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「駐車場ネコ」と呼んでいた、私の借りている駐車場に住み着いていたネコさん。
人に媚びない由緒正しいノラ猫だった。
駐車場に車を入れても逃げず、いつも堂々としていた。
そのくせ、撫でようと思って近づくと胡散臭そうにチラ見してのっそりと逃げて行く。
長い付き合いのはずなのに。
何度もいなくなり、帰ってきて、またいなくなり・・・日に日に老いて・・・
薄汚く、やせ細っても、どこかにノラの威厳みたいなものがあった駐車場ネコ。
私がこのネコさんを好きだったのは、一番最初に我が家に迎え入れたネコさんと同じ、
鍵シッポの黒猫だったから。
40年以上前、去勢も室内飼いも一般的じゃなくて家出してしまった我が家のクロ。
線路向こうで野良化していることはわかっていたけれど、見つけられなかった。
何年かして、病んでボロボロになって帰ってきた。
旅立つ前に、暖かかった家を思い出したのか・・裏口から帰ってきた。
黒い、鍵シッポのノラ猫に私はこのクロを重ねて見ていたんだと思う。
駐車場ネコさんも、もういない。
出会った頃の駐車場ネコさん。
ゴミをあさり、近所の地域ネコの食べ残しを食べ、たくましく生きていた。