ろうげつ

花より男子&有閑倶楽部の二次小説ブログ。CP :あきつく、魅悠メイン。そういった類いが苦手な方はご退室願います。

あきつく&魅悠の妄想話

2020-07-05 21:34:03 | 雑記
自然災害やコロナなど、心が痛む事柄が増えてますね。
これから台風シーズンにも入ってきますし、これ以上被害が増えないよう祈るばかりです。
こんな大変な時に呑気に話なぞ・・・と、思われるかもしれませんが、どうかご容赦下さいませ。

今回は「あきつく」【魅悠】に関する事をダラダラ述べて参ります。
興味ない方は回れ右でお願いしますね。

中将の中での「あきつく」【魅悠】設定というのがあります。
それは、あきらと魅録が親戚だというものです。

有閑倶楽部の原作にもありますが、魅録の母親である千秋さんの実家は、和貴泉倶楽部というリゾート開発の会社を経営する元華族です。
で。
千秋さんの妹が、あきらの母親だと勝手に設定し妄想しています。
千秋さんは警視総監の嫁だというのに、(名目上は仕事で)世界中を飛び回り家に不在しがち。
元華族のお嬢様なのに遊び人(本人曰く、人様よりちょっと多く青春を謳歌していただけ)として有名で、堅苦しい事が嫌い。
片やあきらの母親は、メルヘンチックで未だに夢見る少女的なところがある。
おっとりして見えるけど、我は強そうだ。
そんな千秋とあきらママが姉妹だったら面白いなと思い、勝手に妄想してます。



「機嫌良さそうじゃない。何かあったの?」

「うふふ。あきら君に彼女が出来たの」

「ふ~ん」

「お姉様も知ってるでしょうけど、あきら君って訳あり女性とばかり付き合ってたでしょ?」

「まあね」

「だから心配してたんだけど、そんなあきら君がやっと本命の彼女を作ってくれたの。それも、つくしちゃんっていう可愛らしい彼女を。もう、嬉しくって嬉しくって」

「つくしちゃん?どっかで聞いた名前ね」

「司君が唯一、頭が上がらない女性よ。ううん、司君だけじゃなくて類君も総二郎君も、そしてあきら君もね」

「・・・ああ。道明寺財閥のドラ息子を手懐けた猛獣使いの子か」

「もう!猛獣使いなんて言わないで」

「でも実際、そう呼ばれてるじゃない。手のつけられない猛獣を上手く飼い慣らしたって。その手腕が評価されてるんですって?」

「そうなの。つくしちゃん、あの4人を更正させてくれたのよ。あ、この写真に写ってる子がつくしちゃんよ」

「あきら君のタイプと真逆じゃない」

「ええ。でもね、つくしちゃん一筋なの」

「へぇ・・・」

「だから心配にもなるわ。つくしちゃんに対するあきら君の想いが強すぎて、それがつくしちゃんを追いつめちゃうんじゃないかって」

「ふぅん。それだけ本気って事か。ま、外野が気を揉んでも仕方ないでしょ。男女の仲なんて、なる様にしかならないわよ。野暮なこと言ってないで見守ってやんなさい」


なんてやり取りをしてるんじゃないかと、勝手に妄想してます。
後、あきらと魅録の会話なんてものも妄想して、一人ニヤニヤしております。
ええ、立派な不審者ですけど何か?(笑)


「参った」

「出し抜けに何だ?あきら」

「牧野が俺の過去に縛られてる」

「牧野って・・・ああ。お前の彼女か」

「本当は、仕方なく付き合ってるんじゃないのか。私が好きだと告白したせいで、無理して彼女にしてくれたんじゃないのか。だって私、美作さんが付き合ってた女性と全くタイプが違うんだもん。今、凄く後悔してるでしょ・・・なんて言われてよ」

「確かに、牧野さんは今までお前が相手にしてた女とはタイプが違ぇよな」

「まあな。その時はその時で本気だったさ。それは認める。けどよ、本気度が違うんだよ。本気度が」

「何だよ、その本気度ってのは」

「こんなに俺は嫉妬深い男だったのか、心の狭い男だったのかと自己嫌悪に陥るほど、牧野に惚れてるって事だ。俺以外の男の前から牧野を隠しちまいたいくらい、独占欲が強いんだよ。俺って人間は」

「ず、随分と素直だな。恥ずかしくねーのかよ」

「恥ずかしいなんて言ってる場合じゃねぇよ。言葉で伝えて態度で示さないと、牧野を余計に不安にさせちまう」

「散々女を泣かせてきたツケが回ってきたな。日頃の行いがものを言うんだぜ?」

「そんなのは分かってるっての」

「ま、せいぜい頑張るんだな」

「ちっ!他人事かよ」

「実際、他人事だろ」

「随分と冷たいこって。高みの見物かよ。いいご身分だなぁ、魅録」

「お陰さんでな。俺はお前と違って、女遊びに興じたワケじゃねーからよ」

「ふん!で、お前んトコはどうなんだよ。上手くいってんのか?剣菱のジャジャ馬とは」

「お前と違って、不安材料や要素がねぇからな。悠理とはこれ以上ないってくらい、上手くいってるよ」


F4のまとめ役で一番大人なあきらが、魅録にだけは弱い部分を見せられる。
本音を打ち明けられる・・・というイメージですかね。
ちなみに、あきらと魅録は同い年。
それなのに、留年して学年が1つ下、つまり、つくしと同学年の魅録をあきらは時々からかいます。
そんな妄想ばかりする中将ですが、ドン引きされない方はどうか、今後とも宜しくお付き合い下さいませ。
では皆様、ごきげんよう。



沈め屋(花男CPナシ) 説教後篇

2020-07-04 17:33:12 | CPナシ(花男)
「今夜、ウチに来て。お願い」

小首を傾げながらにっこり微笑み、そんな可愛らしい言葉を口にする女を無視する程、この男は出来ちゃいない。
むしろ、ホイホイのこのこ下心満載でやって来る。
何せ、密かに好意を抱いている女からのお誘いだ。
これを受けずして何とする。
据え膳食わぬは男の恥。

などと、自分に都合の良い言葉を胸の内で羅列しながら足取り軽くやって来たボンボンは、幾分鼻息を荒くしながらインターホンを鳴らした。

『はい』

「俺だ。開けてくれ」

『俺?俺なんて名前の人、知りませんけど』

「つくしちゃんをこよなく愛する男です。お誘い頂いたのでやって参りました」

『該当者が多すぎて分かんないなぁ』

「てめっ・・・そんなにいるのか!?俺以外の男が」

『ちょっと!人を淫乱みたく言わないでよ!大体ね、男に捨てられた私が男っ気あるわけないでしょーが』

「該当者が多すぎるなんて言うから───」

『冗談に決まってんじゃん。今、鍵開けるから』

インターホン越しでのこれ以上の掛け合いは、さすがにボンボンが不審者に間違われる。
もし警察に通報されたら厄介だ。
そう思ったつくしは、玄関の鍵を開けて来訪者を招き入れた。

「いらっしゃい。急に呼び出して悪かったわね」

「いや、気にするな。つくしちゃんの為ならいつでも駆けつけるからよ」

「それなら安心ね。さ、中に入って」

満面の笑みを浮かべながら来訪者を部屋の中へ誘(いざな)ったつくしは、心の中で高笑いを上げながら、

「夜は長いんだし、まずはシャワーでも浴びてリラックスしたら?」

などと、勘違いを増長するような言葉を浴びせた。
すると案の定、来訪者のボンボンは顔を紅潮させマッハな勢いで首を縦に振るではないか。
そんな来訪者に意味ありげな微笑を向けたつくしは、客用のバスタオルを手渡すと、浴室へと案内した。
そして、来訪者がシャワーを浴びている音を耳にすると、部屋の明かりを消し、簡易照明だけを点けて室内を薄暗くした。

「ふっふっふっ。今夜は寝かせないわよ。覚悟をおし、エロ門総二郎」

聞く者によっては完全に勘違いするであろう言葉を呟いたつくしは、エロ門・・・西門総二郎がシャワーを浴びている間に素早くパジャマに着替えると、万全の態勢を整えた。
と同時に、カラスの行水よろしくシャワーを浴びた総二郎が、フェロモン全開で室内に姿を現した。

「ず、随分早いじゃない。シャワー浴びるの」

「あんまりお待たせするのは悪いと思ってな」

「ふ~ん」

「それにしても、部屋を暗くするには気が早くねぇか?こういうのはさ、ムードを作って気分を高めてからの方が盛り上がるってもんよ」

「へぇ・・・」

「おまけに何だよ!?そのパジャマは。色気もへったくれもねーな」

「だって、そんなモンは必要ないから」

「はっ?」

「駆け引きなんてまどろっこしい事、嫌いなの。やる事は一つなんだから、さっさと始めましょ」

そう言うや否や、口角を上げ不敵な微笑を浮かべたつくしは、指をパチンと鳴らした。
すると、それが呼び水となり、数人の女性達がつくしと総二郎の周りをぐるっと囲った。

「うわっ!な、なんだよコレは!?」

「アンタみたいなヒドイ男に騙され、失意のうちにこの世を去った女性達よ」

「・・・この世を去った?」

「そっ!」

「って事はつまり・・・」

「幽霊」

事もなげにそう言い放ったつくしは、顔を強ばらせ唇を戦慄(わなな)かせながら自分に救いを求める総二郎に、フンッと鼻息を荒くしながら説教をし始めた。

「昔から言ってたよね?私。アンタみたいなチャランポラン男、いつか刺されるよって。運の良い事に、今まで刃傷沙汰にはなってないけどさ。でもね、やっぱりこのままではダメだと思うのよ。人間、成長しなくちゃ」

「へっ?」

「騙された女性も悪いと思うよ?でも、騙す男性も悪い。そして、罪悪感を抱いてないヤツが最も性質が悪い!みんながみんな、アンタやアンタが相手するような女みたいに割り切れる訳じゃないの。分かる!?」

「は、ハイ・・・」

「ってなワケで、今から説教大会を開催します。参加者は、アンタに似た男に人生振り回された被害者女性の幽霊と、元凶であるアンタよ」

彼女達の怨み辛みを夜通し聞くがいい。
そして反省しろ。女性に対して誠実になれ。
あたしゃ、向こうで寝るから。
えっ?俺を放ったらかして呑気に寝るつもりか・・・って!?
当たり前田のクラッカーよ。
何で私がアンタに付き合って説教喰らわなきゃなんないのよ。
元はと言えば、アンタの行いのせいじゃない。
言わば「身から出た錆」ってヤツでしょ。
人を巻き込まないでくれる!?

そうケンモホロロに冷たく突き放したつくしは、大あくびをし、パジャマの上から肉付きのよい腹をボリボリ掻くと、布団の中に入り幽霊達の怨み節をBGMにしながら秒殺で眠りに入った。

そして、明け方になりやっと幽霊に解放された総二郎が叩き起こすまで、つくしは腹を出し、ヨダレを垂れ流しながら熟睡していたという。



〈あとがき〉

CPナシのはずが、気づけば総→つく・・・。
その方が話の流れを作りやすいからなんですけどね。
初めに考えてたラストとは違った内容になってしまいましたが、まあいいか(笑)
それにしても総ちゃん、かなり幽霊達に絞られたんだろうなぁ。


沈め屋(花男CPナシ) 説教前篇

2020-07-01 18:13:52 | CPナシ(花男)
沈め屋とは───
金ナシ・家ナシ・男ナシの3ナシづくしの崖っぷち厄年女が、ワケあり物件に住んで、成仏出来ずにこの世をさ迷っている霊をグーパンチ(力ずく)で沈めて成仏させる事を言う。

捉え方によっては『家ナシ』ではなく『家アリ』なのだが、霊を浄化させた後は次なる物件へ引っ越し・・・移動するので、ひとつ所に定住出来ないという意味では『家ナシ』で正解である。

さて、そんな沈め屋である崖っぷち女、牧野つくしは、新たに住み始めた物件で例の如く霊と対峙していた。
が、今回ばかりは勝手が違うのか、つくしも幾分困惑気味だ。

『あ、あの!貴女が悩みを解決して成仏させてくれると評判の、牧野さんですか!?』

「うえっ!?」

『今か今かとお待ちしておりました』

「お待ちしておりましたって・・・」

『是非、私の話を聞いて欲しいんです。そして、怨みを晴らして下さい!あんな男に騙された私も悪いけど、あの男に一矢報いないと成仏出来ません』

「怨みを晴らしてくれって言われてもねぇ。必殺/仕事人じゃあるまいし」

『ささ、まずはこちらへ。粗茶ですがどうぞ』

「粗茶って・・・私がスーパーで買ってきたお茶なんだけど。しかもそれ、私が入れたお茶だからね!?」

『それで、私の話なんですけど───』

「聞いちゃいねーな」

数多のワケあり物件に住んできたけれども、ここまでゴーイングマイウェイな幽霊は初めてだなと独りごちたつくしは、軽く溜息を吐きながら幽霊の向かい側に座った。
そして、それを合図に幽霊は身の上を語り始めた。

『同じ職場にいた、知的な雰囲気を漂わすイケメンにダメ元で告白したんです』

「で?」

『信じられない事に、相手からオッケーの返事をもらいました』

これは夢!?
社内ナンバーワンのモテ男が、私の告白を受け入れてくれた。
お洒落で人当たりが良くて、いつも輪の中心にいるような彼が、地味で目立たない私を彼女にしてくれた。
本当に本当に、信じられない。
まるで、少女漫画の世界みたい。
でも、これは決して少女漫画の話ではない。
現実におこった話だ。
彼が私を受け入れてくれたのは紛れもない事実。
そう当時を懐古しながら、幽霊は話の先を続けた。

『彼はエリート街道をまっしぐらに走ってた。近い将来、必ず重役のポストに就くと周囲から言われてた。だから、そんな彼の足を引っ張る訳にはいかないと思って・・・私・・・』

「どうしたの?」

『付き合ってる事は、周囲に内緒にしよう。仕事が落ち着いたら、二人の仲を話そう。本当は俺だってみんなに自慢したいんだ。でも今は我慢しようなって彼に言われて・・・嫌われたくない一心で、言われた通りに内緒にしました』

「あ~・・・卑怯な男がよく使う手だね」

『はい・・・私、本当に彼が好きだったから・・・なのに・・・うっ!』

「わ、分かった分かった。まずは、茶でも飲んで落ち着いて。な?」

今にも号泣しそうな幽霊を宥(なだ)め、茶をすすめたつくしは、話の展開が何となく読めるだけに憂鬱な気分に陥った。
しかし、ここで突き放す訳にはいかない。
もし突き放したりしたら、それこそ地獄の果てまで追いかけてくるだろう。
そんなのはイヤだ。
って言うより、何で地獄行き前提の話をしてるんだ!?私。
と、自分自身にツッコミを入れたつくしは、先手必勝とばかりに、涙をこらえる幽霊に向かって言葉を放った。

「体の関係を持ち、金品を貢ぎ、二股かけられフラれたってパターンでしょ。違う?」

『・・・六股です』

「はっ?」

『私を含め、6人の女性と関係を持って・・・うっ・・・うわぁ~ん!』

「はぁ!?6人ってどういう事よ」

『知りませんよ!そんなの、こっちの方が聞きたいくらいです!』

「あ、ま、そ、そうよね」

逆ギレされた挙句、そら恐ろしい目でギロリと睨まれたつくしは、これ以上霊を刺激するのは得策ではないと悟り、相手が口を開くまでじっと我慢した。
そしてしばらく後、逆ギレし、ひとしきり泣いた事によりすっきりしたのか、徐々に落ち着きを取り戻した霊は、ポツリポツリと当時の事を話しだした。

『身だしなみを整えるのも、出世街道にのる一つの手段だって言われたから私、買ってあげたんです。高級スーツとネクタイとワイシャツと革靴を』

「一式揃えたら、かなりの額になるねぇ」

『はい。でも、当時の私は幸せを感じてました。彼の役に立ててるって。それに彼も、甘えられるのは私しかいないって言ってくれてたし』

「完全にヒモ野郎・・・いや、続きをどうぞ」

『上司の覚えもめでたく順調に出世し、足場も固まりつつあったから、そろそろ私達の仲を公表するだろうと思ってたのに・・・』

「思ってたのに?」

『取引先の重役の娘さんと婚約したって・・・社内で発表されて・・・私、頭が真っ白になって』

「そりゃ、頭真っ白になるわ。で?正気に戻った後は当然、十発くらい殴ったんでしょうね!?」

『いえ。彼の言葉を耳にして、更に頭がグシャグシャになっちゃって』

「何て言ったの?そのクズ男は」

『恋愛と結婚は別物だ。恋愛は自由、結婚は不自由。だから、自由気儘な恋愛をしてたんだって言われました。それと・・・』

「自由の意味をはき違えてるな。で、後は何て?」

『彼の憧れてる人が「同じ女と3回以上は寝ない」「何人の女と付き合えるか挑戦」「13股してる」とか言ってるみたいで、それを彼が真似して・・・』

「・・・ちょっと待って」

手を挙げ霊の言葉を遮ったつくしは、眉間にシワを寄せながら軽く舌打ちした。

霊が付き合っていたクズ男が憧れている人物とやらに、思い当たる節があった。
バツイチではあるが、F4の中で唯一の独身者であり、未だに女遊びが絶えない茶道家のボンボンが、同じ事をよく口にしていたのをつくしは知っている。
記憶が確かなら、彼が大学生の時から一貫して口にしているモットーではなかったか!?
まさか、こんな所で繋がりが出てくるとは。
と、心の中で嘆息したつくしは念の為に、クズ男が憧れている人物の名を霊に訊ねた。

『えっと、何だったかな。西ナントカさんって言ってた気がします。夜の街では有名らしくて、生まれも育ちも良い、かなりVIPな人だって言ってました』

「・・・エロ門の野郎」

『えっ?』

「いや、何でもない。貴女の怨み、晴らしましょう」

『本当ですか!?』

「うん。但し、そのクズ男にではなく元凶に・・・だけどね」

『あ、はあ・・・』

「ふっふっふっ・・・天誅を喰らえ!エロ門め」

霊の腰が引けるほどの不気味で邪悪な笑みを浮かべたつくしは、自由気儘な茶道家のボンボンの顔を思い出しながら、どんな天誅を喰らわそうかと考えていた。

〈あとがき〉

困った時の総ちゃん頼み(笑)
当サイトの総ちゃん、動かしやすいです。
逆に、あきらが動かしにくくなりました。ヤベェヤベェ。