幼い頃、浴衣を着せてもらい連れて行ってもらった
六月燈。
ごった返す人波の中、迷子にならないようにと
母に手を引かれて歩いた。
六月燈。
ごった返す人波の中、迷子にならないようにと
母に手を引かれて歩いた。
母の背中から、見上げた空間に灯籠が並んでいた。
灯された文字や描かれた絵たちが、
夜空にみゅ〜と動き出し、
それは、まるで幻想の世界のようだった。
あれから何十年と六月燈に行くこともなく時はすぎ、
コロナ禍で行けなくなってしまってから、
再開したら、もう一度行ってみようと決めていた。
今年、照国神社の六月燈が開催。
私は心躍らせ、浴衣を着て行ってみた。
人混みも心地よさを感じた。
重なる灯籠に浮き立つ子どもたちの文字や絵が、
恋しい人に会えたような感動があった。
そして、
新しい浴衣に袖を通してはしゃぐ私を
優しく手を引いてくれたあのときの母に
会えたような気がした。
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