昨日、安倍総理は衆議院を解散した。12月2日公示、12月14日投票で、総選挙となった。
消費税上げを延期し、そのことの信を問うのだという、理屈にならない理屈で解散した。
その裏には、衆議院で3分の2以上の議席を持っている、自民公明与党が、よもや過半数割れになることはあるまい・・という自信からだろう。
しかし、すでにマスコミでも報道されているように、2年前の選挙でも、有権者は自民党よりも非自民に投票している。
自民公明の大勝を演出したのは、野党の乱立、小選挙区での足の引っ張りあいだった。
もし、野党一本化が現実のものとなったら、自民公明の過半数維持は実は難しい。
だから私は、この解散を「勘違い解散」と呼ぶことにしたい。
この呼び方が、正しいか間違っているかは、12月15日には判明するだろう。
総得票数半分以下なのに議席数派1.5倍以上
まず、2012年総選挙の結果が、投票行動の意思とはかけ離れたものになっていたことを再確認する必要がある。
自民党と公明党の小選挙区での得票数は2653万票。他の政党の合算は3309万票。
つまり45%程度しか得票していないのに、82%の議席を獲得した。
民主党のほかに維新、みんな、未来(事実上ほとんどは生活の党)、そして社民、共産などなど、非自民側が見事に票を細切れにした結果だ。
2012年の比例区の結果を見ると、自民党と公明党が2374万票、他の政党合算は3644万票。
議席配分も自民党公明党が79、その他政党が101と、非自民が自民を上回っている。
世の中の意識は、後者だったが、結果は8対1というひどいものになったのだ。
これが小選挙区制だ!ということは、逆のことが安倍自民党にも起こるかも知れぬということである。
私は、この一週間、「緑茶会=脱原発政治連盟」の応援候補を選別すべく、北海道からはじまるすべて雄選挙区の選挙結果に目を通してきた。
そして、あらためて2012年選挙の野党側乱立の壮絶さに驚いたのである。
その集計結果は、緑茶会として発表するので、ここでは伏せるが、300の小選挙区のうち、かなりの選挙区で非自民の合算(あえて合算しても実現可能性がほとんどない共産党票は外したが)が、自民党得票数の1.5倍、あるいは2倍のダブルスコアという結果なのだ。
つまり、もし非自民候補が一人にしぼられていたならば、安倍政権の誕生はなかったということである。
ちなみに、北海道で非自民の候補者調整がうまくいけば、12選挙区のうち7選挙区での非自民勝利は確実、5選挙区で激しい闘い、自民の楽勝は2選挙区くらいであろう。
このような現実が、実は目の前に横たわっている。
いやでも進む非自民の候補者統一
そんな数字は当然ながらわかっている・・と安倍総理は言うのかも知れない。
どうせ、野党の統一候補なんかできやしないんだよ。だから解散したんだ・・と。
たしかに「我こそは!」と存在感ばかりを主張したい野党勢力。候補者調整なんて、今までできた試しはなかった。
しかし、今回何か違う。
実は、けっこうな選挙区で、非自民の比例復活候補がいる。
それは民主党ばかりではなくて、みんな、維新、「未来」であった生活の党も意外と多い。
民主党は、比例票も稼げず、惜敗率が高くても復活できなかった候補者がいるが、他党は逆に惜敗率が低くても、保有候補者数全体が少ないので比例復活して現職議員になっている例が多い。
小選挙区では3番手だったのに・・ということ。
その現職に民主党が意地になって、自分の候補者をぶつけると・・つまりは共倒れ。
安倍総理の思うつぼになる。
どうもそのことをわかってか、民主党はずいぶん柔軟なのだ。
最も驚いたのが神奈川12区。
われらが「あべともこ」の選挙区だ。
ここには、民主党で現在落選中の中塚がいる。
当然、でてくるものと思ったが、中塚は立候補辞退宣言。
民主党は「あべともこ」を推薦と発表した。
あべさんは、いつもコンスタントに5万票くらいをとっている。
当選した自民党候補は6万票から7万票。
非自民が一丸となれば、自民を倒せる可能性もあるのだ。
次に驚いたのが、生活の党の民主党入り宣言。
小沢党首だけが、生活に残り、他の衆議院は民主党に・・と。
これを民主党が受け入れるのかどうか、今日の時点で発表はないが、おそらく水面下の相談はあっただろうし、いまは非常事態だ。
これに「みんな」の解党というドラマもあり、かなりの選挙区で非自民統一がはかられそうな雲行きになってきた。
緑茶会は「落とそう!原発大好きイレブン」を発表
そもそも安倍総理の野党がても足も出ないような選挙をしてやろうという意地悪心がこの解散につながったのだろう。
しかし、野党側の大部分は、本当にても足も出なくなってしまい、候補者も出せず、ひどいところは事実上、あるいは実際の解党に追い込まれたわけである。
そしてその結果は、安倍総理の思惑に反して、非自民候補者の一本化調整を促してしまったということだ。
私が「大番狂わせ」と書いた意味はここにある。
その大番狂わせが、ある重要な選挙区でも起こる可能性があるのだ。
それが、「落とそう!原発大好きイレブン」という1枚にまとまった。
(冒頭のチラシイラスト)
ワーストNO.1の甘利明は神奈川13区。
大和、海老名、座間、綾瀬が選挙区。
ここで、甘利はあまり強くない
いつも非自民が割れているから、漁夫の利当選を果たしているだけだ。
もし非自民統一候補が誕生すると13万票対11万票くらいで甘利は敗れる。
原子力推進の権化のような奴が、これだけで落とせるのだ。
ただし、その場合、非自民統一候補に完璧を求めてはいけない。
憲法改正、集団的自衛権賛成・・極端に言うと、そいつが原発推進でも、「甘利を落とす!」ためなのだ。
甘利が政界から消えることによる、原子力推進派の打撃は大きい。
政界や経済界に延発推進の睨みを効かす、原発推進の機関車みたいな奴だからだ。
小物の原発推進が通って、大物が落選するならよしとしよう・・とこのぐらい「戦略的な判断」で、その1票を使ってほしい。
完璧な候補はいないから「棄権する」といっているあなたが、甘利を当選させている・・ことに気づいてほしい。
こういう投票スタイルを緑茶会は「戦略的投票」と呼ぶことにした。
もともと、呼びかけ人の一人である「安富歩」先生が発案されたもの。
最後に標語。
「日本中、戦略的投票で安倍政権に終演を!」
緑茶会のページはこちら
http://ryokuchakai.com/2014/11/18/11/
消費税上げを延期し、そのことの信を問うのだという、理屈にならない理屈で解散した。
その裏には、衆議院で3分の2以上の議席を持っている、自民公明与党が、よもや過半数割れになることはあるまい・・という自信からだろう。
しかし、すでにマスコミでも報道されているように、2年前の選挙でも、有権者は自民党よりも非自民に投票している。
自民公明の大勝を演出したのは、野党の乱立、小選挙区での足の引っ張りあいだった。
もし、野党一本化が現実のものとなったら、自民公明の過半数維持は実は難しい。
だから私は、この解散を「勘違い解散」と呼ぶことにしたい。
この呼び方が、正しいか間違っているかは、12月15日には判明するだろう。
総得票数半分以下なのに議席数派1.5倍以上
まず、2012年総選挙の結果が、投票行動の意思とはかけ離れたものになっていたことを再確認する必要がある。
自民党と公明党の小選挙区での得票数は2653万票。他の政党の合算は3309万票。
つまり45%程度しか得票していないのに、82%の議席を獲得した。
民主党のほかに維新、みんな、未来(事実上ほとんどは生活の党)、そして社民、共産などなど、非自民側が見事に票を細切れにした結果だ。
2012年の比例区の結果を見ると、自民党と公明党が2374万票、他の政党合算は3644万票。
議席配分も自民党公明党が79、その他政党が101と、非自民が自民を上回っている。
世の中の意識は、後者だったが、結果は8対1というひどいものになったのだ。
これが小選挙区制だ!ということは、逆のことが安倍自民党にも起こるかも知れぬということである。
私は、この一週間、「緑茶会=脱原発政治連盟」の応援候補を選別すべく、北海道からはじまるすべて雄選挙区の選挙結果に目を通してきた。
そして、あらためて2012年選挙の野党側乱立の壮絶さに驚いたのである。
その集計結果は、緑茶会として発表するので、ここでは伏せるが、300の小選挙区のうち、かなりの選挙区で非自民の合算(あえて合算しても実現可能性がほとんどない共産党票は外したが)が、自民党得票数の1.5倍、あるいは2倍のダブルスコアという結果なのだ。
つまり、もし非自民候補が一人にしぼられていたならば、安倍政権の誕生はなかったということである。
ちなみに、北海道で非自民の候補者調整がうまくいけば、12選挙区のうち7選挙区での非自民勝利は確実、5選挙区で激しい闘い、自民の楽勝は2選挙区くらいであろう。
このような現実が、実は目の前に横たわっている。
いやでも進む非自民の候補者統一
そんな数字は当然ながらわかっている・・と安倍総理は言うのかも知れない。
どうせ、野党の統一候補なんかできやしないんだよ。だから解散したんだ・・と。
たしかに「我こそは!」と存在感ばかりを主張したい野党勢力。候補者調整なんて、今までできた試しはなかった。
しかし、今回何か違う。
実は、けっこうな選挙区で、非自民の比例復活候補がいる。
それは民主党ばかりではなくて、みんな、維新、「未来」であった生活の党も意外と多い。
民主党は、比例票も稼げず、惜敗率が高くても復活できなかった候補者がいるが、他党は逆に惜敗率が低くても、保有候補者数全体が少ないので比例復活して現職議員になっている例が多い。
小選挙区では3番手だったのに・・ということ。
その現職に民主党が意地になって、自分の候補者をぶつけると・・つまりは共倒れ。
安倍総理の思うつぼになる。
どうもそのことをわかってか、民主党はずいぶん柔軟なのだ。
最も驚いたのが神奈川12区。
われらが「あべともこ」の選挙区だ。
ここには、民主党で現在落選中の中塚がいる。
当然、でてくるものと思ったが、中塚は立候補辞退宣言。
民主党は「あべともこ」を推薦と発表した。
あべさんは、いつもコンスタントに5万票くらいをとっている。
当選した自民党候補は6万票から7万票。
非自民が一丸となれば、自民を倒せる可能性もあるのだ。
次に驚いたのが、生活の党の民主党入り宣言。
小沢党首だけが、生活に残り、他の衆議院は民主党に・・と。
これを民主党が受け入れるのかどうか、今日の時点で発表はないが、おそらく水面下の相談はあっただろうし、いまは非常事態だ。
これに「みんな」の解党というドラマもあり、かなりの選挙区で非自民統一がはかられそうな雲行きになってきた。
緑茶会は「落とそう!原発大好きイレブン」を発表
そもそも安倍総理の野党がても足も出ないような選挙をしてやろうという意地悪心がこの解散につながったのだろう。
しかし、野党側の大部分は、本当にても足も出なくなってしまい、候補者も出せず、ひどいところは事実上、あるいは実際の解党に追い込まれたわけである。
そしてその結果は、安倍総理の思惑に反して、非自民候補者の一本化調整を促してしまったということだ。
私が「大番狂わせ」と書いた意味はここにある。
その大番狂わせが、ある重要な選挙区でも起こる可能性があるのだ。
それが、「落とそう!原発大好きイレブン」という1枚にまとまった。
(冒頭のチラシイラスト)
ワーストNO.1の甘利明は神奈川13区。
大和、海老名、座間、綾瀬が選挙区。
ここで、甘利はあまり強くない
いつも非自民が割れているから、漁夫の利当選を果たしているだけだ。
もし非自民統一候補が誕生すると13万票対11万票くらいで甘利は敗れる。
原子力推進の権化のような奴が、これだけで落とせるのだ。
ただし、その場合、非自民統一候補に完璧を求めてはいけない。
憲法改正、集団的自衛権賛成・・極端に言うと、そいつが原発推進でも、「甘利を落とす!」ためなのだ。
甘利が政界から消えることによる、原子力推進派の打撃は大きい。
政界や経済界に延発推進の睨みを効かす、原発推進の機関車みたいな奴だからだ。
小物の原発推進が通って、大物が落選するならよしとしよう・・とこのぐらい「戦略的な判断」で、その1票を使ってほしい。
完璧な候補はいないから「棄権する」といっているあなたが、甘利を当選させている・・ことに気づいてほしい。
こういう投票スタイルを緑茶会は「戦略的投票」と呼ぶことにした。
もともと、呼びかけ人の一人である「安富歩」先生が発案されたもの。
最後に標語。
「日本中、戦略的投票で安倍政権に終演を!」
緑茶会のページはこちら
http://ryokuchakai.com/2014/11/18/11/
米政府の調査結果は「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)米国議会あて最終報告」として、2007年4月にまとめられた。米側で提起されることはほとんどなかったが、慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏とその調査班と産経新聞の取材により、慰安婦問題に関する調査結果部分の全容が確認された。
調査対象となった未公開や秘密の公式文書は計850万ページ。そのうち14万2千ページが日本の戦争犯罪にかかわる文書だった。
日本に関する文書の点検基準の一つとして「いわゆる慰安婦プログラム=日本軍統治地域女性の性的目的のための組織的奴隷化」にかかわる文書の発見と報告が指示されていた。だが、報告では日本の官憲による捕虜虐待や民間人殺傷の代表例が数十件列記されたが、慰安婦関連は皆無だった。
報告の序文でIWG委員長代行のスティーブン・ガーフィンケル氏は、慰安婦問題で戦争犯罪の裏づけがなかったことを「失望」と表明。調査を促した在米中国系組織「世界抗日戦争史実維護連合会」の名をあげ「こうした結果になったことは残念だ」と記した。
IWGは米専門家6人による日本部分の追加論文も発表した。論文は慰安婦問題について(1)戦争中、米軍は日本の慰安婦制度を国内で合法だった売春制の延長だとみていた(2)その結果、米軍は慰安婦制度の実態への理解や注意に欠け、特に調査もせず、関連文書が存在しないこととなった-と指摘した。
ヨン氏は「これだけの規模の調査で何も出てこないことは『20万人の女性を強制連行して性的奴隷にした』という主張が虚構であることを証明した。日本側は調査を材料に、米議会の対日非難決議や国連のクマラスワミ報告などの撤回を求めるべきだ」と語った。(ワシントン駐在客員特派員・古森義久)
◇
【ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)】 クリントン政権時代に成立した「1998年ナチス戦争犯罪開示法」と「2000年日本帝国政府開示法」に基づき、第2次大戦での日独両国の戦争犯罪の情報開示を徹底させる目的で00年に始まった調査。国防総省、国務省、中央情報局(CIA)、連邦捜査局(FBI)などに未公開の公式文書を点検し戦争犯罪に関する資料の公開を指示した。
自分らが反原発の足引っ張ってるのわかりませんか?
ちなみに落選運動の起源は朝鮮だったりします。
「落とそう! 原発大好きイレブン」
安倍晋三首相が衆院解散を表明した11月18日、ある反原発団体のホーム ページ(HP)にこんな記事が載った。「安倍晋三=原発再稼働まっしぐら」 「麻生太郎=川内原発再稼働のキーパーソン」「甘利明=電力に養成された原 子力ムラ代理人」-。閣僚ら自民党候補11人の名を連ね、それぞれの選挙区 で対抗馬への投票を呼び掛けた。
露骨な落選運動だが、昨年4月の公職選挙法改正によるネット選挙解禁で合 法となった。HPを作った「緑茶会 (グリーン・ティー・パーティー=脱原 発政治連盟)」の代表、竹村英明氏は、社民党の福島瑞穂前党首の秘書経験を持つ。
「好きな候補ではなく『安倍を倒す』候補を優先して投票を」とも訴えてお り、バラバラの野党を「反原発」の一点で結集させるべく躍起になっているこ とが読み取れる。
現在、九州には反原発派が続々と集結しつつある。
九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の1、2号機は9月10日に原子 力規制委員会による審査をクリアし、再稼働第1号の候補となったからだ。
地元・鹿児島の反原発集会には、公安調査庁が中核派系と認定する「すべて の原発いますぐなくそう! 全国会議」(NAZEN)の関係者らが現れるよ うになった。「集団的自衛権行使反対」「安倍ネオ・ファシスト政権打倒」な ど再稼働と直接関係のないビラも大量に出回っている。
傍若無人な振る舞いも目立つ。
鹿児島県が10月20日夜、薩摩川内市に隣接するいちき串木野市で開いた 「住民説明会」で、地元男性が「原発停止を補う火力発電が温暖化の原因とな っているのではないか」と質問したところ、客席の見知らぬ集団から罵声が飛 んだ。「九電のまわしもん!」「やらせだ!」-。
鹿児島県議会でもこんな一幕があった。11月6日、原子力安全対策等特別 委員会が、川内原発再稼働を求める陳情を審議したところ、傍聴席の反原発派 が激しいシュプレヒコール。たまりかねた一般傍聴人が「少し静かにしてく れ」と注文をつけたところ、委員会終了後、反原発派に取り囲まれた。
規制委は現在、最終書類審査を行っており、現地調査を経て「安全」が確認 されれば、首相が再稼働を決定する運びだ。早ければ来年1月末。おそらくそ の時期には、さらに大勢の反原発派が鹿児島に集まってくるに違いない。
再稼働なくして経済成長なし…年4億円の海外流出
首相のアベノミクスにより脱デフレの兆しは見えたとはいえ、日本経済は持 続的な成長軌道に乗ったとは言い難い。そんな現状をみるとやはり原発の再稼 働は欠かせない。
原発の長期停止により、電力会社は石油や液化天然ガス(LNG)など化石 燃料に頼るほかなく、そのコストは急増した。
全国10電力会社の燃料費は、東日本大震災前の平成21年度は計3兆54 4億円だったが、震災後の24年度は7兆795億円と2・3倍に達した。2 5年度は7兆7310億円。現在も年4兆円近い国の富が無駄に海外に流出している。
多くの電力会社は経営危機に追い込まれた。電力10社の24年度決算の最 終赤字は計1兆5920億円。やむなく各社は電気料金値上げに踏み切った が、これに伴う値上げドミノは企業や国民生活を圧迫し、経済再生の大きなブ レーキとなっている。
民間シンクタンク「地球環境産業技術研究機構」は、今後も原発ゼロが続い た場合の電気料金の値上げについて「影響を雇用で調整しようとすれば15万 ~18万人の雇用喪失を意味する」と分析する。
夏場や冬場は電力供給不安が続き、太陽光パネルによる「お天気まかせ」の 電力が不安定さに拍車をかける。もしブラックアウト(予測不能な大停電)が 起きれば、産業界に大打撃を与えるだけでなく、多くの人の命を奪うことになる。
存在理由はき違えた規制委、「独善」で審査進まず
原子力規制委員会(田中俊一委員長)の姿勢にも疑問符を付けざるを得ない。
東京電力福島第1原発事故を受け、規制委は24年9月、国家行政組織法3 条に基づく組織として発足した。これが政治力どころか、他省庁の干渉さえ受 けぬ独善性を生んだようにみえる。
新しい原発の規制基準が施行されたのは25年7月。これ以降、原発再稼働 には「世界一厳しい」とされる新規制基準への適合審査が必要となったが、審 査は遅々として進まない。
昨年7月、規制委の島崎邦彦委員長代理(当時)は九州電力に対し、九州と 地盤構造が全く違う地域の地震データまで活用して地震評価を見直すよう指示 した。活断層の専門家調査団外部委員として反原発活動で有名な東洋大学の渡 辺満久教授(変動地形学)を登用したこともあった。
関西電力も高浜原発(福井県高浜町)に関し、地震や津波の想定を何度もは ねつけられた。その後も「書類に不備がある」として補正を求め、再稼働は早 くとも来年5月以降にずれ込む見通しだ。関電はその前に再値上げ申請に追い 込まれる公算が大きい。
これらは「露骨な再稼働引き延ばしではないか」と疑われても仕方がない。
規制委のモデルとなった米原子力規制委員会(NRC)はあくまで原発を安 全に稼働することを主目的としており、「自立性」とともに「効率性」「首尾 一貫性」を重んじる。規制委はその存在理由をはき違えているのではないか。
またも「政争の具」、乏しい代替案
衆院選で原発再稼働とエネルギー政策も重要な争点のはずだが、残念ながら 「政争の具」となっている。
政権公約で再稼働を明記したのは自民党だけ。民主党は「責任ある避難計画 がなければ原発を再稼働すべきではない」とする。
だが、思い出してほしい。
23年6月、九電玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働容認を求めたのは当時 経産相だった海江田万里代表だ。24年6月に関西電力大飯原発(福井県おお い町)3、4号機の再稼働を決めたのは野田佳彦首相(当時)だった。いずれ も批判を覚悟の上での政治決断だった。再び政権に返り咲きたいならば、むし ろ誇れる足跡ではないか。
維新の党は「核のゴミの最終処分の解決なくして原発再稼働なし」を、共 産、生活、社民の各党は「原発即ゼロ」を主張する。いずれも現実的な代替案 を示しておらず、無責任と言わざるを得ない。将来のエネルギー政策を打ち出 せずして、なぜ「日本の将来」「子供たちの未来」を語ることができようか。
(九州総局次長 小路克明)
とりあえず、書き込みの御礼です。
「全国10電力会社の燃料費は、東日本大震災前の平成21年度は計3兆54 4億円だったが、震災後の24年度は7兆795億円と2・3倍に達した。2 5年度は7兆7310億円。現在も年4兆円近い国の富が無駄に海外に流出している。」
という相変わらずの頑迷な原子力ムラ主張が書かれているので、少しコメント。
以下のようなサイトを見つけた。(誰が書いているか私は知りません。)
http://oceangreen.jp/kaisetsu-shuu/Boueki-Akaji.html
これによれば、化石燃料の輸入は原発事故前の2010年から2013年までにあまり増えてない。天然ガスが7千万トンから8千7百万トン、原油は21億4千万トンから21億2千万トンに減っていて、石炭も1億8千万トンから1億9千万トンへの微増。なのに金額は天然ガスで3兆5千億円、原油で5兆円、石炭で2兆円と激増している。この原因は円安、つまりアベノミクスだ。この間、天然ガスや原油の国際価格は値下がりを続けていて、それでもこれだ!もし普通に値上がっていたら、日本経済はもう破綻しているよ!化石の値下げ(オペック戦略)に助けられたアベノミクスだ。
それを原発のせいにしてはいけない。そんなことではまた経済政策を見誤る。違うのかな?
「別に原発が好きではない、ただ輸入エネルギーが高すぎて、やむを得ず再稼働せざるを得ない」とのことでした。本人から肉声で聞きました。
他のエネルギー源について僕は詳しくないので論じません。その方の認識が間違っているのかもしれません。
どのような意見を持つのも自由です。でも、事実に反する前提に基づいて論を展開しても、誰も相手にはしてくれませんよ。そもそも、相手に対して失礼でしょう。
社会人として、一から出直してみてはどうですか。
はーい。はっきりしましたね。もっとも、誰が勘違いしていたか、主語は違っていましたが。ア、それも含めての勘違いであるなら、それはおっしゃる通り。