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E36 318is リヤハブベアリング交換

2016-01-23 | クルマの話

リヤハブベアリング
先回の冬休みの記事で「まだウマに上がったまま」と書いた318isですが、その後無事に作業も終わり通勤に使っています。
年末ごろ、右に曲がるときだけ左後方からヒュンヒュン…という異音が出はじめたため、リヤハブベアリングの交換を行いました。まあ左右とも交換時期なんだろうということで左右交換しましたが、ベアリング状態は音の出てなかった右後ろの方が悪かったです。
よく、ハブの点検として「ジャッキアップしてホイールのガタを見る」みたいな記述がありますが、こういった走行中に音が出ている状態でもクルクル回す程度では静かに回りますし、ガタがあるという感じはありません。たぶん、それでガタを感じるほどだったら走行中にすんごい音が出ているんじゃないでしょうか?精神的にそんな状態までは乗っていられないと思います(^o^;)

さて、事前準備としてサービスマニュアル(BMWのサービスマニュアルはTIS:Technical Information systemといいます)を調べたりググっていろいろ見ていると、こんな動画を発見。

Wheel Bearing Removal with Harbor Freight Universal Tool BMW 3 Series Rear Front


Wheel Bearing Install with Harbor Freight Universal Bearing Tool BMW 3 Series Rear Front


マニュアルだけよりも、こうした動画があるとイメトレがすごくはかどります。感謝!
事前調査の結果、手持ちの工具で足りなさそうな
・ベアリングプーラ
・大きいトルクレンチ
・ドラムブレーキのスプリングを外すフック
・E14トルクスのソケット

などを調達。プーラは動画で紹介されているものと同じもの(もしくは類似品)をヤフオクで発見しました。
また、ハブのセンターナット締付トルクは250Nm(フロントは290Nm)。今までこういったサイズのトルクレンチを持っておらず、だましだましやっていたのですが今後のためにも意を決して購入。シグネットの400Nmモデルです。なんだかかなり安いんだけど大丈夫かな?ちょっと作りは甘い感じもしますが、シグネットはロゴもカッコいいので信頼することにします(←?)

作業内容は上の動画とほぼ同じなのですが、自分の覚え書きを兼ねてざっと書いてみます。

センターナット緩めデフ側はE14トルクスx6

まずはセンターナット(30mm12角)の緩み止めのカシメを起こして緩めます。ここが最初の難関になるかと思いましたが、私のクルマの場合電動インパクトで割と簡単に緩み、一安心。ドライブシャフトのスプラインも固着しておらず、プラハンで軽く叩く程度で抜けました。外したベアリングは社外品っぽかったので、一度交換しているからなのかもしれません。インパクト用ソケットじゃないところは見逃してくださいw
続いてデフと接続するフランジのボルト6本(トルクスE14)を緩めるとドライブシャフトはフリーになる…のですが、割と知恵の輪状態になります。今回はリヤスタビを外してやっと外れました(試行錯誤していたため画像無し)。ボルトを緩める際、回り止めのために1速に入れたり向きを変えるためにニュートラルにしたり…けっこう疲れます。。


スプリングをフックで外すピンを六角レンチで外す

ドライブシャフトが外れたら、ドラムブレーキを分解します。左右はフックで引っかかっているだけなんですが、結構固い&ハブのフランジ部の裏の狭いところで作業する必要があるのでスプリングフックがないと難しいと思います(私はデイトナの2輪用のものを使用)。また、バックプレートに止まっているピン(90°回すことで引っかかっている)は5㎜の六角レンチで外れますが、ここで問題発生。動画ではホイールボルトの穴からいとも簡単に作業していますが、私のクルマはスタッドボルト化してあり、穴がありません…。結局は曲がり部の短い六角レンチで作業できたのですが、取り付け時にかなりイライラしたので、あきらめてスタッドを抜いたほうが賢いかもしれません。


即席ボルトジャッキハブが外れました

いよいよハブ自体を抜きます。ハブを抜くには大きく分けてスライドハンマを使う方法と、動画のようにホイールボルトを使って押し出す方法があるようです。
スライドハンマ持ってないし、後者のほうが落ち着いて作業できそうですので良いのですが、先述の通り私のクルマはスタッドボルト仕様。。ということで、似た方法としてM8ボルトと高ナットを使って簡易ボルトジャッキで抜けないかなーと試してみたら一応抜けました。画像がピンボケですが…最近デジカメ不調です。。


ベアリングセパレータいくらなんでも荒れすぎじゃない?

抜けたハブには外側のインナーレース(内輪)がもれなくついてきます。これをベアリングセパレータで分離します。最初は全然動かなかったのですが、セパレータが食い込む部分をグラインダで削って強度を下げてあげるとうまく食い込み動き出しました。

E36のリヤハブベアリングはベアリング単品が普通の円筒型で独立しているいわゆる第一世代型です(参考:NTN技報[概説]ハブベアリングの変遷と最近の技術というファイルで解説されています)。こういう古いタイプはハブが再利用できるので交換時のコストが安いので助かる…と思うのですが、
表面が荒れまくり…これはさすがに再使用不可か(-_-;)
ネットで部品屋さんに問い合わせてみるも、国内在庫はなく海外からの取り寄せとなれば2週間程度かかるとの返事。
たまたまヤフオクにASSY状態の中古品が出品されてたので、なんとか部品を確保することができましたが、やれやれです。


スナップリング取外し治具セット

ここまで来て、やっとベアリング自体の交換。スナップリングを外し、プーラーを使って取り外し&取り付けを行っていきます。このプーラーは大きなボルト&ナットと円筒・円盤状の治具を組み合わせて使うタイプ。シンプルですがいろいろ使えそうです。


サイズを選んでベアリングの前後にセットあとは締め付けていくだけ


ベアリングハウジングFAG製ベアリング

トレーリングアーム(=ナックル)のハウジング側をキレイにしたら組立です。スナップリング溝はV型のような感じ。私は初めて見ました。FAGは純正OEMメーカということで信頼性重視で選択。エスプリパーツでスナップリング・ナットを合わせた交換セットとして売っています。


治具を組み替えてベアリング圧入ハブも圧入(スナップリング忘れ注意)

ベアリングを外すときはあまり神経質になる必要はないと思いますが、取り付ける際には外輪、内輪どちらを押さえる必要があるのかをよく考えないといけません。実は大変お恥ずかしいことにハブ取り付け時に治具チョイスを間違えるミスをしてしまい、新品ベアリングを1個無駄にしてしまいました。ちょっと考えればわかることのなのに…とても情けない思いをしました。ハブを組んでしまうと分解=ベアリング破壊なので、スナップリングの入れ忘れには要注意です。


センターナット締付け緩み止めカシメをして完了!

ハブ取り付けまで終われば、あとは外した部品を元通りに組み立てていくだけです。
ハブのセンターナットは250Nmというトルクですので、回り止めのためタイヤをつけて締め付けを行いました。仕上げに緩み止めにナットのふちをカシメたら完成です。

何となくホイールの真ん中からこのナットが見えている状態が好きなので、ここがキレイだと結構うれしかったりします^^
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