精神機能と能力開発:心理学―教育学―社会学

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オーバーワークのエフォートは、長期間続かない ~自分のエラーに気づかなくなる~

2015年01月06日 | 動機づけ・モチベーション・習慣


(1)オーバーワークとエフォート
至適な作業速度を上回る速度を要求されるとき、オーバーワークとなる。
同じ時間内に、より多くの作業量を、作業の質を落とさずに行うことが要求されるとき、エフォート(effort 心的努力)が生じる。

しかし、エフォートは一時的・短期的な増強作用で、これを長期間続けることはできない。エフォートは、ストレス
奮起と気分の高揚で、疲労を感じていなくても、確実にストレスや疲労が蓄積される。
エフォートは、次第に低下していく。

(2)オーバーワークの影響
1)作業の質が低下
オーバーワークで、エフォートが低下すると、作業の質が低下する。質より量が優先される。質を気にしなければ、エフォートは不要。

2)エラー検出
自分で自分のエラーに気づかなくなる。十分に注意を払っていると思っていても、思いがけないエラーが発生し、そのことに気づかない。エフォートの空白。

3)抑うつ
エフォートは、ストレス。ストレスや疲労が蓄積し、気分が抑うつ状態になる。

4)ルーチン化
習慣的で定型的なルーチンは、エフォートを必要としない。仕事の進め方が、エフォート不要のルーチンに移行する。
仕事がルーチン化すると、気遣いが少なくなり、人と接する仕事ではマイナスとなる。

(3)対策
1)定期的に、休憩をとる。休憩をとることを、習慣にする。
2)作業時間・作業期間を、延長する。作業人員を、増やす。作業量を限定する(1日○○食限定など)。
3)ルーチン化できるところと、できないところを見分ける。
4)させられ感を→主体感に。させられ感は、ストレス。取り組みや意識を、変える。など

×NG 気力や根性で補う (理由は上述の通り。一時的に増強効果が得られても、それと引き換えに、状態は更に悪くなる。)

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