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翌朝は6時に起床して、そして朝食・・・と思いきや、とんでもない。
6時半からお寺の本堂での朝の勤行、普通に言うと朝のお勤めに参加させて
もらいました。
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これが30分。続いて隣接する毘沙門堂にて「即座護摩」を見学できます。
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これがものすごい迫力でした。
まずは、数珠や不思議な金具、小さな金属製のお猪口、取り箸のさらに長い
ような棒などの密教の法具を使っての儀式が始まります。それからお坊さんが
直径4-50cmの浅いお皿のような釜に、まるでキャンプファイアーの時の
ように、細長く切った薪木を組み上げて、そこに火を付けます。
火が燃えるにつれて、この組んだ薪木の上に、さらに小さな木片を次から
次へと放り投げ入れます。すると火がさらに熾り、火柱が天井に届かんばかりに
燃え上がります。
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私は、火のすぐ真横に座っていたので、はじけた火の粉が降りかかるのでは
ないかと、心配になるほどでした。
30分の儀式でしたが、初めての体験で、驚くやら、興奮するやら、とても
興味深く参加させてもらいました。
後で聞いてみると、護摩はここ高野山の真言宗や、天台宗といった密教でのみ
行なわれる儀礼で、火の中を清浄の場として仏を観想する修法だそうです。
これだけ充実した時間の後に朝食です。
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もう一日が終わったかのような気分です。
こうして宿坊を後にして、奥の院、昼のツアーの開始です。
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手前に見えるのが、奥の院の入り口にかかる一の橋です。
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参道は入り口から最後まで森の中で、両側には、それも参道からかなり奥に
入ったエリアまで、お墓や供養塔が密集しています。その数20万基。
その中でも最も大きな供養塔が、徳川二代将軍秀忠の妻、お江のもので、
高さ6m。この左手にはお江の娘、千姫のものも。あの世に行っても、
母娘寄り添っているんですね。
この奥の院には、高野山の最大のスポンサーだった豊臣秀吉はもちろん、
高野山を滅ぼそうとした織田信長、彼を殺害した明智光秀、家康に
石田三成、武田信玄と上杉謙信など戦国時代の武将はもちろん、他宗派の
開祖である法然、親鸞までも。
ここ奥の院には、敵同士だった武将のお墓や、戦争の敵味方がともに祀って
あったり、真言宗以外の宗派の人のお墓があったり。相反する存在が不思議に
融和して、共存しています。
このことを昨夜ガイドしてくれたお坊さんが、
「真言宗では、それぞれの価値を認め 融合させることで、
二元的なものを 一元的にとらえ、高めます」
と説明してくれました。
これって『止揚』じゃん。
高野山に来ても『止揚』に出遭えるとは、何だか運命的なつながりを
感じました。
ひとみも同じことを思ったそうです。
それ以外にも、初代市川団十郎、さらには各種の戦没者団体、パナソニック
などの企業など、ありとあらゆるお墓、供養塔があります。
これはみなさん、
「少しでも弘法大師様の近くで眠りたい」
という気持ちの表れだそうです。
これこそ、真言密教の聖地、高野山のブランド力ですね。
さて参道を進んでいくと、三つ目の橋に出ます。
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この橋は、御廟橋と呼ばれ、
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ここからは聖地中の聖地。この川でみそぎをしてからしか渡れなかった
そうですが、今は、
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この川沿いに、10体ほどの仏様が並んでいて、このどれかに水を掛ける
ことで、自分の身を清めたことになるそうです。
前夜、ナイトツアーのガイド役のお坊さんから、
「どれでも好きな仏様に水を掛けて下さい」
と言われ、一体の仏像に吸い寄せられるように水を掛けたところ、
「それが大日如来様で、この中で最も高貴な仏様です」
とても縁起の良さを感じました。
そして橋の手前で一礼して、橋を渡ります。
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ここから先は、写真撮影も一切禁止です。
朝9時前にスタートして、スタート地点の一の橋に戻ったら、すでに
12時半。3時間半掛けてのお参りでした。
まだ先があるので、続きは明日にします。
諦めないで、考え続けることが大事ですね。
GWの据付が無事に行われますように…
も、お参りお願いします!!!
あらゆる場所で、毎回、安全をお祈りしてきましたよ。
高野山でも、龍神様でも、お参りすることは常に
同じです。
これが『ブレない』ってことでしょうか。笑
真言宗、天台宗は
鎌倉新仏教と違って
厳しい修行が大切だとされている分、
お坊さんたちの顔つきも
ビシっと決まっていますよね。
ただ、僕が行ったときは、
とても明るいオジチャンが
案内してくれました。(笑)
高野山にまた行きたくなってきました!
高野山ツアーを組んで、新入社員でお参りしたら。