OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

暖かな日差しのように

2012年11月22日 | 書道・筆文字
今日は国立のノ―ションへ。
お店のお客さんで、母親が書家だったという方がいて、紙など捨てるに捨てられず、というので、お宅訪問。
晩年は書壇とも縁を切ったらしいが、そこには、豊かな暮らしがあった。
贅沢というのではない。

お父さんは作曲家だったらしい。音大など出ずに、TV創成期のテーマ曲などを仕事にした、という。
部屋には昆虫などの細密画が飾ってあって、きけば、それはインテリアデザイナーだった亡きお兄さん作。

その方は、世田谷から週に三回、実家に通い、ピアノと英語を教えているという。この方も、音大を出ていない。
それは逆に豊かさに思える。
日差しもやさしい。

文房具や法帖をいただくが、話していると、お母さんの師匠は、舟口桂荘先生。
ふくよかでいつもにこにこしていたかなを専門とした先生である。私も教わったことのある先生である。

ということで、盛り上がり、たくさんの反故もいただいて帰る。
「母がいたら、嫌がるとおもうけど」と。
その通りだろうが、時間がそれを変える。

その方のうちこんだ書と桂荘先生の指導をそこに観たのである。
写真はいただいた硯。その下の汚れた保護布まで使わせていただく。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
優しげな調和 (美鼓)
2012-11-22 02:12:34
暫くは

雑木紅葉の

中を行く

(虚子)
返信する
ホトトギス (小熊)
2012-11-24 00:46:26
虚子は無視できないままに見得を切る  無季力
返信する

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