「脱炭素社会」に向けたWWFシナリオ
まずは需要を減らす
報告書のポイントは主に3つです。
まず一つ目は、大幅な省エネによる需要の削減です。
「需要の削減」といっても、決して私たちの日常生活で無理な節電を強いられるわけではありません。
今後、日本は人口の減少が見込まれるため、需要はある程度の自然減が見込まれます。
その上で、LEDなど効率の良い照明の普及や冷暖房の高性能化、住宅・建築物での断熱性能や
工場における機器のエネルギー効率の向上、電気自動車や燃料電池自動車の普及など進めることで、
日本のエネルギー需要は2050年までに2008年比の約半分に減らせることが分りました。
原発の段階的な廃止
二つ目のポイントは、原発の段階的な廃止です。
原発は発電時にCO₂を排出しませんが、ひとたび事故を起こせば取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があります。
また、放射能性廃棄物の処理問題も未だ解決の目処がたたないことなど考えると、原発は決して温暖化対策とはなりえません。
原発を段階的に廃止しながら、今すでにある技術を最大限に活用して、大幅な省エネと自然エネルギーの普及を目指すのが望ましいといえます。
自然エネルギーについては、どうしても「供給が不安定だから主たるエネルギー源にはならない」というイメージを持つ人が少なくありません。
また現在の日本の1次エネルギーに自然エネルギーの占める割合は僅か3~4%程度であることを考えると「100%」は途方もない数字に見えるかもしれません。
そこで三つ目のポイントとして、WWFジャパンは、風力、太陽光、水力、地熱、バイオマスといった自然エネルギー源が今後どれだけ供給を拡大できるか、
各々の潜在力を吟味。気象データーなどを基に、2050年における365日の需要を満たせるかをシュミレーションしました。
その結果、送電網が十分整備できれば「自然エネルギー100%」は実現できることが判りました。
電力網をひとつにつなぐ
いま、国内の自然エネルギー普及の上で最大の障害となっている問題のひとつが、地域間の電力網の増強です。
現在、日本では10の電力会社が各々の地域内で電力を供給しているため、異なる地域間を結ぶ送電線は強くないといわれてきました。
しかし、自然エネルギーを最大限に導入するために、潜在力の高い地域で大量に発電して別の地域に送電するといった地域間の調整が不可欠です。
WWFジャパンが各地域での発電量および需要を計算し、地域間の送電網の連係をどれだけ強化すべきか算出したところ、
現在、政府が進めている計画通りに送電網の強化が進めば、自然エネルギーの供給が全体の50%を占めるまでは耐えられる可能性が示されました(1時間単位の需給調整ベース)。
これは、WWFジャパンの提唱するシナリオでいうと2030年頃までということになります。
一方で、2050年までに100%の普及を目指すには、特に北海道と東北や九州と中国地方などを中心に、
2030年以降は、計画的に増強していく必要があることも、今回の分析で判明しました。
あてになって、得もする道を
いくら技術的に実現可能だとしても、それが莫大な経済的負担を伴うものであれば、「自然エネルギー100%」が広く支持を得ることは難しいでしょう。
しかし、WWFの試算では、省エネルギーと自然エネルギー普及にかかる総費用は、2050年までの累計で約400兆円に収まることが判りました。
これは年間に直すと日本のGDPの約1.6%に相当します。一見大変な額ですが、省エネと自然エネルギーの拡大に伴い、燃料購入額は減少するため、
2030年頃には節約額が投資費用を上回り、2050年頃には累計で約232兆円の得になることがわかりました。
「自然エネルギー100%」の達成は決して容易ではありませんが、実現不可能な夢物語でもありません。
持続可能な自然エネルギーで暮らす未来を築くため、WWFジャパンはこの提案を基にした政策が実現するよう、今後も活動してゆきます。
(広報室 辻紀美子)
みんなで行こう。人と一緒に、未来の地球へ
いったい政治家はどうしたいのでしょう
確かに、困難な道のりだろうと思います。いろんな軋轢や陰謀うずまく政界のなかでは
自分の意見を飲み込むシーンも多いのでしょう・・
でも、あの福島の人々の苦悩を見れば、選ばれた人としてすべきことはわかるはずです。
あれほど、自然災害には敏感に備えを主張する人々が、そのために起こるかもしれない原発事故には無関心なのか・・わからない(;一_一)
今朝、宇宙ゴミの収集計画が始められると・・日本の技術が利用されるそうです。
人間の振りまく禍は地球だけではなく宇宙にも広まっています。
せめて、せめて欲を半分にして、
地球の仲間、人間以外の動物や植物などに目を向けて。
そして、子供や孫やその子供や孫やすべての未来の生き物に・・より良い地球を渡そう。
火を手に入れて、大きく飛躍した人間の祖先。
自然エネルギーを利用して、また大きく飛躍する人類の知恵を信じたいと思う。
まずは需要を減らす
報告書のポイントは主に3つです。
まず一つ目は、大幅な省エネによる需要の削減です。
「需要の削減」といっても、決して私たちの日常生活で無理な節電を強いられるわけではありません。
今後、日本は人口の減少が見込まれるため、需要はある程度の自然減が見込まれます。
その上で、LEDなど効率の良い照明の普及や冷暖房の高性能化、住宅・建築物での断熱性能や
工場における機器のエネルギー効率の向上、電気自動車や燃料電池自動車の普及など進めることで、
日本のエネルギー需要は2050年までに2008年比の約半分に減らせることが分りました。
原発の段階的な廃止
二つ目のポイントは、原発の段階的な廃止です。
原発は発電時にCO₂を排出しませんが、ひとたび事故を起こせば取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があります。
また、放射能性廃棄物の処理問題も未だ解決の目処がたたないことなど考えると、原発は決して温暖化対策とはなりえません。
原発を段階的に廃止しながら、今すでにある技術を最大限に活用して、大幅な省エネと自然エネルギーの普及を目指すのが望ましいといえます。
自然エネルギーについては、どうしても「供給が不安定だから主たるエネルギー源にはならない」というイメージを持つ人が少なくありません。
また現在の日本の1次エネルギーに自然エネルギーの占める割合は僅か3~4%程度であることを考えると「100%」は途方もない数字に見えるかもしれません。
そこで三つ目のポイントとして、WWFジャパンは、風力、太陽光、水力、地熱、バイオマスといった自然エネルギー源が今後どれだけ供給を拡大できるか、
各々の潜在力を吟味。気象データーなどを基に、2050年における365日の需要を満たせるかをシュミレーションしました。
その結果、送電網が十分整備できれば「自然エネルギー100%」は実現できることが判りました。
電力網をひとつにつなぐ
いま、国内の自然エネルギー普及の上で最大の障害となっている問題のひとつが、地域間の電力網の増強です。
現在、日本では10の電力会社が各々の地域内で電力を供給しているため、異なる地域間を結ぶ送電線は強くないといわれてきました。
しかし、自然エネルギーを最大限に導入するために、潜在力の高い地域で大量に発電して別の地域に送電するといった地域間の調整が不可欠です。
WWFジャパンが各地域での発電量および需要を計算し、地域間の送電網の連係をどれだけ強化すべきか算出したところ、
現在、政府が進めている計画通りに送電網の強化が進めば、自然エネルギーの供給が全体の50%を占めるまでは耐えられる可能性が示されました(1時間単位の需給調整ベース)。
これは、WWFジャパンの提唱するシナリオでいうと2030年頃までということになります。
一方で、2050年までに100%の普及を目指すには、特に北海道と東北や九州と中国地方などを中心に、
2030年以降は、計画的に増強していく必要があることも、今回の分析で判明しました。
あてになって、得もする道を
いくら技術的に実現可能だとしても、それが莫大な経済的負担を伴うものであれば、「自然エネルギー100%」が広く支持を得ることは難しいでしょう。
しかし、WWFの試算では、省エネルギーと自然エネルギー普及にかかる総費用は、2050年までの累計で約400兆円に収まることが判りました。
これは年間に直すと日本のGDPの約1.6%に相当します。一見大変な額ですが、省エネと自然エネルギーの拡大に伴い、燃料購入額は減少するため、
2030年頃には節約額が投資費用を上回り、2050年頃には累計で約232兆円の得になることがわかりました。
「自然エネルギー100%」の達成は決して容易ではありませんが、実現不可能な夢物語でもありません。
持続可能な自然エネルギーで暮らす未来を築くため、WWFジャパンはこの提案を基にした政策が実現するよう、今後も活動してゆきます。
(広報室 辻紀美子)
みんなで行こう。人と一緒に、未来の地球へ
いったい政治家はどうしたいのでしょう
確かに、困難な道のりだろうと思います。いろんな軋轢や陰謀うずまく政界のなかでは
自分の意見を飲み込むシーンも多いのでしょう・・
でも、あの福島の人々の苦悩を見れば、選ばれた人としてすべきことはわかるはずです。
あれほど、自然災害には敏感に備えを主張する人々が、そのために起こるかもしれない原発事故には無関心なのか・・わからない(;一_一)
今朝、宇宙ゴミの収集計画が始められると・・日本の技術が利用されるそうです。
人間の振りまく禍は地球だけではなく宇宙にも広まっています。
せめて、せめて欲を半分にして、
地球の仲間、人間以外の動物や植物などに目を向けて。
そして、子供や孫やその子供や孫やすべての未来の生き物に・・より良い地球を渡そう。
火を手に入れて、大きく飛躍した人間の祖先。
自然エネルギーを利用して、また大きく飛躍する人類の知恵を信じたいと思う。