daiozen (大王膳)

強くあらねばなりませぬ… 護るためにはどうしても!

風の又三郎

2014年09月14日 | 宮沢賢治-鑑賞
今、読んでる「風の又三郎」って、何なんだろう!?



又三郎を主人公にした短編の童話みたいにも見える、

だけど、又三郎は村の子どもたちが成長する過程の一ページ、

はるか遠い、幼い日々の子どもたちの思い出、



故郷に吹く風は、ともに遊んだ三郎の色をしてたんだ、

だぶだぶのズボン、赤い髪や靴、物怖じしない口調も好きだ、

なにより、やさしかったよ~、爽やかな風、三郎もね~

成長する過程で、子どもたちはいっぱいの出逢いをする、

出逢いは色いろの顔をしていて、この風は三郎の顔になる、

風だけじゃない、子どもたちに全ての想い出は宝石なんだ、



通り過ぎた日々の記憶のなか、風が吹けば三郎を想いだし、

三郎を語るときは、故郷に吹く風を想いだす、

それはいつでも宮澤賢治には甘酸っぱい記憶の一ページ 、



雨にも雪にも日照りにも…それぞれの顔が思い浮かぶ、

元気、悪戯、でも、乱暴じゃない、やさしく、折り目正しい 三郎、

これは常日頃の又三郎に感じていた賢治の想い、願い、祈り、



そしてこれは童話かも知れないけど、散文詩、

宮澤賢治の心情世界を謳った、温かな散文詩なんだろう、

散文詩がやさしくて美しいとき、童話の顔をするのかも知れない…


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