春には似つかわしくないような、

2009-04-15 14:47:30 | コドモオトナ(開墾日誌)
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 遅れても、何をしても、どんな理由があろうと春は律儀に毎年やってくる。ちょっと早めの野営を敢行した翌日、僕はコーヒーを沸かしている間の暇を持て余してたので、その辺りの散策に出ることにした。少し歩いていると強烈な『赤』が目に飛び込んで来た、眩暈がしたのは不意を突かれたからだと思う。全然、準備ができていなかった。春の朝日の陽光の中に、『赤』なんて…。

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「切った後に、水が噴き出してくるからミズキ(水木?)」と、後になって知人が教えてくれたけど、その時は『野蛮な赤』に目を奪われてしまい、水が噴き出していることには、まったく、気付かなかった。

 その『赤』に「少しでも、先んじようよする野蛮さ」を感じた。その色に距離感を無くすような違和感を覚えた。
 
 色々な事情から来る赤なんだろうけど、草花や木々が、春が来て、のんびりかどうかは分からないけど、多分、人間で言ったら朝のストレッチをしているくらいだろうに、威勢良く赤い触手を空に向かって…。変な、張り切りを見せられたようで、しっくりこなかったんだ。『ハイテンションで宇宙と交信を試みているうちに、いつの間にか夜が明けてしまった!』ような、…奇妙さ。

 そういうのは、実は、余り好きじゃないから、過剰に驚いたんだ。





 なんだか、少し具合が悪くなってテントに戻ると、苦く淹れた苦いコーヒーが、待ちくたびれて、更に苦くなっていた。
 
 僕を正気に戻すには、十分な苦さだった。

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2 コメント

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赤とは (mame-co)
2009-04-19 23:41:32
ウルシのような人間的警戒色イメージが強かったのだけど水木も赤いのかぁ。。とか感心しつつ、実物の水木の若い枝を愛でていたところ、たまたまの露出部位でありました足首を虫に吸血された日曜の油断でした。
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触手のような、捕食行為のような、 (はなみず)
2009-04-22 09:37:36
薄気味悪さを感じました。

でも、空を目指すのが太陽を捕食する為、だったら…。そんなことなら、応援したくなります。
虫は余り好きではないので、虫が出る前に、焚き火とか、野宿とかしようと思っています。虫が出ても、やるんだろうけど。
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