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先代ネコは腹腔内リンパ腫だったので、消化した食べ物を腸が通さなかった。
だから吐くものはすさまじく、カリカリしか食べてないのに魚臭いものだった。
所かまわず、布団の上や炬燵の中、出勤前に片付けるのは大変で私も疲れていた。
だから、あの日、最後になってしまう夜私は猫を囲いを作って居間に置き去りにした。
4月はネコにとってはまだ寒い。
湯たんぽを入れて、トイレとゴハンを置いて置き去りにした。
弱ったネコは囲いを越える事ができず、朝まで、あの最後の夜を一人で過ごした。
朝、トイレにおしっこがあって、ゴハンはキレイに舐めてあった。
弱ったネコはもう立ち上がる事もできず、その日の昼『ニャー』と叫んで目を見開き、舌をのばして息絶えた。
母と二人で見守った、あの最期の姿はトラウマになって私の中に残っている。
あの夜を一人ぼっちにさせた事の後悔、あの目を見開いた苦しそうな最期の姿。
キョーボーネコはそれらをすべてリセットして帰って行った。
先代ネコが私のために送り込んだネコは、りっぱに勤めをはたして帰って行った。
先代ネコ