西伊豆町は22日、獣害対策の電気柵による感電事故を受けて21日に実施した緊急パトロールで、危険表示の注意看板が設置されていない農地が7カ所見つかったことを明らかにした。いずれも畑で、耕作者に連絡して設置を指導する。パトロールは引き続き行う。

 21日は産業建設課員が3班に分かれ、車でそばを通れる住宅近くの農地を見て回った。町には農家を対象にした電気柵・防護柵の補助制度があるが、補助申請のないものや補助対象外のものも多いという。そのため補助の有無と無関係に、電気柵の支柱が倒れかかっていないか、危険表示があるかを調べた。倒れかけた支柱はこの日はなかった。

 佐久間明成課長によると、今後は住宅の裏など人の往来は少ないが住宅に近い農地へ、パトロール範囲を移していくという。

 一方、県河川砂防局は22日、県管理の河川区域で電気柵が数多くあり、人が河川に入りやすい場所を重点的に緊急パトロールを始めた。

 県管理の河川は519あるが、県内8カ所の土木事務所が今月末までに必要な箇所について現状確認し、撤去などの必要があれば所有者に指導する。

 西伊豆町など1市4町にある37の河川を管理する下田土木事務所は同日午前、下田市の稲生沢川の上流を調査した。同事務所によると、2カ所で電気柵を確認したが、人が立ち入らない場所に設置してあったという。

 土木事務所は、河川沿いに設置されている電気柵の通報のほか、所有者からの相談を受け付けている。【梁川淑広、立上修】