日光の、ある建物の柱に特に注目されるでもなく彫られている彫刻。
これ1つだって歯の一本一本、波打つようなたてがみの一筋一筋、口の彫り込み、柱の模様の一つ一つ…簡単にできるものじゃない。
西洋の石造りの教会なんかもそうだけど、どれだけの人達がどれだけの手間ひま(なんて言葉で言えるようなものではないと思うけど)かけて造ったんだよ、ってほんとにすごいなぁと思う。
思いつつ、もしかしたら現代の私たちが「素晴らしい」って大切にしてる壮大なものの多くは、理不尽なほどの強大な権力のもとで今では考えられないようなブラックな環境のもと造られた物かもしれないなぁ、とも思うとちょっと複雑な感も浮かばないでもありません。それとも、そんなに悪い想像よりはちゃんと人は大事にされながら造られたのかな…。
でも、少なくともこの彫刻は職人さんが心込めて彫ったものであるこうとは間違いないと思われ、こんなにしれっと佇んでいるようで、すごいものだなぁ、と。ふとそんなことを思います。