丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

人生は電車の中で垣間見る

2011年07月31日 | 四方山話
 突然ですが、私は結構電車が好きです。電車に乗って、周りを見回しながら人間ウォッチングしたり、聞こえてくる会話に耳を澄ますのが好きなのです。人間ウォッチングは職業柄の習慣になっている部分もあるのですが、立ち姿や歩行のチェックを無意識にしてしまうんですなぁ。おかげでやたらめったら席を替わる機会が多いので、まともに座れない(苦笑)。
 電車の中の会話というのもなかなか楽しいものですな。最近は皆携帯やらスマホをいじくっているので車内が静かなのですが、それでも学生さん達の会話なんかは結構楽しい。

 以前、JRに乗っている時、目の前に座っていた女子中学生の会話。
「ええやん~。うちなんかもう、どうなることかと思うわ……」
「え~。何が?」
「だってなぁ、まだ住宅ローンは残っているし、お父さんの給料安いし……」
 その言い方がまた、中年のおばちゃんみたいで。見た目は可愛い中学生なのに……。私を含めて、彼女達の前に立っていた大人達が全員必死で笑いをこらえているのが伝わって来て、もう、おかしいのなんの。

 初老から上の女性というのもおしゃべりです。この辺りの世代は隣に座っただけで、家族構成まで披露する仲になっちゃいます。私はまだ中年ですが、この手のコミュニケーションは多いし、得意ですな(笑)。気付けば、娘の劇団のチラシをお渡ししていた……なんて事もあります。ちなみに、その時はお相手のおばさんにサツマイモを数本頂いてしまいました(爆)。恐るべし、地下鉄御堂筋線。

 今日は友人と一緒に近鉄電車に乗っておりました。同世代で、お子さんが二人いるその友人と色んな話をしていたのですが、まあ、だいたい流れで亭主のこきおろしというヤツになるのがアラフォー女の会話の常でして。大体想像がつきそうなものですが、私が亭主の話を面白可笑しく(?)喋っていたのでありました。
 と、私達の傍にはピッチピチの男子高校生がおりまして。彼らも聞きたくはなかったでしょうが、アラフォーのおばさんの会話にいつの間にか聞きいっていたような様子でした。最初は友達同士喋っていたのですが、だんだん静かになって、しまいには天井の方を見ながら笑いをこらえているような表情に……。
 ごめんよ、若者達。まだ彼女もいるかいないかというようなボクちゃん達の前で、夢も希望もない倦怠期夫婦の笑い話をしちゃってさ~。うちの亭主にだって、君達のような時代がきっとあったんだと思うよ(……あったんか? ほんまか??)。でも三十年も経つとこうなっちゃうのよぉぉぉぉぉ。
 ボクちゃん達の困惑を知りながら、アラフォーおばさんは亭主追求の手を緩めないのでありました(笑)。私達と別れた後、きっとボクちゃん達は笑いあいながら言ってる事でしょう。
「オバサンってコエ~~~(笑)。うちのオカンもあんなん言うてんねんやろな。結婚って怖いわぁ」

 電車の中というのは人生劇場なのでございますなぁ。
 


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