天地明察・・四文字熟語、考えるになんてややこそうな題名。
長男がかなり前から「おもしろいから読んでみな」って勧めてくれていたのですけど、
なんだか難しそうな題名にしり込みしてました。
なにしろ目が見えにくく、すぐに疲れるから読書は難しくなってる私には、
難解そうな小説は敬遠してきました。
でも、仕事を辞めて時間はたっぷり。
どれっと、手に取って読んでみると、青春小説の若若しく瑞々しい明るい文章が流れていました。
一つの事に取り組んで、成就してゆく。ほんとに痛快青春小説と言っていいものだと思いました。
冲方 丁(うぶかた とう)って読むらしい。作者の名前です。
私はなじみのない名です。
作者紹介
1996年、大学在学中に「黒い季節」で第1回スニーカー大賞を受賞しデビュー。
以後、小説を刊行しつつ、ゲーム、コミックス原作、アニメ制作と活動の場を広げ、
複数のメディアを横断するクリエーターとして独自の地位を確立する。
2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞を受賞。
他著書に『微睡みのセフィロト』『ばいばい、アース』『テスタメントシュビーゲル』などがあり、
2010年、初の時代小説『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞を受賞、
同書は2010年本屋大賞でも1位を獲得した。
この本屋大賞1位に惹かれて長男は購入したようです。
暦の改革に生涯を捧げた若者の話です。若者の持つ強さ、弱さ、迷いなどを
しっかりと描きながら、それでもまっしぐらに暦の改革に突き進む姿を描いています。
ほんとに素敵な若者をワクワクしながら読みました。
かなりの時間を費やしましたけど、きっと天地明察という難しいと思われた文章よりも
読みやすかったことが、時間をかけても読み上げることができた要因でしょう。
それに昔の人は、今に比べれば短命でしょうに、その時間の流れをゆっくりと待つ姿勢にはびっくりします。
暦の改革など、もちろん一朝一夕にはいかない事業を根気よく10年、20年のサイクルでやり遂げていくのです。
ほんとに結果ばかりを求める私には、とても真似は出来ない心情ですね。
私にも、この根気よさとゆるぎない信念があれば・・・人生が変わっていたのかもなんてね。
若者頑張れ~~って気分です。読んでみると焦っていけないって、挫折してもやり直せるんだって思わせてくれますよ。
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