そこで、実家の両親の家に通った。
老いが迫っている二人は、
昔は色々とあったが今では母が父に頼って2人だけで暮らしている。
昨日は「何処かの美しい紅葉を見せてあげたい」なんて考えつつ
車に乗ってから携帯で、「行くね」と伝えた。
そうしたら、「午後買い物に連れて行って」と父の声。
着いてから詳しく聞くと、金曜日に眼科に行った母の調子が悪い為、
父は母の書いたメモを手に、買い物に行こうとしていたらしい。
今夜のメニューは{牡蠣の土手鍋}を予定していたのだ。
母も車で行くのなら気分転換にもなるからと誘い、一緒に乗り込んだ。
スーパーで食材を購入する老いた父の姿を、今まで想像した事もなかった。
いつの間にやらこんな日が来ていたのだ。
母がお買い物に行くのは当たり前と思っていたが、
眼科通いで片方の視力が殆どない状態では、
今までのような自転車に乗ってのお買い物なんてもってのほか
何だか、そんな現実を知らされると、胸が痛い
同居している姑と比較すると、とても切ない気分になる
さて、メモには、牡蠣、白菜などと書いてあるが、
私はこのときとばかり野菜を買い物籠に居れて、
レジに並んで支払った。
そうだ!今までは払ってもらってばかりだったが、今回が初めて
牡蠣鍋が二人の今夜のメニューのつもりで居たらしいが、
台所に立ち、そのまま牡蠣鍋を作って昼食とした。
「美味しい美味しい」と二人で食べる姿に
私たち5人家族の家では、こんな鍋物はいつも作っている当たり前の味を
まるでこんな美味しいものはいつ以来?とでも言うような話しぶりに、またまた切なくなった。
そして、今日も出かけて行った。通いのヘルパーさんのように・・・。
今日は「これから行きます!」と伝えずに そっと玄関を開けると
母は寝ているとの事。
父1人で用意の途中だった 剥いた林檎とキウイフルーツなどの昼食が、
テーブルに載っていた。
丁度よかった!と、
用意していった肉団子入りヲ入れて野菜たっぷり中華スープを早速作り、
母を起こして、3人で食べた。
夕食用にも、おうどん入りすき煮(すき焼き風)をつくり、冬瓜汁を、
また、明日の夕飯ように、鱈の鍋物風、
その他の簡単レシピも伝授して、実家を後にした。
先日母は、どうしても八宝菜が思い出せずに、お隣に教えてもらいに行ったそうだ。
また、コロッケの作り方も忘れてしまい、やはり聞きに行ったとか・・・。
あんなに料理の上手だった母が、忘れ始めている!
でも、教えてもらいに行く事ができるという事は、嬉しい事なのだが。
今迄2週間おきに実家に顔を出していたが、
買い物もおぼつかない父母のことを思い、作り置きができる冬の間は、
土日には行って、3日分くらいの調理をしてこよう!
冷蔵庫にも食材を買い置きしてこよう!
そういう時期に来ているのだ。
名古屋高速を経由して約1時間で着く事ができる実家。
決して遠距離介護ではない。
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