その時からわたしは、いかなる束縛もなく、
彼の生活空間、彼の生命圏で息をするようになった。
朝も。
昼も。
夜も。
そこには、不安や疑念の一切がない、愛しい日々が永遠に続く確かな実感があった。
はじめの一週間。
彼のいるスクールで、初級のダイビングライセンスを取得することに専念した。
というより、初めて体験する、息継ぎの必要のない水中世界を楽しんだ。
素晴らしい別世界を味わった。
実習最終日に実技と筆記の試験。
その場で、仮のテンポラリーライセンスを発行してもらえた。
正式なものは、しばらくすると本部から郵送されてくるとのことだった。
スクールが一週間で終了した後は、とても気ままに過ごした。
彼が留守の間は、まるでプライベートビーチのような人もまばらな砂浜を歩き、
木陰で本を読む。
ただ、それだけを繰り返す。
でも、いつでも、どこにいても、わたしの中には彼の「核」がいる。
理由の要らない安堵。
15時になると、決まってその足で、新鮮な野菜と果物を買いに行く。
そして、いつでも静かな家へ戻る。
日暮れと一緒に、シャワーを済ませた彼とのゆっくりとした食事。
菜食主義の彼は、食欲にも無駄がない。
向かい合って食事をする、安心感。
必要なだけの明るさ。
少し物足りないくらいのメニュー。
適量の会話。
それで、充分だった。
彼の生活空間、彼の生命圏で息をするようになった。
朝も。
昼も。
夜も。
そこには、不安や疑念の一切がない、愛しい日々が永遠に続く確かな実感があった。
はじめの一週間。
彼のいるスクールで、初級のダイビングライセンスを取得することに専念した。
というより、初めて体験する、息継ぎの必要のない水中世界を楽しんだ。
素晴らしい別世界を味わった。
実習最終日に実技と筆記の試験。
その場で、仮のテンポラリーライセンスを発行してもらえた。
正式なものは、しばらくすると本部から郵送されてくるとのことだった。
スクールが一週間で終了した後は、とても気ままに過ごした。
彼が留守の間は、まるでプライベートビーチのような人もまばらな砂浜を歩き、
木陰で本を読む。
ただ、それだけを繰り返す。
でも、いつでも、どこにいても、わたしの中には彼の「核」がいる。
理由の要らない安堵。
15時になると、決まってその足で、新鮮な野菜と果物を買いに行く。
そして、いつでも静かな家へ戻る。
日暮れと一緒に、シャワーを済ませた彼とのゆっくりとした食事。
菜食主義の彼は、食欲にも無駄がない。
向かい合って食事をする、安心感。
必要なだけの明るさ。
少し物足りないくらいのメニュー。
適量の会話。
それで、充分だった。