自由という目的地へ

それはどこにあるのだろう
多くの血を流したどり着く地か
それとも
悟りの果ての 神の胸の中か

亀山湖 カヤックキャンプ

2012年05月29日 | Outdoor カヤック キャンプ 












PENTAX Optio W90




その湖には 
舟でしか行けない 洞窟があるという

僕は 家族から時間をもらって
カヤックで その洞窟を目指していた



船には はじめて
犬も 乗せている

犬は 「何をするの?」と
不安気な目で 時々僕を振り返る

彼女は 楽しんで くれるだろうか・・



風は無く 転覆の心配は無いので
防水のコンパクトカメラから
一眼レフに変えている

犬と一眼レフで
せまいデッキはにぎやかだ

窮屈な状態で パドルをこいだ










魚が 時折 飛び跳ねる

水面が ゆらいで
魚たちが 群れているのが分かる

亀山湖は フィッシングでも有名で
周りには たくさんの釣り人がいた

モーター付きの小舟に乗って
優雅に移動したり 
木陰で ねばっている

その横を 僕は 必死に
ほぼ全速力で こいでいた

その洞窟までは 1時間ほど 
かかることを 計算すると
時間が 足りないからだ

さぞ 釣りの邪魔になったことであろう  失礼





だけど・・

いつまでたっても
洞窟は 見えてこない

湖は行き止まりとなり・・


ああ

あそこに まだ 進める場所がある
そこから入るに ちがいない



そこは 川の支流だった

でも 地図で確認したので
間違いないはずだ・・

自分を信じて そのまま
どんどん細く 浅くなっていく支流を
カヤックで上っていく


もう 釣り人の舟は だれも来ない
侵入できないのだ

おそらく
カヤックという道具しか
侵入することは出来ない浅瀬

人が 歩ける深さ
ひざ下程の水面を
僕と 犬は しずかに 進んだ



そこは もう 
人間の 世界じゃない

またしても
妖精さんや 幽霊が出そうな場所に
来てしまっている・・







でも そこを 曲がれば 
きっと 洞窟にちがいない

しかし

そこに現れたのは
もうカヤックも行けない 小川だった・・


終了・・

道を・・ 間違えたんだ

洞窟を 期待していた僕の夢は 消えた(笑)

ああ・・タイムオーバーだ  引き返そう



舟を反転させると はじめて気付いた
 
光が森に 降り注いで
何もかもが きらきらと 輝いている!


湖面には 光と緑 木々のシルエットが
合せ鏡の様に 反射している

この森と湖 空と光の 美しさが 僕たちを圧倒し

あまりの美しさに
僕は くらくらと目まいがした・・











OLYMPUS E-1  

OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 18‐180mm



パドルをこぐ手を止め
一眼レフをかまえて 数枚撮影する

ゆるやかだが 流れがあるため
流されながらの 撮影だった

僕と犬は そのまま ゆるやかな流れに流され
その場所を後にした







 



5月5日のこどもの日

満月の夜

久々の 家族でのキャンプは
亀山湖オートキャンプ場で泊った

キャンプ場は ゴールデンウィークで賑わっていた

小さい子供たちが 走り回り
遊びに 熱中している

大人たちは 宴会で 盛り上がっている


しずかに 自然を感じたいキャンパーには
つらい状態だが

大きくなってくれた 子供たちとのキャンプは
これで最後かもしれないと考え 
感謝しつつ眠りについた。





亀山湖 カヤックキャンプ






道志の森 ソロ デイキャンプ  森の中を知ることは・・ 

2012年05月22日 | Outdoor カヤック キャンプ 

ガタガタと

道志の森の 朽ち果てかけた 林道を
ジムニーは 進んでいく 

利益から 手放された 
林道の 果ては
樹が倒壊し 人の侵入を許さなかった

その地点から 引き返し
どこか デイキャンプ出来る場所を 探す


林道の横に かろうじて 
侵入できる 河原を見つけた

浅い川を 慎重に渡って行く


四駆

しかも 
頑丈で軽い 軽四駆でなくては
踏み込めない場所だ










そこは 何だか・・

夢に見たような 場所が広がっていた


流木がころがり 小川がいたる所に流れている
もちろん 人は誰も いない

エンジンを止めると 静寂が広がった




タープの設営に しばらくの間
悪戦苦闘してから 気付く

荒々しく 足を踏み込んだ人間は
まだ この地に 挨拶をしていなかった

水筒から 水を大地に 注ぎ 
遅ればせながら 挨拶をする











その日は まだ寒い 3月で
山の寒さは さらに厳しかった

そんな中の たき火は 暖かく
有難かった




妖精や妖怪 幽霊が出ても 
おかしくない場所・・


そんな場所に 
僕は よく行ってしまう

ここも そう・・
美しさと恐怖の 紙一重の世界


静寂の中で たたずんでいると
いろいろな恐怖は 頭を よぎる

自分のこころ 深層無意識の中 
浄化の必要性を 強く感じる









見たことのない

自然の中 宇宙の中 森の中を 
知ることは

見たことのない

無意識の自分自身を 知ることと
似ているのでは ないだろうか










僕は この恐怖と紙一重の
美しい 静寂な風景に

もう一度 挨拶をし 

微笑みかける


そして

大地に 手をつき 語りかける


それは 自分自身の 
無意識に 存在している

恐怖への 語りかけだ






道志の森 3月の風景