磯輪日記

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『黄砂の籠城』

2017年09月06日 20時46分45秒 | こんな本読みました

雑誌に出ていた書評を見て、購入した本です。

義和団の変って世界史で習いましたよね。
極めてさらっと。

中国清朝末期の動乱で、当初は民衆による北京を中心にした外国排斥運動
だったけど、途中から西太后がこの反乱を支持して、清国と欧米列国の
戦闘に拡大した。

でも、ほどなくして欧米列強国連合軍に鎮圧され、西太后は紫禁城を捨て、
逃げ、清朝は多額の賠償金を支払わされ、日清戦争以上に清の威信は低下
した。

このため、西太后は旧来のやり方では西欧列強に敵わないことをやっと
悟り、この後、西洋的方法を視野に入れた政治改革に着手した。

せいぜいこんな程度ですよね。


でも実際には、北京在駐の11か国の列強の公使や民間人、さらには
中国人キリスト教徒、合計1,000人が、



この地図の1km四方のエリアに包囲され、籠城することになってしまい
ました。

その後、清国軍も加わり攻撃は次第に激化し、とうとう食料も水も
無くなり、2か月間持ちこたえたのは地図の中の白抜きのエリアだけで、
全滅の寸前の危機に陥っていたなんてこと、まったくの初耳でした。

そしてその籠城戦で、各国の中心となって、集団を指揮し、戦った、
最大の功労者が日本軍人たちであったとは!

そういうことこそ歴史で教えるべきことじゃないんでしょうか?


ギリギリのところで、援軍が駆けつけ、大きな被害、大勢の死傷者を
出しつつ、九死に一生を。

それを支えたのが、籠城当初は、西欧列強からバカにされていた日本と
日本人です。 戦いが終わってみれば、圧倒的に勇敢で、秩序だって、
自己を犠牲にして行動した救世主として、各国から評され、イギリス・
タイムズ紙は、

 「日本兵の輝かしい武勇と戦術が、北京籠城を持ちこたえさせた」

と報じてくれたそうです。




指揮官だった柴五郎陸軍中佐は、各国から勲章を授かり、最後は陸軍
大将にまで上り詰めました。


ということで、私にとってこの小説は、そういう歴史の埋もれた事実を
教えてくれたということが、最大の価値でした。


早速、同じ作者の別の小説を手に入れました。



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