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煮干はその名前が示すように、鰯を煮て干せば出来上がります。
水揚げされた鰯は、その鮮度を保つために、砕氷にとともに煮干加工場まで運ばれます。 運ばれてきた鰯は、先ず、真水で洗浄されます。この段階では鰯の70%程度は水分です。
洗浄された鰯を90℃から95℃に熱せられた約3%の塩水で煮ます。煮ることにより、鰯が もっている酵素の働きをとめて腐敗を防ぎ、タンパク質を凝固させます。
煮熟された鰯は乾燥され、水分が15%から18%になれば出来上がりです。昔は天日で 乾燥させていたのですが、現在では温風乾燥機や冷風乾燥機も使用されています。昔ながらの 天日乾燥が煮干にとって必ずしも最も良い方法ではありません。4月から9月の直射日光は 紫外線が強すぎるので、煮干に悪影響を及ぼします。秋の彼岸から春の彼岸までの日差しは煮干 にとってちょうど良いとされています。また、冷風乾燥の方が温風乾燥より煮干の酸化の程度が 低く仕上がります。
夏は煮干しの酸化が速いので早めに使い切るようにしています。
酸化が進んだ煮干しはスープに使うと、かび臭かったり、少しえごみがあったり、スープがにごったり、
あまりいいことがありませんので、いつもいい状態で使うように注意しています。
煮干しの種類
・片口煮干(かたくちにぼし)
片口鰯を原料にした煮干です
・平子煮干(ひらごにぼし
真鰯を原料にした煮干です
・うるめ煮干
うるめ鰯を原料にした煮干です
・かえり煮干
片口鰯の稚魚を原料にした煮干です
これらの煮干しを使ってスープを作りますが、それだけではおいしいコクのあるスープはできませんから
大変なんです。野菜も大量に使いますし、豚骨も、とりがらも、つかいます。
そのほかいろいろなものを使ってスープを作ります。