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もう3ヶ月も前になるんでしょうか、地元の中日新聞の生活面に物流問題の
記事が連載されました。
この時は、パレット寸法の標準化がテーマでした。
しかし我々段ボール業界では、パレット標準化以前の問題があるんです。
それはそもそも「パレットを使いたくても使えない」問題です。
物流の底辺を支える段ボール。段ボールが無くなれば、世界の物流はストップ
します。でもその割には、段ボールの価値はほとんど認められていません。
かさばるから、運賃が掛かるのに、正当な運賃をいただけない。
運賃だけでなく、段ボールそのものの価格も非常に安い。
長く、卵、牛乳と並んで、段ボールは物価の優等生 と言われました。
言葉の響きは美しいですが、実際のところは、10年どころか20年、ひょっと
したら30年以上 価格が据え置かれたままということです。
だから少しでも利益を捻出するためには、パレットを使って配達していては、
その分、トラックに積める段ボールの数量が少なくなってしまうので、
トラックに積み込む時に、せっかくパレットに積んである段ボールを、
小分けにしてトラックに手積みするケースが今でも多く見られます。
パレット無しで、手積みするってことは、配達先でも、手下ろししなければ
なりません。
だからこの記事を読んだ時、段ボール会社さんのために、
「段ボールはもっと厳しいけど、業界関係者以外は誰もそんなことに
気付いていない。 もっと実態を知ってほしい!」
といういつもの想いが募ってきました。
この連載は、記者の署名入りの記事だったので、中日新聞のHPのご意見欄に
この想いを投書しました。
しかしまったく音沙汰無し。
すっかり忘れていた頃、突然、この藤原さんという記者から、
「一度お話しお聞かせくださいませんか」
とメールが届きました。
で先週、我が社で面談し、段ボールの物流で現代事とは思えないけど、実際に
起こっていることを、私なりに説明しました。
「今どき、そんなことがまだあるんですね!」
とっても驚いて、
「自分なりにもう少し考えてみます」
と言いつつ、「今の時代にね〜。。。」と帰っていきました。
きっと世の中の多くの人は、藤原さんと同じ感覚じゃないんでしょうか?
でも何とかしないと、荷物が運べなくなる前に、それを運ぶために必要な
段ボールが運べなくなります。
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