AKB48の姉妹グループで、名古屋・栄を拠点とする「SKE48」が、10月から来年2月にかけて、神戸、横浜、名古屋の3都市で単独コンサートツアーを開催することが決まった。17日、ナゴヤドームで開かれたAKB48グループのコンサートで発表された。10月26日に神戸ワールド記念ホール、12月6日に横浜アリーナという大きなステージに初めて立つ。そして来年2月2日には、ナゴヤドームで悲願の単独公演が実現する。
◆訴えが実った
アンコールも残すところあと3曲となったときだった。SKE48劇場の芝智也支配人が登場し、VTRが流れた。「SKE48単独公演!!」。スクリーンに躍った文字に、約3万5000人のファンが大歓声で祝福した。ツアー開催は2011年のZeppツアー以来2年ぶり3回目となる。
「SKE!! SKE!!」。客席から自然とコールが巻き起こると、元気印の松井珠理奈(16)は座り込んで泣き崩れた。SKEのメンバー69人は一斉に抱き合い、雄たけびを上げたり号泣したり。
「SKEは2年もツアーをやっていなくて、大きなコンサートは、年に1回(名古屋の)ガイシホールだけ。他の大きいところでやりたいと大人の方たちと掛け合ってきましたが、なかなか簡単には実現しないと思っていました」。松井玲奈(22)は震える声を絞り出した。
関係者によると、昨年、NHK紅白歌合戦に単独で初出場したものの、今年はNMB48もツアーを開催。新進気鋭のHKT48も勢いをつけてきたため、メンバーらは将来を不安視。玲奈や中西優香(23)ら各チームのリーダーが、スタッフに単独ツアーの開催を切実に訴えてきたという。
◆大きな夢が成就
AKBの姉妹グループとして初めて全国に進出したプライドは簡単には譲れない。思いはついに報われた。横浜アリーナ、神戸ワールド記念ホールとも、1万人近い観客を収容できる大ホール。そして地元ナゴヤドームでの単独公演開催は、SKEの大きな夢だった。
「こういうステキなステージで(単独ツアーを)発表していただけてすごくうれしいです。まだ立ったことのない大きな場所で、SKE全員で楽しいコンサートをつくりたいと思います」。玲奈は最後にニッコリ笑った。
◆たかみな「鳥肌」
AKBグループ総監督の高橋みなみ(22)も「すごいよSKE!! 鳥肌立った」と目を丸くし「SKE48の拠点の名古屋の熱さを、私たちも身をもって感じました。ぜひ成功させてください」とエールを送った。
16日に続き、この日も、SKEは地元のステージで大暴れ。「アイシテラブル!」「ごめんね、SUMMER」「美しい稲妻」など代表曲を次々と披露し、存在感をみせつけた。
▽中西優香 「とにかく夢みたいです。AKB48さんのドームツアーに参加させてもらい、SKE48としてもドームに立ちたいという気持ちが高まっている中での発表だったので、正直泣いてしまいました。自分たちの今までやってきた経験を生かして、もっとすごいSKE48を見てもらえるように頑張ります」
▽松井珠理奈 「2日間、AKB48コンサートでナゴヤドームに立たせてもらい、次来る時はSKE48単独で立ちたいと思っていたので、発表されたときは本当にうれしかったです。SKE48としてずっと目標だったし、ファンの皆さんとの共通の夢でもあったので発表の時のSKEコールは感動しました。この期待に応えられるようにコンサート絶対に成功させたいです」