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長くお世話になった方が最近お亡くなりになりました。
でも葬儀に参列できなかったので、今日、ご自宅をお訪ねし、お参りさせて頂きました。
ご仏壇には、以前その方が叙勲された時に撮影された遺影が飾られていました。
その遺影を見ながら、お参りしました。
お参りが終わると、その方の奥様が、
「ごめんなさいね。
私、この写真嫌いなので、こちらに変えさせてもらいますね」
と言って、遺影の手前に別の遺影を置きました。
それは、数年前に奥様の喜寿のお祝いの席のスナップ写真が元になっているそうです。
その中に小さく写っていた、盃を掲げて、ニッコリ笑っているご主人を見つけ、それを
奥さん自らがパソコンで切り取り、拡大、印刷したものでした。
受勲の遺影は、プロのカメラマンが撮った、威風堂々とした、立派な経営者の顔です。
一方、奥様の喜寿のお祝い時のスナップは、浴衣を着て、リラックスし、大好きな
お酒を楽しんでいる、とても柔らかで、やさしい、家庭での顔でした。
長年連れ添ってこられた奥様にとっては、ずっと見てきた普段のご主人の顔なんで
しょうね。
「この写真を見ながら、夜、二人でお酒を酌み交わしているような気持ちで
お酒を飲むんです」
何てすてきなご夫婦だろう。奥様の言葉が心に沁みました。
心からご冥福をお祈りします。
合掌
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