みなさん、こんばんは。hkです。
ある年の11月7日の早朝、ベッドでウトウトしていたら電話が鳴りました。出た先から「生まれた」という声。電話の主は、出産のため里帰りしていた家内でした。そう、今日は第一子の誕生日です。
私の両親にとっても初孫になるのですぐに電話をすると、母は涙声のようです。「ジョアが死んだの」。実家で飼っていたメスのミニチュアダックスフントの名前です。
ジョアは、私が大学生になった年に、母親の近所の知り合いから譲り受けました。入学祝というわけではなく、たまたま飼いたくなったようです。
名前は、私がファンだった岩崎宏美の飼い犬だったダックスフントが「ミルミル」だったので、ヤクルトつながりで「ジョア」としました。
最初は家の中で粗相をしたりしましたが、慣れてくるとかわいいものです。例えば、長椅子に寝転んだところで胸の上に置くと、「もう、いいから」と引き離すまで顔をなめてきます。甘えたいときは、おなかを見せて、しっぽを振りながらなでることを要求します。
家族で外出しようとすると、高めの声で「クーン、クーン」となきさけびます。帰ると必ず父か母のスリッパの上に伏せていました。隠しカメラがなかったので確かではありませんが、ずっと動かないでいたのでしょう。
一方、犬らしくないこともありました。まず、散歩が嫌いです。用が済んだらあまり歩こうとはしません。少し運動させようと知らないところへ引っ張って行くと、不安なのかしっぽが下がってしまいます。
また、寒いのが嫌いです。冬はほとんどこたつの中にいました。「犬は喜び、庭駆けまわり」はジョアには当てはまりませんでした。
あの日から24年がたちました。第一子は社会人2年目を過ごしています。私は白髪頭になりました。一方、晩年は一緒に暮らしていなかったこともあり、ジョアのイメージは元気なころのままです。
4歳のときです。左目が白いのは光の反射のせいです。