丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

母をたずねて膝栗毛 を観た!

2014年06月29日 | レビュウ
 レビュウ続きでございますww。たまたまタダ券をいただきまして、平日にも関わらずちょうど仕事がない日だったので観てきましたです。はい。私にしては珍しい劇場、松竹座。歌舞伎座やら吉本なら何度かあるのですが、よくよく考えれば松竹座って初めてかもしれない……。

作・マキノノゾミ 鈴木哲也
演出・マキノノゾミ
出演・中村獅童 藤山直美 高橋由美子 奥田瑛二 市村萬次郎 水谷八重子 大津領子 他

概要:
 時は江戸。花見客でにぎわう飛鳥山でスリ騒動が起きる。その騒動をきっかけに魚屋の忠太郎(中村)とその女房お鶴(高橋)は女芸人お福(藤山)と再会する。この三人、実は孤児であり、飛鳥山近くの大願寺で育ったという幼馴染。再会を喜ぶのもつかの間、その大願寺が火事で焼けてしまう。再建するためには五百両もの大金がいるという。お福は旅回りの途中で三人の女の噂を聞いていた。いずれの女も「今はいい身分だが、若い頃、江戸の寺前に我が子を捨てたことがある」というもの。お福はこの女達から再建費用を蒔きあげようと提案する。忠太郎、お鶴と共にお福は母親探しの旅に出る…。
 旅の途中で山賊に襲われた三人を助けてくれたのが謎の浪人・弥五右衛門。ちょっと気障で何やら訳ありの弥五右衛門とともに三人は上州・阿波・宮津を回り、江戸へと舞い戻ってくる……。さて、三人の女達を探し当て、無事に再建費用は巻き上げることが出来るのか?!

というような話でございます。

 え~、何がすごいって、出演者の豪華さでしょ、やっぱり。上方喜劇の女王、歌舞伎界の大物、新派の重鎮、和の演劇界を代表するようなスッゲ~顔ぶれが勢ぞろいですよ。そんでもって作・演出がマキノノゾミ。先日WOWOWで真田十勇士を観ましたが、和風エンターテイメント演劇の旗手ってイメージです。面白くないはずがないwww。で、ノリはあくまで新喜劇。どこまで台本でどこまでアドリブかわからないような場面あり、全部アドリブやろ~というような場面あり、げらげら笑わせながらもきゅっと締めるところは締める。きゅっと締めたと思ったら、ぷっと笑わせる。間違いなく大衆のためのエンターテインメントです。実にお見事!!

 藤山直美の達者な事は言うまでもありませんが、獅童のキレっぷりが実に可笑しいwww。NHK教育で歴史人物伝を観たことがある人はわかると思いますが、くねくねのオネエキャラになってみたり(というか、八割くらいオネエだったような気がする)、歌舞伎の顔になってみたりと、七変化です。アドリブ全開で十分近く暴れるシーンがあるのですが、ほとんどアブナイ人ですよ。爆笑を通り越して失笑になるくらいのキレっぷりでしたww。
 そして自分がぶっとぶだけでは飽き足らず、無茶ブリ無差別テロリストと化し、奥田瑛二に田村正和のモノマネを強要してみたり、松竹の俳優さんのプライベートを暴露してみたり。奥田瑛二は当惑する、暴露された俳優さんは悶絶する、傍で聴いている他の俳優さん達は後ろ向いて震えながら爆笑する、可笑しいやら気の毒やら。
 ま、こういうめちゃくちゃなノリは新喜劇ならではのお楽しみでありますです。

 幕間の三十分ではお弁当をいただきました。劇場内で食事が出来るなんてのは松竹・吉本・新歌舞伎座くらいちゃいますか~? これもまた和の演劇の楽しみでございますなぁ。





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