諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

平成21年版 三文オペラ・短歌的

2009-12-11 11:04:46 | 日記・エッセイ・コラム

  人は頭で生きるというが / でも頭じゃ足りねえ / まやってみな、頭じゃせいぜい / シラミが飼えるだけ。 / だってこの世で生きるにゃ / 人間ずるさがたりねえ / 嘘もペテンも見抜けねえ。 ーブレヒト作・「三文オペラ」よりー

   何年ぶりだろうか、此処に立ち寄ったのは。中学校の西側にある【忠霊塔】である。戦後すぐの少年たちは、学校帰りの待ち合わせ場所によく利用した。教室の隅での口論では、決着がつかず、「忠霊塔んとこで、待ってろ」と言った具合である。体力勝負もまた必要でした。

  山茶花の寄り添い咲きし忠霊塔 逝きし民の名風化せしまま ー夢 蔡ー

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   このところの新聞を読んでいると、童謡 「 肩たたき 」〔西条八十作)が、思わずくちをつくいて出る。「♪ 母さん お肩を叩きましょ タントン タントン タントントン~#」。 [お 肩]はアメリカである。▼ 「日米作業部会中断へーー普天間問題 米『合意壊れる』ー」「暗礁 同盟に影」 民主現政権は、基地問題決着の先送り表明した。その結果、「米国側は、『(普天間が決着しなければ、・・) 経済、環境などの幅広い分野での同盟を深める議論は始められない・・・と姿勢を示した。」(これって、普通、外交交渉時によくあるブラフ的表現だと思うけど) 一面のトップ記事である。何を心配してか、完全にアメリカよりの見出し構成になっている。

    廃屋の門(かど)に山茶花散り敷きて 主(あるじ)の帰り待つかのように ー夢 蔡ー

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  山茶花の奥に家があった。最近になって、治安に悪いし、木枯しに屋根が、飛びそうになったりで、取り壊された。住いの持ち主は、夫を戦争で亡くした女性であった。苦労して育てた一人息子は、東京で独立して所帯を持ってしまった。彼女が、独り静かに逝ってから、久しい。▼ 「この海の果てなる島の密林にしにし友らよ静かに眠れ」 -那須 藤治ー (日本歌人クラブ編 1980年版 年刊歌集) 彼女の夫は、ニューギニヤで戦死している。

 ▼ 普天間問題の結論が先送りになったから、どうだと言うのだ。沖縄の人々の事を考えたら、議論は十分にすればいいと思う。辺野古移転だって、怪しい利権が絡み合っているようだ。現政権が、その事実推移を踏まえているとしたら、イキナリ結論は出せないだろう。新聞だって、ある程度の事実を知っているはずだ。精査し報道する前に、自己検閲しているように思われる。

  さざん花は 色灼灼と咲きそめて 忘れ行く歳月(とし)止めんがごとく -夢 蔡ー

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  「♪ くもりガラスを 手で拭いて / あなた明日が見えますか ~# 」

 ご案内の「さざん花の宿」(詞 吉岡 治 ・曲 市川 昭介)の唄い出しであります。ある程度のお年かたのカラオケ大会では、誰かが必ず歌っております。▼事は、カラオケのお遊びではありません。新聞は、現政権の方向が曖昧だとしきりに言う。しかし、明日が見える為には、ある程度の時間が必要ではないでしょうか。

  「♪ つくしても つくしても あヽ~他人の妻~#

  新聞も報道の中立性を保つとか言って、【三方】に気を使っているようである。しかし、ことは、「国の安全保障の問題」である。【三方一両損】なんて【落ち】は、落語か講談の世界だけにして欲しいものだ。この【落ち】は、民が一番犠牲になるのは、目に見えている。▼報道とは、つくす相手を間違えないことである。  ー  ー

  本編の主人公・・・変声 塵語  ミス・リード (主人公の娘)