北条義時、「鎌倉殿の13人」の主人公。鎌倉幕府の二代目執権で「北条執権」制を主導した人です。北条政子は姉です。源頼朝の「側近筆頭」で、どうやら「江間」という姓だったようです。承久の乱では「後鳥羽上皇」と戦い勝利します。そして上皇を3人も島流しにしています。上皇が3人もいたのです。
「やってることは織田信長より凄い」のですが、「知名度は低く」、人気もありません。江戸期から不人気でした。「源氏の将軍を断絶させた悪いやつ」(徳川は最初は藤原氏だったが、最終的には源氏)、源氏将軍を圧迫したということで評判が悪かった。当然「物語」も作られないし、登場しても悪役です。明治期以後も「天皇家を圧迫した」ということで「悪人扱い」です。後醍醐天皇を圧迫した足利尊氏は「極悪人扱い」でしたが、「極悪人」だと知名度だけは高くなります。北条義時は「悪人」だったので、知名度も上がりません。一方織田信長はあまり朝廷を相手にせず(朝廷は弱かったので)、京都御所の修理などをしたので、戦前は尊王の人として評判は悪くありませんでした。徳川家康の協力者だったから、江戸時代も悪くなかったと思います。
皇国史観から見て「極悪人」の足利尊氏や「悪人」の北条義時は物語の主人公になりません。すると国民は彼らの物語に接する機会がなくなります。この状態は皇国史観が否定された「今も続いて」います。
「物語の集積」がないので読者に予備知識がなく、さらに義時に至っては知名度も低いから、皇国史観の悪弊がなくなった(正確には薄れた)戦後になっても「小説」になりにくいわけです。司馬遼太郎さんも小説化していません。「義経」には登場しますが、わきです。そもそも源頼朝は「悪人側」です。
ただ永井路子さんが姉の北条政子を熱心に小説化したので、その小説には登場します。大河では永井路子さん原作の「草燃える」(北条政子主人公)に登場します。北条義時が「主人公格」で登場したのは「草燃える」だけです。それが43年も前のこと。
三谷幸喜さんは「新選組」や「真田信繁」と言った知名度も高く、人気がある素材を使って大河を二作書いてきました。今度は「成功者だけど不人気、知名度が低い」人物が主人公です。そして「源頼朝」「源義経」といった知名度の高い人は、物語の前半で亡くなり、「北条政子」だけが残ります。
私は北条義時が好きです。「草燃える」の義時は、最後は本当に悪いやつになりますが、「悪には悪の魅力がある」のです。悪漢小説というジャンルすらあるほどです。
でも「鎌倉殿の13人」では悪に徹するということはないようです。さて北条義時の復権はあるのでしょうか。興味を持って見ていきたいと思っています。
「やってることは織田信長より凄い」のですが、「知名度は低く」、人気もありません。江戸期から不人気でした。「源氏の将軍を断絶させた悪いやつ」(徳川は最初は藤原氏だったが、最終的には源氏)、源氏将軍を圧迫したということで評判が悪かった。当然「物語」も作られないし、登場しても悪役です。明治期以後も「天皇家を圧迫した」ということで「悪人扱い」です。後醍醐天皇を圧迫した足利尊氏は「極悪人扱い」でしたが、「極悪人」だと知名度だけは高くなります。北条義時は「悪人」だったので、知名度も上がりません。一方織田信長はあまり朝廷を相手にせず(朝廷は弱かったので)、京都御所の修理などをしたので、戦前は尊王の人として評判は悪くありませんでした。徳川家康の協力者だったから、江戸時代も悪くなかったと思います。
皇国史観から見て「極悪人」の足利尊氏や「悪人」の北条義時は物語の主人公になりません。すると国民は彼らの物語に接する機会がなくなります。この状態は皇国史観が否定された「今も続いて」います。
「物語の集積」がないので読者に予備知識がなく、さらに義時に至っては知名度も低いから、皇国史観の悪弊がなくなった(正確には薄れた)戦後になっても「小説」になりにくいわけです。司馬遼太郎さんも小説化していません。「義経」には登場しますが、わきです。そもそも源頼朝は「悪人側」です。
ただ永井路子さんが姉の北条政子を熱心に小説化したので、その小説には登場します。大河では永井路子さん原作の「草燃える」(北条政子主人公)に登場します。北条義時が「主人公格」で登場したのは「草燃える」だけです。それが43年も前のこと。
三谷幸喜さんは「新選組」や「真田信繁」と言った知名度も高く、人気がある素材を使って大河を二作書いてきました。今度は「成功者だけど不人気、知名度が低い」人物が主人公です。そして「源頼朝」「源義経」といった知名度の高い人は、物語の前半で亡くなり、「北条政子」だけが残ります。
私は北条義時が好きです。「草燃える」の義時は、最後は本当に悪いやつになりますが、「悪には悪の魅力がある」のです。悪漢小説というジャンルすらあるほどです。
でも「鎌倉殿の13人」では悪に徹するということはないようです。さて北条義時の復権はあるのでしょうか。興味を持って見ていきたいと思っています。