毎日新聞に村上春樹さんの「カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文」が載っています。
カタルーニャ国際賞とは、はてなキーワードによると、スペインのカタルーニャ自治州政府が文化的または学問的に世界でめざましい活躍をした人物に贈られる賞。だそうです。
私も読んだ著作の『ノルウェイの森』は、ウィペディアによると、
アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの英語圏のほか、ドイツ、フランス、ロシア、中国、台湾、韓国などでも翻訳されている。ノルウェー語にも翻訳された。そうですが、他の作品がスペイン語やカタロニア語に翻訳されているそうです。
ブログtechlogさんでは、6月11日の記事で「~村上春樹が海外で、わざわざ日本語でスピーチしている。つまりこれは我々日本人に向けたメッセージだと思う(参考リンクの「世に倦む日日 」でも、同じ言及があった)。」と述べられ、さらにスピーチの動画も紹介されています。(参考URLも豊富です
)
これまで原発への発言がなされなかったことから何故だという問いも聞かれましたが、WSJによると「村上春樹氏は満を持してから心の内を明かすようだ」と書き出しで言っています。
マスコミ嫌いでありテレビにはまず出演せず、インタビューにも積極的には応じないことですから重い口を開いたということなのでしょう。
色々な反応があるようですが、風信子は素直に村上氏のスピーチの内容に頷けます。
特に、原爆死没者慰霊碑に刻まれた言葉、
「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」にたいする解釈は素晴らしいです。
「すごく心に染みたのと同時に、「村上さんはちょっとズルいなあ」とも思った」というのは、「琥珀色の戯言」さんのブログ。
J-CASTニュースでは賛否両論の意見を取り上げてくれています。
最後に、紹介するのは村上さんのこのスピーチ部分。

よかったら 両方とも
クリックお願いします。
にほんブログ村
カタルーニャ国際賞とは、はてなキーワードによると、スペインのカタルーニャ自治州政府が文化的または学問的に世界でめざましい活躍をした人物に贈られる賞。だそうです。
私も読んだ著作の『ノルウェイの森』は、ウィペディアによると、
アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの英語圏のほか、ドイツ、フランス、ロシア、中国、台湾、韓国などでも翻訳されている。ノルウェー語にも翻訳された。そうですが、他の作品がスペイン語やカタロニア語に翻訳されているそうです。
ブログtechlogさんでは、6月11日の記事で「~村上春樹が海外で、わざわざ日本語でスピーチしている。つまりこれは我々日本人に向けたメッセージだと思う(参考リンクの「世に倦む日日 」でも、同じ言及があった)。」と述べられ、さらにスピーチの動画も紹介されています。(参考URLも豊富です


マスコミ嫌いでありテレビにはまず出演せず、インタビューにも積極的には応じないことですから重い口を開いたということなのでしょう。
色々な反応があるようですが、風信子は素直に村上氏のスピーチの内容に頷けます。
特に、原爆死没者慰霊碑に刻まれた言葉、

戦後の日本の歩みには二つの大きな根幹がありました。ひとつは経済の復興であり、もうひとつは戦争行為の放棄です。どのようなことがあっても二度と武力を行使することはしない、経済的に豊かになること、そして平和を希求すること、その二つが日本という国家の新しい指針となりました。 広島にある原爆死没者慰霊碑にはこのような言葉が刻まれています。 「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」 素晴らしい言葉です。我々は被害者であると同時に、加害者でもある。そこにはそういう意味がこめられています。核という圧倒的な力の前では、我々は誰しも被害者であり、また加害者でもあるのです。その力の脅威にさらされているという点においては、我々はすべて被害者でありますし、その力を引き出したという点においては、またその力の行使を防げなかったという点においては、我々はすべて加害者でもあります。 |


最後に、紹介するのは村上さんのこのスピーチ部分。

原子力発電を推進する人々の主張した「現実を見なさい」という現実とは、実は現実でもなんでもなく、ただの表面的な「便宜」に過ぎなかった。それを彼らは「現実」という言葉に置き換え、論理をすり替えていたのです。 それは日本が長年にわたって誇ってきた「技術力」神話の崩壊であると同時に、そのような「すり替え」を許してきた、我々日本人の倫理と規範の敗北でもありました。我々は電力会社を非難し、政府を非難します。それは当然のことであり、必要なことです。しかし同時に、我々は自らをも告発しなくてはなりません。我々は被害者であると同時に、加害者でもあるのです。そのことを厳しく見つめなおさなくてはなりません。そうしないことには、またどこかで同じ失敗が繰り返されるでしょう。 「安らかに眠って下さい。過ちは繰り返しませんから」 我々はもう一度その言葉を心に刻まなくてはなりません。 |





