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義足のパラリンピアンに感動

2013年09月10日 08時00分00秒 | スポーツ
 2020年東京オリンピックが決まったが、同時にパラリンピックの
開催地にも選ばれた。

 五輪の陰に隠れてあまり表面には出てこないが、このパラリンピック開催は
それ以降の大会に大きく影響しそうだ。今言われているのは「岐路に立つパラリンピック」である。2020年の東京ではっきりとした指針を示すことができるか。
パラリンピックの競技者、関係者は注視している。

 開催都市が決まった国際オリンピック委員会(IOC)総会での
最終プレゼンテーションで高松宮久子さまに続いて壇上に立ったのは
パラリンピアンで、アテネから昨年のロンドンまで3大会連続走り幅跳びで
出場している佐藤真海さんだった。

 そのスピーチは多くのIOC委員の胸を打ったのではないだろうか。堂々と
「スポーツの力」を訴えた。

 佐藤さんは宮城県気仙沼の出身。中学で陸上を始めたが、早大時代の2002年、
骨肉種で右足膝から下を切断した。そのつらい過去に触れながら、スポーツに支えられ
た体験を披露した。それも悲しい表情とともに美しい笑顔でアピールした。

 「新たな夢と笑顔を育む力、希望をもたらす力、人々を結びつける力」と
“スポーツの力”を自身の人生と重ね合わせての4分間。IOC委員だけでなく
多くの人々に感動と勇気を与えたに違いない。

 あえて言えば、彼女のスピーチこそが「東京2002」を手繰り寄せたと
言えるのではないだろうか。

 テレビで見た彼女のスピーチ、そして真っ青な空のような笑顔は、
私の胸の奥深くに浸み込んでいる。

 7年後、彼女が競技を続けているかはわからないが、何がしか大会に
関わっていてもらいたい。貴女が“誘致”させたパラリンピックであり、
オリンピックであるからだ。

 感動の余韻はしばらく私からは離れないだろう。それほどの
名スピーチだったし、これほど胸を打たれたことは、過去にも
そんなにはない。おめでとう! 佐藤真海さん―ゆっくり溜まった
疲れを取ってください。パラリンピックの成功を祈っています。