幸せ音色+ ~reach a last Home~

小さな命たちの灯火を繋ぐお手伝い。 捨てうさぎ、保護うさぎたちの里親さんを探しています。終の棲家を求めています。

想定外のことからペットを守るために~熊本地震の体験からvol.5~

2016-07-11 18:35:01 | 熊本地震に伴う…
琥珀が調子悪くしていたので少し間が空いてしまいましたが、続きを久しぶりに…
こはの不調の事もまた近いうちに書きたいと思います。
(しっかし私の場合、うちのこが調子悪いと全くブログとか書く気にもならない。病気の時でもちゃんと更新される方ってすごいなぁ、尊敬する)

vol.1は【りぼん】編でした。

vol.2は【ラル】編でした。

vol.3は【マリーと琥珀】編でした。

vol.4は【聞いた話】編でした。




想定外のことからペットを守るために
 ~熊本地震の体験からvol.5~



【動物のことを総括】


[うさぎ]

「ぶっちゃけうさぎと避難生活は無理」と書きましたように…

飼育本や、雑誌に避難用品一覧みたいなのが書いてあるけどうさぎの用品だけで手一杯になるのは現実的には無理な話。
自分の荷物もある、同時に停電もするなら懐中電灯も持たなきゃいけない。
マンションやアパート住まいの場合エレベーターも動かないから階段を使わなきゃいけないのに何往復も出来ないですよね
実際私は2匹でも手一杯だったし、もっと多頭だったら…

でも備えは必要です。
なので段階的な用意がいるかと思います。
地震や津波などの緊急の時はキャリーとうさぎ本体と水とペレットだけで仕方ない。
でもそれが少しおさまった時に取りに戻れるように、残りの荷物を備えないと。
そしてそれは、できれば取り出しやすく玄関とか、出来るだけ潰れない構造の所でかつ取りに行きやすい場所
に備えた方がいい。
荷物や家具・家電が倒れ割れ物が散らばった室内をかき分けて取りには行けないです。
余震がひどい間は特に危ないですし…

・3日分ほどの食料は必要。
でも牧草は緊急時にはそう必要ないと思う。
短期間ならばペレットを大目にあげて構わないと思うのでペレットや水の持ち出し準備を

・でも真夏や真冬は短期でも厳しいので、緊急の時に預ける先の確保を。
ただ公共交通機関も機能しないと思っていた方がいいので、それでも受け渡しが可能な方法も検討しておく。


私的に同行していて一番問題と思っていたのは飲み水です。
キャリーにボトルは綺麗に取り付けられないし、皿もこぼれちゃうし。

それで先日、ハイペットさんにメールでお願いしてみました。
「アクアコールのゼリータイプを開発して頂きたい」と。
お返事は「検討します」とのことでしたので、これは是非実現して欲しいです。
日頃から食べさせる習慣をつけておく必要はあるでしょうが、
こういったものがあって持ち出しやすく保存期限も長い小分けのものがあったら便利ですよね!



[犬・猫]

まず大前提として、迷子札(マイクロチップも挿入していればなお良い)は普段家の中で飼っていたとしても必要だと思います。

それから最低限のワクチンの接種、また出来れば避妊・虚勢手術。

どういうことかと言うと、地震で窓が割れたり鍵をかけていたサッシが歪んで窓が開くということがありました。
どれだけ揺さぶられたのか想像つきますか?

なのでどんなに家飼いの猫や犬も外に逃げてしまう可能性があるんです。
普段は従順なラルだって地震や大きな余震の最中は落ち着きがないこともありました。
(今でも大き目の余震の時は飛び起きて人の所に逃げてきます)
いや、でもうちの子は呼び戻しすればちゃんと来るから?
動物だもん、帰巣本能で戻ってくる?
そんなに甘い状況じゃないです。
繰り返される余震と地鳴りできっと殆どの子が怯えて逃げてしまうはずです。
それに周りにもそんな動物が他にもいると追われたり怖がって遠くへ遠くへ逃げて行く可能性は大いにあります。

それでもどこかで保護される可能性はある。
その時に迷子札があれば帰って来れるかもしれません。
なければそこのおうちで飼われちゃうという可能性もありますよね。

また実際に今そうなのですが、
うちの周りには地震以降に見かけるようになった猫が10匹くらいいます。
逃げてきたのか、飼い主だけが避難するために捨てられたのかはわかりません…
先日はうちの猫が噛まれて帰って来ました。
しっぽを噛まれて肉までえぐれていたので病院行って、2週間カラーをつけての生活でした。
夜など、しょっちゅう他の猫たちも喧嘩している声を聞きます。

そんな中を日ごろ喧嘩の経験もない逃げ出した家飼いの子達が怪我もせずに生きていられる可能性は低い。
だからワクチンです。
外を放浪することがあってもわが子を守ってくれるように。
また避難所などに連れて行けるとしても、そこでも色んな境遇の子がいる。
病気の子、キャリアの子も来ているかもしれない。
そういう時でもワクチンさえ打っていたら困らないかもしれない。
わが子を守るのと同時に、人にも迷惑をかけぬようワクチンは必須です。

同じく。
放浪しても、避難所に行っても事故的な繁殖を防ぐ為にも避妊・虚勢手術はしておいた方がいい。
わが子を守る為に。
望まれない不幸な命を生み出さない為に。
また出産だって命の危険と隣り合わせだということも忘れないでください。
可愛いわが子を再び取り戻すことができても、そういうリスクにさらされての帰還では健康ではないかもしれないのですから…

それから躾です。
人を噛んじゃう子は以ての外で、吠える子、トイレの躾がされていない子は多分、飼い主本人も肩身の狭い思いをすることになります。
車をお持ちであれば車内での生活もできますが、厳冬期や酷暑期などはどうしてもエアコンをつけたくなるかと思います。
エンジンを掛けるということはガソリンが減るということ。
でも、ガソリンスタンドだって開いていないのです。
仮に開いていたとしても、スタンドには車が殺到しています。
何十台も並び、でもスタンド自体のガソリンが底をつけばそこで給油はできません。
違うスタンドを探し、並び、運よく入れられればいい方です。

また車が無ければやはり避難所や親戚や知人宅へ避難させてもらうことなるかと思いますので
可能であればトレーナーさんに依頼するなども検討し、(人を)噛まない、トイレと無駄吠えの躾は出来ていた方がいいと思います。

また、お水をウォーターボトルタイプで飲む子に関しても、それだけでしか飲めないと避難生活の際には不便だと思うのでボウルタイプからでも飲めるようにしておいた方がいいかと…

そして、外での生活や避難所での生活を考えるとノミダニの予防やフィラリアのお薬も飲ませているに越したことはありません。
私も地震後2週間くらいはラルを日中車庫に繋いでいたので、フロントラインとフィラリアの薬も投与しました。

この時期は妹の猫も外でケージに繋いで生活させていたのでレボ投下し、ワクチンも打ちに行きました。


妹の猫
この写真に写っているケージも、元々はうさ友さん(の実家の故ワンちゃん)からの頂き物なのでした。
ラルには少し小さくて、しまっておいたものが猫には贅沢に使えるしっかりしたお家になりました。
これだって「人との繋がり」あっての品物なのですよねぇ。


上記に出てきてはいませんが、鳥や虫や爬虫類だってそれらが苦手な人から不快だし
鳴き声や匂いやエサの種類でも周りから嫌がられる可能性はあって…
ですのでやっぱりなかなか「同伴避難」というものは難しいですよね…

こういうことを長々と書いていても、読んで下さる方の中にも
「私は津波が来てもこの家に残って、動物と運命を共にするつもりだから!」
っていう方も少なからずいるんだろうなぁって思います。

でも、そうできないかもしれないです。
緊急事態の時は家族や周りも変わります。
「置いて行くしかない」そう決断をしなければならないかもしれないです。
特に多頭飼い方、避難するなら何が必要か、どうやって連れて行くのか、よく考えてみて下さい。
正直、私はこの地震があって、これ以上の数は動物は飼えないと思いました。
それも家族が無事で居てくれてこそ。けどこれが限界だなって。

災害が起きたときあなたも家族も健康体とは限らない。
大怪我や感染症にも罹患するかもしれない、そういう場合も動物をどうするのか考えていかないと…

崩れそうな家、津波に飲まれそうな家で動物達と運命を共にするのもドラマティックではありますが
実際その状況がきたらみんな死んでしまうかもしれない、人だけ救助され助かるかもしれない。
そしたら毛皮の家族を死なせてしまったって、きっとずっと悔やみ続けると思う。
だけど、日頃きちんと考え用意しておけばみんな助かるかもしれない。
家に残るという決断をすることで、動物達を巻き込むのは人間です。
動物は巻き込まれることしかできないから。
しっかり考えて欲しい。多頭飼いの方には特に…
私も正直、犬をもう1頭…と思うことはあるのですがこれ以上は自信がないなと感じました。

私が思うにこういう状況の時、しっかり守れる頭数は
大人(高校生以上くらい)の人数≒動物数 じゃないかなと思います。
それ以上は厳しいなと。私見ですけどね。



たまには家の当時の状況など











今度は、地震の時の備えに!役立つもの・そうじゃないもの(動物は関係ないけど)です。

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