磯輪日記

世界の段ボールビトを幸せに!
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世界一社風のいい会社を目指しています。

なぜ儲かる? @ KM

2014年07月18日 20時23分20秒 | マーケティング・センス

  「なぜ儲かってるのか?」
 
経営者である以上、儲かっている企業を見ると、常に関心を持ちます。

そんな謎に迫ろうというのが、日本ナレッジ・マネジメント学会東海部会
(KM学会)です。

今年もその事例研究の発表の日がやって来ました。
今年、事例としてご協力いただいたのは【ホシザキ電機】さんです。


発表の内容は:

 1 沿革とビジネスモデル(担当:後輩の小林くん)

 2 競争戦略とサービス・サポート体制(私)



 3 経営品質から観た価値創造(名古屋大学の栗本先生)

 4 コア・コンピタンスとコア・ナレッジ(名城大学の大西先生)




発表後、進行役のアタックスの西浦さんから、

 「磯輪さんはまるで自分の会社の朝礼で話しているような
  感じだったね」

それを聞いてた東京からわざわざ参加して下さったKM学会本部の久米
副理事長からは、

 「いや、それがいいんだよ。
  すべてを自分事として捉えなければ、研究する
  価値がない」

とお褒めの言葉を頂戴しました。


今回の発表で最も驚いたのが大西先生の分析でした。

  ホシザキさんの直近の営業利益率は16%以上。
  大変収益性が高いが、売上が同社の半分程度の
  同業の大和冷機工業さんではそれ以上に高い。

  つまり業務用冷蔵庫業界は儲かるんです。
  ホシザキさんだって、商品別売上のトップは
  製氷機じゃなく、冷蔵庫です。


確かにホシザキさんでインタビューした時も、

 「製氷機と冷蔵庫を比べたら、技術的には製氷機の
  方がはるかに難しい」

と言われていました。


でも冷蔵庫って海外メーカーも増えてきて、とても儲かりそうな市場に
思えないんですが、それはあくまで家庭用冷蔵庫であって、ホシザキ
さんたちがやっているのは業務用です。

業務用ということで、マグロまるごと1本とか松坂牛などの様な高級
食材を保存していて、冷蔵庫が壊れてしまったら、さあ、大変。
すぐに修理しなければ、超高級食材が腐ってしまい、大損害ですから。

だから夜中でも待ったなしで修理できる体制が求められるし、またそれ
ぞれの店舗の指定された位置、寸法で冷蔵庫などを用意しなければ
いけない。

だから家電メーカーではとても参入できないんですね。


業務用の高額な大型製氷機だけで満足せず、その後同じお客様に納入
できるアイテムとしてブルー・オーシャンの市場の業務用冷蔵庫に進出
しようと決断した当時の経営者の見識は見事でした。


こういう貴重な生の話が聞けて、自分の勉強になり、かつ自社にも活かせる。
本当に貴重な場です。

さて次の事例はどこの会社になるのでしょうか?
また楽しく勉強します。




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