播磨灘のメモ帳。

時空を超えて、播磨灘の周辺を徘徊する
姫路の市川のほとりに住む
豆石煌、豆石光と、市川のカッパのメモ帳です。火山豆・

⑰畿内の最西端の 万葉歌碑の道。

2009年11月19日 | 大和ー播磨
畿内の最西端の、万葉歌碑の道。

またしても、山陽電車滝の茶屋駅のお話。目前の海は、大阪湾。(摂津の海の最西端)
厳密には、(陸は)播磨がわのコトであるから、播磨の最東端の歌碑とすべきか?。

滝の茶屋のプラットホームから下の海(大阪湾)の方を見おろすと、垂水区の平磯の埋立地、
平磯緑地の東端が眼下に見える。
ここに、万葉歌碑の道が作られ、6基の万葉歌碑がある。
海辺には東と南方向に開ける雄大な景色が見られる小さな展望所もある。

 ◎この展望所は やまとを偲ぶベキ展望所であろうと私は思う。
   東方を見ると、神戸空港のむこうには、大阪のWTCビルが見え、
   その右手に、大阪南港の関西電力の高い煙突も見える。

   さらに右手、生駒山と二上山のあいだの低くなった部分(堺市方向)のむこうに、
   天気が良ければ、奈良盆地の東がわの巻向・三輪山あたりの山も見える。 
   (ここからは、PLの花火も結構ヨク見えると聞いた。)
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ここは、垂水なぎさ街道の東部にあたる。
垂水なぎさ街道の、明石海峡大橋ちかくの、舞子ー垂水あたりを歩く人はとても多いが、
塩屋まで続くなぎさ街道も、この滝の茶屋ー塩屋あたりになると、人もまばらである。

この万葉歌碑の道に行くには、直線距離では山陽電車・滝の茶屋駅からが近いが、
道のりは、山陽電車塩屋駅、滝の茶屋駅、東垂水駅、いずれも同じくらいの距離である。
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万葉歌碑
①いわばしる 垂水の上の 早蕨の 萌え出づる 春になりにけるかも(巻8-1418)

②いわばしる 垂水の水の はしきやし 君に恋ふらく 我が心から(巻12-3025) 

③命をし 幸くよけむと いわ走る 垂水の水を むすびて 飲みつ (巻7-1142)

④須磨のあまの 塩焼きキヌの藤衣 ま遠にしあれば いまだ着なれず(巻3-413)

⑤あまざかる 鄙の長道(ながじ)ゆ 恋ひ来れば
                  明石の門(と)より大和島見ゆ(巻3-255)

⑥燈火(ともしび)の 明石大門(おおと)に入る日にか
                  漕ぎ別れなむ 家のあたり見ず(巻3-254)

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この歌碑を建てた団体に敬服!!

垂水に古典文学碑を建立する会

垂水区老人クラブ連合会
垂水区連合婦人会
垂水区自治会連絡協議会
垂水区子ども会連合会
垂水生活文化協会
塩屋財産区管理会
東垂水財産区管理会
西垂水財産区管理会
舞子財産区管理会
多聞財産区管理会
名谷財産区管理会
神戸垂水ロータリークラブ
神戸垂水ライオンズクラブ
神戸舞子ライオンズクラブ  
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垂水区民、全員、総動員でした。ありがとうございます。
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それにしても、万葉集の歌で一番有名な? 学校でも習った歌、

いわばしる 垂水の上の 早蕨の
    萌え出づる 春に なりにけるかも
   (巻8-1418)

が、詠まれた地は、

兵庫県民の私は、当然、ここ神戸の垂水だと思っていたのだが・・・・・、

大阪府民、特に吹田市民は、吹田市の垂水神社の歌だと思っている、そうな。
   吹田駅前にも歌碑が、あるとか。 (歌枕直美さんからお聞きし、ビックリ!)

   ◎志貴皇子さまに聞いてみなくっちゃ~・・・・・
  ■「垂水」は、一般用語(滝のように、水の落ちる所)かもしれませんね。

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いま現代は、ここを山陽阪神直通特急・JR新快速・快速などがひっきりなしにビュンビュン通過して行きますが、
万葉人は、ここいらで大和との別れを惜しんだのですネ!
    永遠の別れになるかもしれない・・・・

ともしびの 明石大門に 入る日にか
      漕ぎ別れなむ 家のあたり 見ず
   (巻3-254)


              姫路・豆石煌 記。

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