先代ネコを看取った後、私は一年たってもペットロスから立ち直れませんでした。
それは、その看取りに自信が持てなかったから。
やり残したとかそんな話じゃなくて、すべてに自信がなかった。
最後にニャーと叫んだ声が、私を責めているような気がずっとしていました。
その苦しみから救ってくれたのが、このキョーボーネコです。
わずか十数センチの隙間に入り込んで、雨に濡れながら二日間もにゃあにゃあと助けを求めていた、ヨチヨチ歩きの子猫。
やんちゃで、乱暴者で、手が掛かって、
ドタバタしているうちにいつの間にか私は立ち直っていったのです。
母ネコのぬくもりを求めて、ペットボトルの湯たんぽにしがみつくようにして寝ていた小さなネコ。
お皿に身体ごと入って、必死に離乳食を食べていた、たくましい子ネコ。
その生きようとする姿は私を勇気付けました。
私が子猫を助けたのじゃなくて、子猫に助けられたんだなと思うのです。
6年前、ちょっと大きくなって子猫らしくなってきた頃。
わあ、6年前も同じカーペットだすごいねぇ
大きくなったなあ
やんちゃで乱暴って所は変わらないねぇ。