1967年 アメリカ
1944年12月
世界的に有名なアメリカの指揮者ライオネル・エバンズ(チャールトン・ヘストン)は
米軍慰問協会の演奏旅行のため交響管弦楽団をひきいて
戦禍に荒らされたベルギーを訪れた。
一行が初めて演奏会を開いた夜ドイツ軍の総反撃が始まり
全員捕虜にされてしまった。
捕虜は銃殺刑の命令が下っていたが,エバンズは非戦闘員の銃殺は
重大な国際問題になると言い張った。
一行はルクセンブルグの古城にあるドイツ軍司令部に送られた。
司令部のアーント大佐は銃殺刑を命じたがシラー将軍(マクシミリアン・シェル)が
中止させた。
彼は名指揮者エバンズの芸術に心酔していたが
それ以上にエバンズが敵の将軍である自分に堂々と意見をはく態度に
共感を覚えたのだった。
シラーはエバンズに演奏を命じた。
しかしエバンズは敵兵のために指揮することをいさぎよしとせず断り続けた。
そのため楽団員は全員,酒倉に閉じ込められてしまった。
この時,一行の中に二人のアメリカ兵がまぎれ込んでいた。
見つかれば全員銃殺だ。
楽団員はエバンズに指揮することを懇願したが彼はやはり断った。
そして二人のアメリカ兵を脱走させる計画を立てた。
オーケストラの練習を始め,敵兵の注目をひいておいて脱走させるのである。
脱走は成功したかに見えた。
しかし楽団員のなかに密告者がいてすべてシラーに通じていた。
エバンズはシラーに交渉した。
「指揮をするから終わったら全員釈放してくれ」と。
その頃,師団は反撃作戦のため出発した。
聴衆はシラーと副官だけ。
二人は演奏旅行終了後に全員銃殺の計画を立てていた。
一方エバンズたちもゲリラ隊としめしあわせていて
演奏終了後,脱出の計画を立てていた。
演奏会は終わった。
予定通りゲリラ隊がなだれこみ,ドイツ軍と撃ち合うすきに
楽団員はエバンズのほか全員脱出に成功した。
残ったエバンズをアーント大佐が射殺しようとした時
シラーがアーントを撃ち殺した。
そして狙いをはずして二発目を発射。
音楽の愛好者シラーは,敵ながら世界的名指揮者を
殺すことは出来なかったのである。
シラーは部下の兵士に向かい「エバンズがアーントを射殺したので
自分は仕方なくエバンズを殺したのだ」と偽りの説明を行い
部下を連れて前線へ向かうのだった。
絶体絶命
素人のはずのアメリカ兵がトロンボーンを吹いたのが印象的