ハレノクニでワイン

11年間の島暮らしから、ワイン農家を目指して山暮らしへ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

生かし生かされ

2023-08-27 | ナニタベ

「WE ARE WHAT WE EAT」というけれど、私たち人間は食べたもの、飲んだものから出来ている。

島で暮らしていた時は毎日の食卓に魚が上がっていたけれど、高原の暮らしではそうはいかない。

ということは、この1年半で人間の中身もだいぶ変わったのだろうか。

ありがたいことに、自ら獲ったものや作ったものをわけてくれる方々がいます。

育てた麦から麦茶を作っている海士町のMさん。

以前からこの麦茶の大ファンだった私は以前のブログでも記事を書いていたのですが、

パッケージに入って販売されているのを見て感慨深いものがあります。

そして、今回びっくりしたのは彼らが造った「あごだし」。

定置網で獲れた鮮度のいいアゴ(ホソトビウオ)をこんなにピッカピカに磨いて作られています。

毎日のみそ汁に贅沢にも使わせていただいているのですが、伊吹島のいりこと比べても

旨みが強く、そして臭みは全くでないところがすごいのであります。

これを知ってしまうともう元には戻れないのではないか、と今から怯えております。

そして、おそらくはそのアゴだしの副産物で作られた「飛魚めんたい」。

かつて一緒に水産加工の仕事をしてくれたEさんとTさんによるもの。

完全に酒のつまみですが、タラモサラダにも使わせてもらいました。

こちらは北海道の離島、天売島でホタテを育てている漁師Tからいただいたウニ。

夏場はウニ漁も盛んにおこなわれていて、現場で様子を見せてもらったので

ありがたさもひとしおです。

見ただけでこのウニの旨さは伝わりますよね。

日本酒がいくらあっても足りません。

そして、こちらは吉備中央町のお隣さん、ブドウ農家のMさんからいただいた

「ゴールドフィンガー」(左)と「ナガノパープル」(右)。

メインの品種である「シャインマスカット」と「ピオーネ」とは時期をずらして少量ずつ育てているそうで、

発送には向かない形状から地元の道の駅を中心に販売されているそう。

暑い日に草刈をして汗だくになったところに、冷えたブドウをひとつふたつ摘まんで食べると生き返ります。

 

こうしてありがたい気持ちをいただきながら暮らしていると、ますます美味しいワインを造ってお返ししなきゃという気持ちが強くなる次第であります。

焦らず、一歩一歩。

さて、畑に戻ります。

 


チップソー研磨機 ケンちゃんが仲間に加わった 

2023-08-18 | ワイン農家

草刈用のチップソーの刃を研ぐための道具、研磨機を購入した。

各メーカーの商品や少しでもお金をかけないアイデアなどを比較検討した結果、

津村鋼業製の「ケンちゃん」という商品を選んだ。

それにしても、素敵なデザイン。

なんで農家用の商品は駄洒落とか「~君」みたいな昭和の香りのするアイテムが多いのか。

まあ、嫌いじゃないですけど。

 

この商品は写真のようにチップソーをセットすれば、チップのすべての刃に対して

同じ角度で研磨が簡単にできます。

角度の設定も自在だし、グラインダーの当て具合も調節可能。

今までは電動ドリルにつけたダイヤモンドヤスリを使って研磨してましたが、やはりばらつきが出るのと

切れ味がすぐに落ちてしまう点が気になっていた。

2万円の投資で作業性アップと時短ができるので、これから先30年を考えるとこれは「買い」でした。

安いチップソーを何枚も買い替えることと比べると、こちらの方が性に合う。 

 

それにしても、なぜか「研ぐ」という行為が好きだ。

魚を扱っていた時代も包丁を研ぐ時間が癒しだった。

研げばその後の作業が楽になる。

そういえば、サラリーマン時代はアイロンがけと靴磨きが好きだった。

昔から「一生もの」が好きで、「使い捨て」が嫌い。

きっと両親と暮らす環境の中で培われた性格なのだろう。

特に父型の祖父から引き継いでいるような気がする。

さて、息子たちには引き継がれていくのだろうか。

 

盛夏をむかえ、ますますケンちゃんが活躍してくれることでしょう。

 

 

 


ブドウの収穫時期を決めるために糖度を測定する

2023-08-12 | ワイン農家

ワインを造る原料となるブドウをいつ収穫するか、その時期を決めるためにはブドウの糖度を一つの指標としています。

上の画像はその糖度計を覗いたところをスマホで撮影したもの。

こちらがその糖度計。

厳密な数値を求めることはできないけれど、とても手軽なのでこの時期は畑に持っていって測定しています。

はかり方は、まずブドウ畑の中から偏りが出ないようにブドウの粒を集めてきます。

畑の端か、真ん中か。南側か北側か、などの樹の位置だけでなく、葡萄の房の中の

どの位置にあるかなども考慮して選びます。

そして、手でつぶして得られた果汁を糖度計のプレパラートに乗せ、覗くだけ。

光の屈折を利用した測定方法です。

もちろん手で触った感触や、口に入れて種を嚙んだ時にわかる熟度などの情報から、

今後の天気の推移から想像される最適な時期を決定していきます。

 

その間、何度も糖度を測定し、もちろん実際に食べてもみます。

これが結構楽しい時間なんです。

ワイン用ブドウは食べても美味しくないと言ったことをたまに聞きますが、美味しいですよ♪

 

 

これから時期をずらしながら様々な品種が収穫期を迎えていきます。

どうか台風の被害にあいませんように。

 

 


風の通る家 網戸のDIY

2023-08-05 | 古民家暮らし

網戸をDIYでつくった話。

私が住む吉備高原は、朝晩の気温差が10度を超えるので夏でも夜が涼しく、クーラー無しの生活をしています。

築70年を超えるわが家。

購入したときは網戸が無かったため、窓を開けているといろんな生きものがやってきます。

既製品の網戸は1枚が1万円以上するし、家の雰囲気にも合わないしな~。

しかも、昔の家だから窓の枠なんかもまっすぐじゃないため、既製品はサイズが合わない。

じゃあ、作るか!ということで、ホームセンターに材料の買出し。

・1×2材 2本(約1,000円)

・1×3材 2本(約1,200円)

・網(約700円) 

・網戸用ゴム(約200円)

ということで、3,000円ちょっとで済みました。

家の前で日曜大工。

今回はトリマーというアイテムを新たに購入。約5,000円也。

溝を掘ったり、角を丸くしたりできます。

こんな感じで網をはめ込んでいく溝を掘っていきます。

今回は5㎜の溝を掘り、そこに5.5㎜のゴムを入れることにしました。

まず材を長さに合わせて切り、溝を掘っておきます。

次に枠の組み立て。補強用のプレートを使ってビスで留めていきます。

最後に網をゴムで固定し、余分な部分をカットしたら完成です。

外側につくものなので、木材保護塗料を塗ろうかと思ってましたが、

古びた家にピカピカの枠もまた良かろう、ということでそのままに。

本当は、単純にめんどくさくなっただけです。

そんなこんなで、表側2枚、裏側に1枚で計3枚作りました。

虫が入らず、涼しい夏の夜を楽しめます。

 

少しずつですが、買わない暮らしに近づいていきます。