寺崎八十四石米

地産地消に向け、美味いと評判を呼んだ地元の米を「八十四石」の名とともに蘇らせるため、見える米づくりを紹介していきます。

八十四石米 プレミアム

2024-09-16 20:38:40 | オーガニック米に挑戦
コメ作りに専念して3年半、お陰様で昨年販売目標は達成できたものの、情報収集していくうち、その安全性に疑問が生じました。

というのも3年前に放送された「報道特集」がきっかけで、その後、元農林水産大臣で弁護士の山田正彦氏がプロデュースしたドキュメンタリー映画「食の安全を守る人々」を観てのこと。

そして昨年からは、八十四石米は無農薬ですか?との問合せや、これまでのお客さんからも、無農薬を希望する声が多く寄せられ、農薬の危険性を感じたからです。

そこで自分が耕作する全ての水田をネオニコフリーにし、一部の田んぼでは完全に農薬・化学肥料を使わないで、基肥に鶏ふんを使った自称オーガニック米の栽培に挑みました。

そして本日、そのオーガニック米を「八十四石米 プレミアム」と名付け、佐倉ふるさと広場の直売店「佐蘭花」で販売を開始しました。
値段はだいぶ高めの設定となりましたが、今年の米価高騰と人件費を理解いただきたい。
すでに予約注文があるため、お店ではひと月20kg程度に限定しての販売になります。(そんなに買ってもらえるか😅


栽培苦労ばなし

土作り

昨秋収穫後、もみ殻投入は、はじめての試み。

10年ほど前から米ヌカを撒く。


種籾消毒

籾の消毒には薬を使わず風呂場で温湯消毒。

播種(種蒔き)
慣行栽培苗と混ざらないよう十分注意しての作業、気を遣う。

基肥撒き
慣行栽培では化学肥料を1反(10a)あたり約2袋のところ、数倍投入。
散布機のホッパーが小さいこともあり、何度もトラクター止めての肥料補充、相当な時間を費やす。

田植え
当然ながらイネミズゾウムシやイネドロオイムシなどの害虫駆除剤も使用せず。

雑草対策
なにやら米ヌカが雑草に効くらしいと散布を試みるも、まずまずの効果。

除草作業
エンジン式除草機を借りることができたので無農薬に挑戦したようなもの、2回実施。

2回目除草は、日数が空いてしまい除草機では間に合わず手作業での草取り。思わず雑草の生長の早さと恐ろしさを痛感。
来年はチェーン除草も試そうと決意。

カメムシ対策1


検索してるとミント(ハーブ)が害虫防除になるよう、ペパーミントとペニーロイヤルミントを植えてみた。

カメムシ対策2
害虫忌避に効果があるみたい?木酢液を希釈して、とりあえず成長促進が目的ということで散布。

ヒエ刈り
あれだけ草取りしたのにヒエの繁殖は凄まじいものがある。
この程度のヒエを20回くらい切り出した。

このような苦労も「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではないけれど、たくさんのイナゴやバッタたちが戻ってきてくれたことが何より嬉しい。

なんといっても無農薬、無化学肥料での栽培は、はじめてのこと、

病気は発生しないか?
害虫による被害は受けないか?
収量は激減しないか?

など不安がのしかかったが、結果として特段、被害なく収量も良、苦労した甲斐ありでした。