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しばらく前に、外出から帰って来たツノ坊が勢い込んで、
「ねえ、ねえ、新しいインド料理のお店見つけたよ。
南インド料理って書いてあった」
「へぇ~、そう。 で、それ、どこ?」
「えーと、場所を覚えるために、どこかよく知ってる場所の
お向かいって、憶えるようにしたの」
方向音痴のツノ坊が独自に編み出した、記憶方法だ! すばらしい!!
「それで どこのお向かい?」
「エ~と・・・ あれー・・・???
どこのお向かいだったかな~」
この辺りから急に怪しくなってきました。
「ガクっ どこへ行く途中で見たの?」
「たしか、父をリハビリに連れて行った帰りだと思う。
あ、でもリハビリへ行く途中だったかもしれない。
どこかの角にあって、ピンクの看板に『南インド料理』って
書いてあった」
以上のような話を頼りに、その日の夜から南インドレストランがあるであろう両親の自宅
から上飯田方面へのルート沿いを三晩続けて、徹底的に散歩して、
「ここじゃなかった」
「あそこかな」
「ここでもなかった」
「おかしいな~」
こういう会話を繰り返しつつ、南インドレストランを探し求めましたが、どうしても
見つからず、とうとう断念しました。
それからしばらくした週末、昼間、クルマで出掛けた時です。
ある信号で止まり、ふと交差点をながめていて、
「あ、あった!」
「ビックリするじゃない、大きな声出して。
何があったの?」
「あれだよ、あれ」
と車の中からツノ坊と二人同じ景色を見ていても、ツノ坊はさっぱり反応しないんです。
だから、
「探してた南インドレストランだよ!」
「あ、本当だ!!」
問題は場所です。お父さんのリハビリの行きか帰りということで上飯田方面をあれこれ
歩き回ってたんですが、見つけたのは、三菱UFJ銀行大曽根支店跡地の西向いです。
「どうしてこれが、お父さんのリハビリの時なんだよ?」
「・・・そうか・・・ リハビリじゃなく、床屋さんの帰りだった・・・」
おまけに看板もピンクとは似ても似つかぬブルー
私はおかげで真っ青! (笑)
「おかしいな~」
ってツノ坊は言うけど、「おかしいな~」って叫びたいのは私の方。
まだオープン前なので、オープンしたら、方角を間違えないように出掛けて、南インド
料理を味わってきます。
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