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死亡に伴う叙位制度により、この度、父が正六位という位階を授かりました。
それを証明する位記(賞状のことを『記』というそうです)を受け取りに、
今日、東京の経産省に行ってきました。
父が長年副会長を務め、今回の受位にご尽力頂いた、東京タワーの麓にある
日本印刷産業機械工業会へ行き、そこで樋口専務理事、佐藤事務局長の案内で
経産省へ向かいました。
今日の東京は寒かったです。本物の冬でした。おまけに雨・・・
冷えました。
経産省では、製造産業局長室へ案内されました。
ふと局長の手元に目をやると、そこには位記がありました・・・が、
その小さいこと
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父がこれまで頂いている藍綬褒章や勲五等双光旭日章の時の章記や勲記を
見慣れていて、位階は褒章や勲章より位が上の名誉と聞いていました。
それらの記は普通の賞状よりひと回り、ふた回り大きかったので、
「位記はさぞ大きいのだろう」
とわざわざ大き目のカバンを持って東京へ出掛けたのに・・・
後で測ったら、縦が20cm強、横が30cm弱というサイズでした。
さらに驚いたのは、その小さな位記に折り目がついていることでした。
「え、折れてる」
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だって私の感覚では、
「賞状のような大切なものは絶対折っちゃいけない」
ですから。それが四つ折れになって、反った状態で置いてあるんですから。
それに、字が位記からはみ出さんばかりに書かれています。
実は、これが位記の特徴なんだそうです。
この記を書くスペシャリストが2名いらっしゃるそうです。
日付は、亡くなった日なんですね。
そんなことを観察していると、おもむろに局長が位記を読み始めました。
名前が呼び捨てっていうのも、ちょっとドキっとしました。
セレモニーはほんの5分程度で終わりました。
セレモニー後、製造産業局の若手が頂いた位記を封筒に入れようと位記を
折り始めました。何度か封筒に入れようとするのですが、どうにもうまく
入りません。
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するとその若手、すでについている折り目と違った向きに折ろうとするの
です。見てて、メチャ焦りました・・・
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上司も心配そうに眺めていましたが、何とか無事収まり、それを頂くことが
できました。
その後、車で再び工業会へ戻ったのですが、往復の車の中で工業会の方から、
「勲章より位階の方が価値があります。
内閣の閣僚全員が花押が必要なんです。
今は位階は受勲した方が死亡した場合のみ対象となります。
この叙位は、死亡後30日以内の閣議決定が必要ですから、
うっかりしていると頂けないことが多いんです」
など教えてもらいました。
そう考えると、今回の殊勲者は私の弟の磯輪部長ですね。
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父の逝去後、すぐにこの情報を聞き出し、知らせてくれました。
おかげで受位できただけでなく、お別れの会にも間に合った訳ですから。
それから忘れちゃいけないのが、このISOWAビトたち。
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父の密葬後、休日も返上して、叙位申請に必要な書類を大急ぎで作成、準備
してくれたメンバーです。
みんなの協力がなかったら、この栄誉はありませんでした。
いろいろ忙しい中、本当にありがとう。
みんなでこの喜びを分かち合いましょう。
顧問もみんなに、
「ありがとう」
と感謝しているよ。
帰宅後、早速、父に報告しました。
顧問が、笑顔で喜んでくださっていたら、と思います。
叙位の申請という、考えてみると貴重な・・・
お手伝いを経験できました。
工業会の方々には、本当にお世話になりました。
社内では、管理G皆さまの尽力のお陰です。
ISOWA様事務所で、叙勲の賞状を見た時に
感動したのを覚えています。
「叙勲・・! おー!内閣総理大臣かや!」と。
(章記、勲記と言うんですね。知りませんでした)
大変失礼な言い方に成り恐縮ですが
「顧問は“大物”」と、改めて思います。
心よりご冥福をお祈りいたします。
時間との戦いだったね。
本当にありがとう。
そうだね、こんな経験はそうそうできないね。
やっぱりISOWAビトはすばらしいよ。
ありがとう。
私も、そういう言葉は知りませんでした。
「賞状」とか「メダル」とか言ってましたので・・・
いい勉強になりました。
また来社時に生で位記見て下さい。