種が来た。
ふくぎんは、本来ヒトや、仲間達とも
接したいと思って居るらしいが経験不足も
大いに手伝い、怖い。。。
しかし近付きたい。
ガゥガゥソラは、ふくぎんに友好的だった。
更にその娘はガゥガゥし乍らも、大暴れをする
ふくぎんを捕まえ様と必死に追い掛け
ふくぎんはプレイバウを取り
これまでには目にした事の無い様な生き生きとした
行動を取る。
チラッとゆきを見る。ゆきは進行方向へ
体のみ向け、顔だけは飼主を見て居た。
目が合う。。。
楽し気に大騒ぎをする3頭と話に夢中になって居る
飼主を、背中を丸め、如何にも惨めそうな体勢を取り
ジッと。。。存在すらも無き者の様
声を上げるでも無く、当に暗闇でひっそりと
一人ポツンとカートの上でこちらを見て居た。。。
その時点で、別れを告げ帰れば良かったモノの
ソラ、トイプーxチワワ雑種飼主さんの
話を結構長い事聞いて居た。。。
その間、ふくぎんは大喜び。
ゆきの寂しさが胸に突き刺さって居るにも
拘わらず。。。
あの眼差し。。。自分が死んでも忘れられない。
もう本当に酷い事をした。
悲しみに満ちた眼差し。。。自分の勝手な思い、
投影であってくれ、と願う。。。
しかし。。。ふくぎんもふくぎんで
友達と接する事が大事且つ
それを本人もかなり望んで居るのが手に取る
様に解る。
擦れ違い様人々を、さも興味深げに
怖いクセ、目で追う。
これが4本脚仲間が横を通ろうモノなら
尻尾を振り近寄ろうともする。
けして巧く挨拶等は出来ないが。。。
ふくぎんも仲間達と接する事が必然だが
それを見るゆきは苦しいだろう。
誰にでも寛容で優しく、仲間大好きゆきに取り
以前の様、はしゃげなくなって来て居る事は
本人が一番良く解って居る。
一緒の散歩も、一頭づつの散歩も
其々に難点が有り、どうすれば良いのか。。。
今は、とにかくゆきのストレスを
最小限にしたい。
しなければならない。。。最低限の務め。。。
心から不憫な思いをさせてしまった。
これ等全てが飼主の思い過ごしであってくれれば良い。
実際のところ、3頭;特にその娘犬と
ふくぎん;が楽しそうにはしゃぐ様を
良くやるゎ。。。等と思ってくれて居れば
有り難いが、それは希み薄だろう。
ゆきに何百回も謝った。。。
当の本人はワケが解らなかったろうが
それでも謝り続けた。。。
どうして自分はこうなのだろう。
ゆきの大事な時間を無駄に悲しませる事
しか出来ないのか。。。
24時間だけで良い。。。
時の糸を手繰り寄せたい。
それでもゆきは、死ぬまでこのバカな
飼主の元で生きて行かなければならない。
悔悟の散歩だった。。。