世の人は「ヘルプマーク」なるものがあることを知っているだろうか?
最近やっと、バス内で「お年寄りや妊婦さん、ヘルプマークを付けている人には席を譲ってください」と、アナウンスされるようになった。
赤くて目立つものだが、それを付けていても席を譲ってくれる人は10人に1人位だ。杖をついていても同じだ。
私は最近、こういうものがあるということを知ってもらうためにバッグに着けるようにしている。
前にも書いたようにイギリスではお年寄りや身障者に対して優しい。だからこんなものは存在しないだろう。杖をついて歩いていたら Can I help you? と声を掛け、助けようとしてくれる。優先席はいつも空いている。
ある時、認知症の話になった時、イギリスでは認知症と診断されて時点で認知症専門看護師がその人とずっと関わってくれる、ということをTVで観たことを思い出した。TVでそれを観た時、さすがイギリス!と思った。若くて認知症になった人は、ショックな気持ちや不安な心を共有してくれるとどんなに心強いだろう。
多分日本にはそんな発想は無い。ただ、健康保険の制度があるから病院に掛かり易いのは他国に比べ誇れると思うが、病気になってもサポートする制度はない。
イギリスは医療費がタダだ。外国人の私でさえ、診察料も薬代もタダだったのには驚いた。
日本が福祉国家になるのはまだ遠い先のことかも知れない。