ひつそりと二尊もみじの美しき
天龍寺を後にしまして、百人一首で有名な小倉山の麓にあります二尊院に向かいます。徒歩15分ほどの閑静なところにあります。建立は9世紀半ば。鎌倉時代には法然上人も住まわれたことがあるとのことですが、現在は天台宗で、天龍寺(臨済宗)、大覚寺(真言宗)と並ぶ「嵯峨三名跡」の一つに数えられています。
一つの寺院にご本尊がお二人おられるのは、私の知る限りこの二尊院だけです。極楽往生を目指す人を此岸から送る「釈迦如来」と彼岸へと迎える「阿弥陀如来」の二尊で、並んで安置されています。二尊のお写真は二尊院ホームページから転写させていただいたもので、左が阿弥陀如来で右が釈迦如来です。
お二人の如来による極楽への送迎があることを視覚的にも伝えており、参拝者にはとても親切でありがたいお寺なのかなと思いました。お寺を後にするとき、高い楓の木のもみじが殊のほか美しく見えました。
送迎に二尊ありがた世はもみじ
天空のもみじ美し二尊院