盛りを過ぎて……

……って、私の事じゃあありませんよ！　誰ですか？　盛りを過ぎた姥桜などと言っているのは！！！　我が家の末娘、コマチ嬢の事でございますよ。

　昨年の夏に生まれたコマチは、すくすくと大きくなり、日に日にいたずらの度合いも増し（笑）、家の中もボロボロになりつつあるのですが、初めて迎えるこの冬の終わりになんと発情期を迎えてしまいました。まだ六カ月とか七カ月とかのお子様にも関わらず、夜な夜なエロい声で鳴きながら、あっちでくねくね、こっちでうにうに。腰のあたりを触ろうものなら、ＡＶ女優も顔負けのエロ顔とエロポーズでお尻をすりつけてくるのです……。こらこらこら、うちにはお年頃のお姉ちゃんもおるんだぞ！　教育上よろしくないからやめなさい！！　……とコマチに言ったところで納得を得られるはずもなく、結局この冬は三度ほど発情の波を見せつけられることになってしまいました。
　もうそろそろ避妊手術をしなくては……。そう思って、昨日動物病院へ。めでたく中性になって帰って来たのでした。

　昨日はまだ麻酔が切れきってなかったようで、瞳孔は開いたままでちゃんと見えていないようでしたし、少々混迷状態で家の中をうろうろしたりしていましたが、餌も少しは食べて、いつもの定位置（チビ子の布団）で寝てくれました。
　朝になると少し元気になっているようで、窓枠に飛び乗って日向ぼっこしたり、餌と水を飲んだりしています。まだいつもの六割程度ですが、おもちゃにも反応するようになりました。ウンチもオシッコも出たのでまずは一安心でしょうか。

　それにしても半日家にいなかっただけなのに、チビ共も私もなんだか物足りなくて……。
「コマチがおらんと、しけてるわぁ……」
　と、チビ子がホットカーペットの上で寝そべりながら呟いておりました。ほんま、その通り。

　我が家の子供になってまだ半年ですが、すっかりその存在感は人間並み、いや、それ以上かな？　の家族になっているコマチ嬢なのでありました。