ハナウマ・ブログ

'00年代「ハワイ、ガイドブックに載らない情報」で一世を風靡した?花馬米(はなうま・べい)のブログです。

銃撃事件と不思議なニッポン

2022年07月16日 | 沈思黙考
我々はいま、昭和初期の「そこへ傾斜し始める時期」と同じ潮流に立ち会っているのではないだろうか。 国政選挙の期間中に元首相が銃撃されて亡くなるということが、誰にとっても衝撃的であることには違いない。しかし同時に我々は、じつに不思議な状況を目撃していることに気づかなければならない。それは、まだ犯人の動機や背景もハッキリせぬうちに「暴力による民主主義への挑戦である」とマスメディアを中心に気炎を上げだす動き、シロウト目にもわかるほど稚拙な警護・警備体制、そしてなにより、政治家の非業の死と、生前の「実績」を差し引き計算しようとする空気である。さらに我々は「勲章」や「国葬」といったものが、令和のいま、いかなる意味を持ち、どんな作用を及ぼすのかを真剣に考え抜かねばならない。 . . . 本文を読む
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尼崎市のUSB問題

2022年06月23日 | 沈思黙考
結論から言えば、未だにこういった「平成前期のセキュリティ意識」が、日本の行政組織、企業組織のごく一般的な実態なのだ。ICT(情報通信技術)は加速度的に進んでいると思われているが、それはあくまでも技術論としてそうなのであって、実際に現場で情報(や情報が記録された物)を取り扱う人間の方は、せいぜい製品の使い方やソフトウェアの操作手順を知っているだけであり、「セキュリティ意識」などと言うものは、ほぼ持ち合わせていないと考えた方が正確である。技術論をいくら論じたところで、取り扱う人間が理解していない限り、この種の事故は今後も起きるだろう。 . . . 本文を読む
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宗教史で考える聖ロシア

2022年04月26日 | 沈思黙考
ロシアによるウクライナ侵攻が続いている。罪なき一般市民に心を寄せることは大変重要だが、数々の被害・災害の延長線上でのみこの悲劇をとらえているだけでは、問題の本質は理解できない。本稿では、昭和以降の日本人にとって世界認識の死角となっている東欧・ロシア世界を、宗教という切り口で考えてみたい。プーチンはここ2年間ほど、中世以降のロシア史に没頭していたという話も聞く。むろん、ロシア史や正教といった分野に理解のある方からすれば、まったく素人の戯言に過ぎないことは承知の上だ。しかしだからこそ、ごくふつうの日本人の感覚をもってこの無謀な挑戦をしてみたい。 . . . 本文を読む
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いま、ふつうの日本人が試されるとき

2022年03月06日 | 沈思黙考
ロシアがウクライナに侵攻したことによって、ただでさえ疲弊している日本人にも、さらなる重圧がかかり始めている。もっともわかりやすい部分は物価上昇だ。しかし今後じわじわと日本人を絞めつけてくるものはそれだけに限らない。いま、我々ふつうの日本人が、大国による軍事侵攻をどのように考え、どのように振る舞うかによって、5年後、10年後の国際社会の中での日本の立ち位置が決まり、我々の暮らし方を決めていくことになるのではないだろうか。 . . . 本文を読む
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佐渡金山とキリシタン遺産から見えてくるもの

2022年02月04日 | 沈思黙考
2022年1月末、政府は佐渡金山の世界遺産登録へ向けて、推薦の手続きを進めると発表した。隣国からは強い不満が示されているという。華やかなイメージのある世界遺産にも、人々のさまざまな思いが絡んでくるようだ。筆者はこのニュースに接したとき、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」との、ある共通した視点に思いが至った。 . . . 本文を読む
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