江戸時代後期の瀬戸の石皿「梅図」です。
皿いっぱいに、梅の花が愛らしく生き生きと描かれています。筆さばきは、スピード感があり力強く流麗です。大胆な構図で、花が咲き誇っているようです。
使っても重宝しますが、飾って眺め、花を愛でる時のように、おおらかな気分を味わってはいかがでしょうか。存在感のある魅力的な石皿です。
■石皿とは、江戸時代から主に瀬戸で生産された、盛り皿として使われた陶器の大皿です。主に東海道筋の旅籠屋や煮売屋などで好んで用いられた皿です。石のように頑強であることからの呼称ともいわれています。模様は実に様々ですが、草花や樹木が最も好まれ、他に山水とか、鳥、獣、魚、貝なども題材になりました。幕末から明治にかけ、この傍系のものに鉄絵一色のものも現れ、例の馬目皿はその終わりを語るものです。そして遂には全く無地ものとなっていきます。
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