風信子(ひやしんす)の☆本の紹介&エッセー☆俳句

濫読・雑読の風信子(ひやしんす)が気の向くままに、お気に入りの本を紹介いたします。

1月25日 今日、紹介する本は『サナダから愛をこめて』 藤田紘一郎 著

2005年01月25日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


本の解説によると
「ヨーロッパで猛威を振るった狂牛病がついに日本上陸、そして炭疽菌はアメリカを恐怖のどん底に。これら恐ろしい感染症の正しい知識を身につけよう!さらに悪さをする寄生虫、外国で飲んでいい水悪い水、エコノミークラス症候群予防策などもとりあげて、おもしろくて役に立つ医学エッセイ。」
とある。

日本にいては、まったく想像もつかない風土病などを詳細に解説してくれる本である。風信子は狂牛病が気になって読んでみたのだが、解説者の清水義範さん曰く、「日本一の回虫博士にして、あきれ返った文章上手・・・。研究と健康のために、自分のおなかにサナダ虫を飼っているという藤田先生なのだから、言うことに筋金が入っていて頼もしいのだ。」

この本の詳細について知りたい方は↓のリンクからどうぞ。
『サナダから愛をこめて 信じられない「海外病」のエトセトラ』 藤田紘一郎 著

1月24日 今日、紹介する本は『心の夜想曲(ノクターン)』 遠藤周作 著です。

2005年01月24日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


『人生に無駄なことは何ひとつ無い』という作者の言葉に、風信子は幾たび慰められただろう。
白か黒かいやグレーだってある。という含蓄ある言葉。宗教家じみた善悪で人生を語らない柔軟さが風信子の心を強く掴む。

キリスト教を信じながらも仏教に帰依した人に引けを取らない学識。どちらが良くてどちらが悪いとは決めがたくても良いではないかと、安心させてくれる包容力。

温かいまなざしで作者は読者に語りかける。善人になりきれない風信子を、ありのままで良いのだよと見守ってくれるのだ。そうなのだ、説教じみた世間の人ほど、おもいがけず残酷でみにくい一面をさらけだすことがある。迷いまどいつつ生きる人への慈愛に満ち溢れている随想集である。

引き続いて編まれたこの随想集のシリーズの最後あたりを読んで風信子は感じた。最早、この作者は彼岸が近いのではないか・・・。と、それほどの優しさを感じた。無限の優しさを感じた時、遠藤周作氏は旅立っていかれた。

この本の詳細については↓のリンクからどうぞ。
『心の夜想曲(ノクターン)』 遠藤周作 著

1月20日 今日、紹介する本は『はらたいらのジタバタ男の更年期』 はらたいら 著です。

2005年01月20日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


作家の五木寛之氏も嘆いていたけれど、忙しいのにかまけた医師の不勉強ということもあり、新しい情報を受け入れられない頑迷な輩(医師)がいるのは事実である。最近では男性更年期障害はきちんとした病名であり、診療科目ともなっている。全国の泌尿器科で男性更年期障害を診察しているところもあるし、近畿では関西医科大学付属病院や大阪大学付属病院では男性更年期外来もできている。

不眠や動悸などの自立神経失調症のような症状は男にもあるし、身体の過渡期みたいなものなのだ。ほっとして診察をキチンと受けるところができてきたのは朗報ではないだろうか。

夫も色々と不定愁訴を訴えるようになった。動悸がするので、心臓外科医の元へ通った。たいして、どこも悪くはないという。ほっとしながらも、男の更年期でしょうかね。と医師に尋ねると
『それは今年の流行り言葉のひとつだね』と言われていまった。

はらたいら氏の工夫や体験談を読むと、同じだあとホッとするかたもいるかもしれない。
この本の詳細については↓のリンクからどうぞ。
『はらたいらのジタバタ男の更年期』 はらたいら 著

1月19日 今日、紹介するのは『学級崩壊』 朝日新聞社会部 著

2005年01月19日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


朝日新聞を開いて驚いた。中山文科相が総合学習 削減の意向とあったからだ。
風信子には子供はいないけれど、長いこと子育てをする夢をもっていたので、色々と育児書を読んだりしていた。

それとT市の主催で情報発信講座というのに参加したときに、子育てについてのリーフレットを編集して出すと言う経験をした。子供のいない私は、子供と栄養について調べようとして、小学校の給食について学校へ出向いて話を聞こうかなあと考えてみた。ところが、友人の知人が小学校の先生で、ユニークな授業で有名な人で本も書いていると聞いて紹介してもらった。へへへ初インタビューということでワクワクした。という体験があり、それが新学期から総合学習が始まるという2002年だったのだ。

インタビューをしたI先生は、不登校児問題の解決をさぐるためにチャータースクールを作りたいという夢を持つ方であった。活動や実践もされていたが。

不登校の子供は学校から出て行ってしまう子供であり、学級崩壊とは学校の中での子供たちの不適応である。あのとき、この本を読んで驚愕した思い出がある。あれから幾らかどうなったのか。



この本の詳細については↓のリンクからどうぞ。

『学級崩壊』 朝日新聞社会部 著

1月18日 今日、紹介する本は『愛ゆらリ』 時実新子著です。

2005年01月18日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


風信子は神経が疲れたときに、夕方、台所に立ちながらモーツァルトの曲を聴いて料理をしていた。神経をしずめるための曲は、怒りを抑えるための曲といってもよい。外に出ればムカツクことも多いのだ。それを振り切るために選ぶ曲は、静かな曲ではない。激しい曲である。激しい曲でないと蘇えれないのだ。

今日、紹介する時実新子さんの川柳も激しい!!

なわとびに入っておいで出てお行き

こういう句を詠むと息をふきかえすような気がする。

本の解説には
激しい恋の句で知られる川柳界の第一人者・時実新子が、揺れ動く“人生”というものを真摯にみつめ、妻として母として、そしてなによりひとりの女として、深く、自分らしく生きるために、いかに生きてきたかを本音で語った、自伝的エッセイ集。とある。

この本についての詳細は下のリンクからどうぞ。
『愛ゆらリ』 時実新子 著

1月16日、きょう紹介するのは『がんの芽をつむにんじんジュース健康法』です

2005年01月16日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


この冬は暖冬のようだ。稀に寒くなるけれど我慢できないほどではないし。風信子は南国宮崎の生まれ育ちだけど、子供の頃に「もっと寒い地方のことを考えたら恵まれている。少し位の寒さなんか我慢しなさい」と言われて育った。木造校舎でふるえていたよ。中学になっても、セーラー服の上にカーデガンを着るのもご法度だったし、ハイソックスも禁止だった。高校でも制服のうえにオーバーなど駄目であったよ。

大阪に来て、大して宮崎と寒さは変わらないのに学校にストーブがあるとか、高校生がハイソックスやオーバーを制服のうえに着ているのをみると、うらめしくなる。だまされていたのだなあ、と。

でも、そのおかげでか割に寒さに強くなっているようだ。友人は皆、冬はアタシの家には遊びにいけないというのだ。暖房をあまりしないからだ。

とはいえ、冬の寒さが身体に与えるストレスは大変なものらしい。冬の間に身体のなかのビタミンは枯渇してしまい補充しないと色々と春になって体調をくずすことになる。風信子は30代の頃、春になると手がつって歯ブラシが握りにくいという体験をした。どうも、ビタミンBが不足していたらしい。

同じように友人で、春になると毎年、腱鞘炎で長いこと悩む人がいる。ビタミン不足だと思う。カルシウムも足りないのかもしれないが。

今日、紹介する本の著者である星野仁彦先生はもともと精神科医である。人の心を癒すことで自分にストレスをためていたと後になってわかるのであるが、42歳で大腸がんに襲われたのです。悪性で5年後の生存率が0%。同僚の医者に「お前は精神科医なんだから精神力でガンバレ」と言われたが、ショックに打ちのめされて、しばらくは無気力状態だったそうです。

それでも手術のあと、がんの治療に関する本を読み漁り、一番、納得できたのがゲルソン療法という野菜や果物のジュースを飲む食事療法だったそうです。

働きながら食事管理をするためには、厳格なゲルソン療法では無理があり、ポイントを抑えたやり方で実行。それがにんじんを始め野菜ジュースを大量に飲み、無塩食、油と肉や卵の制限というやりかただそうです。その結果、「余命半年」と宣告されたのに13年たった今、前より元気に生活されているそうです。

一杯のにんじんジュースががんを予防すると紹介する先生の本は、半分以上は、さまざまな素材の料理のレシピについやされている。いずれも、美味しそうな家庭料理である。

19歳の厄年に急性肝炎におそわれた風信子。疲れた肝臓に一杯のにんじんジュースが良く効くようなきがする。便秘の解消や、風邪をひきにくくなったと効用も多いと思う。

この本について詳細を知りたかったら、下のリンクからどうぞ。

『がんの芽をつむにんじんジュース健康法』 星野仁彦 著

1月15日 今日の紹介する本は『風呂で読む山頭火』です。

2005年01月15日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


昨日、ひさしぶりに西武のロフトを見て歩いていたら、ワゴンセールの台のなかにお風呂で使えるラジオを千円未満で売っていた。FMの他にTVも幾つか聞ける。ふと心惹かれたが止めた。千円未満の品物はスグに壊れそうだ。(千円で1年持てばいいでしょ!

風信子はゆっくり湯船につかるのが好きなので、お風呂につかりながら足首をマッサージしたりする。たまには手持ち無沙汰に歯を磨いたりすることもある。しかし、その方法を教えてくれた友人のように毎度まいど、時間を惜しんで有効に使うというのも、あまりに合理的すぎてナンカわびしい。無駄なようだが、やっぱり活字を追うのが一番すきだな。

冷え切った身体をお湯で暖めていると『山頭火』の俳句がしみじみとして迫ってくる。こりゃ、解説の大星光史の文章が良いのだな。ひとつ抜粋。

「ゆふ空から柚子のひとつをもらふ」

とても美しい句である。
したたるような山頭火の詩ごころが息づく。
貰った柚子の一つは、人間から、あるいは自分が木からもぎ取ってのものと見てもよい。
それでいて、その表現を「ゆふ空」としなくてはならない作者のやさしさ。夕空にほんのりと浮く柚子の詩景が見事にうたわれている。・・・大星光史

風信子は、以前にアルバイト先の先輩に
「あなた、遊びにいくのに狼みたいに群れて遊びにいくのが好きなの。おお嫌だこと」って言われてびっくりしたことがあったけれど、ひとりでいるのも好きなのだ。

だから次のような句も味わい深く読む。
「やっぱり一人がよろしい雑草」
「やっぱり一人はさみしい枯草」
私の気持を1000の理由をあげて人に告げてもわかってはもらえない。
私の気持を一つだけ理由をあげて人に告げて、良くわかるよと言う友人のとんちんかんな勘違いをただすのにも疲れる。山頭火と放浪の旅にでているような気持になって、心惹かれる俳句を味わおう。


この本についての詳細は↓のリンクからどうぞ。
『風呂で読む山頭火』 大星光史 著

1月14日、今日、紹介する本は『パソコンは猿仕事』 小田嶋隆 著

2005年01月14日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


2007年くらいから団塊の世代がリタイアをし始めるそうだ。思えばこの世代こそが、今日紹介する本『パソコンは猿仕事』に登場するアナログおじさんとして、会社の中の変化についていきがたい、難儀な思いをしてきた最初の世代なのかもしれない。と風信子は思う。

おだじまさんは、私より二つ下である。風刺の利いたエッセーを書く前は、テクニカルライターとして活躍されていた。

(テクニカルライター:〔(和製) technical+writer〕
コンピューターを中心とした電子・電気分野やその応用的分野に関する著述を行う職業。マニュアルの執筆や技術的評論を行う。)

当然、コンピューターなどには詳しい方だ。その彼が、パソコンによる個別のビジネスマンの能力向上が、総体としてのビジネスを血も涙もない猿仕事に変えてはいないだろうかと、のっけから嘆いてみせている。
次に書いているのは、セクシャルハラスメントならぬテクニカル・ハラスメントである。テクハラ??
(技術的嫌がらせ)を受けるアナログおじさんへの対策方法。

私がめっぽう面白いとおもったのは、
次の、インターネットはあなたのオツムの中身(程度)を映し出す。というところだ。そうなのだ、インターネットはエロだと言う人は、そういうオツムしかないのであり、広範囲に興味や関心を持つ人ならば、インターネットは宝庫である。

おだじまさん曰く。
「インターネットなんてつまらない」というあなた。つまらないのは、あなたの方ですよ。

う~む。快感!! 切り口うまいなあ。
1999年初版発行だが、今、読み返しても面白い。1999年といえば風信子は、この年の年末にパソコンを購入したばかり。本書のギャグにでてくるパソコンカタカナ用語のほとんどが意味わかんなかった! それでも面白く読ませてくれたけれど、オヤオヤ、今回よみかえしたら大分パソコンカタカナ用語の意味がわかってきていた。頑張れば、しだいに解ってくるんだなあ。

この本の詳細を知りたかったら、下のリンクからどうぞ。
『パソコンは猿仕事』 小田嶋隆 著

1月12日 『誰が国賊か 今、「エリートの罪」を裁くとき』谷沢永一&渡部昇一 共著』です

2005年01月12日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪

国文学者である谷沢栄一と、英語学者の渡辺昇一。あとがきより・・・バブルが弾け、日本は戦後最悪の平成不況に突入した。この事態を引き起こした責任者はいったい誰なのか・・・。

2人の経済の素人だが熱心に調べ上げて解ったことを語り合い、バブルのあと責任を取らない官僚を完膚なきまでに糾弾している。平成8年に出た文庫本だが、まだまだ不況脱出とはいかない現況の大元を作り出した事だから、なぜ、あのときこうなってしまったのかを正確にしておくことも大事なことだろう。舵取りを間違えた大蔵省(旧)の役人は責任を取らないのであるから、国賊というのもあてはまらないこともない。

この本の中身について、もっと詳しく知りたい方は↓のアドレスからどうぞ。

『誰が国賊か 今、「エリートの罪」を裁くとき』 谷沢永一&渡部昇一 共著

1月11日、今日ご紹介するのは『リリパット・アーミー ばらし篇』 中島らも、わかぎえふ著

2005年01月11日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


一冊の本に、エッセーと対談と戯曲が詰まっているという風変わりな作りである。このばらし篇のほかに仕込み篇という兄弟本があり、セットでどーぞとなっている。言葉に対する感受性が強く、博覧であるが含蓄もある。

もともと風信子が、名前を知ったのは朝日新聞の『明るい悩み相談室』での回答者としてだ・C

また、昨夜、記事が飛んだ(エラーになった!!) 夜中1時半まで書いていたのに、更新したら、『サーバーが見つかりません』って出た。エエーッっと思って、ブログを更新してみたら、今まで書いていた文章の分はパァになっていました。ナンデ、なんで・・・。

ア~タが、コピーをしとかなかったからでしょうが・・・。(自分でつっこみ!) エエーン、悲しいよう。

気を取り直して、『リリパット・アーミー』中島らも&わかぎえふ著 の紹介です。
えふさんのエッセーで、劇団リリパット・アーミーの由来をはじめて知った。『ガリバー旅行記』に出てくる小人の軍隊らしい。なあるほど。そうだったのか。座長のらもさんが名づけ親らしい。正式な名前は『笑殺軍団リリパット・アーミー』っていうらしい。『松竹新喜劇』もよろしいが、これもおもろそうねえ。(^○^)

対談のあとは、二つの戯曲の原文紹介。
ひとつめ、戯曲『ベイビーさん』~あるいは笑う曲馬団について~
人を食った副題であるよ。それに1952年生まれのらもさんが、昭和6年の満州・奉天を場所に選んでいるんだからねえ。

ふたつめが、戯曲『一郎ちゃんがいく』これは、わかぎえふさんの作のようだ。
これは明治物。劇中では洋行したのに、向こうでは和服で通した一郎ちゃんが帰国して洋装しなければいけない苦労話が披露される。世話好きの息子、新吉がかいがいしく父の一郎ちゃんに朝食やお茶のサービスをする場面も泣かせるが、一郎ちゃんが、後半の賊に切られた痛手を負いながらも学問問答に答えている場面も息をつかせぬ面白さだ。と読んでいても思う。舞台みたい!!

この本のさらに詳しいことを知りたかったら、↓のリンクからどうぞ。
『リリパット・アーミー』 中島らも、わかぎえふ共著

1月8日は、 抱腹絶倒!! 『大掴(おおづかみ)源氏物語 まろ、ん?』 小泉吉宏著です。

2005年01月08日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪


この日記を読みに来られた方、ごめんなさいね。殺風景な内容でガッカリされたでしょう。
実は、夜寝る前に一生懸命にキーを打っていたら、固まって全部パアになってしまいました。泣きたかったです。同じ文を書けるかどうか不安だけど、昨日の夜書いていたニュアンスは残せるかなあ。こまめに投稿ボタンを押して保存しておかないといけませんね。

さて、 『大掴(おおづかみ)源氏物語 まろ、ん?』 小泉吉宏著です。
先ず、栗の顔をした平安貴族のキャラクターが最初にありまして・・・。(貴族の自称、麿・まろ。栗・マロン。小泉さん、製菓会社からの依頼でこのキャラクターを作って温めていたのですって。飴のキャラにでもできないかなあと。)

そのキャラクターは、どうやら小泉さんの売り込みもむなしく、没(ボツ)になってしまったらしいのです。その後、源氏物語を漫画でだそうという話になった時に、突然、マロン君を思い出されたそうです。こうして冗談のような形で始まったのが、『まろ、ん?』でした。

この漫画、おおづかみと最初に断っているように、原典のおおまかな紹介ではあります。『源氏物語・全54帖』を見開き2ページで紹介しています。本の帯には、これ一冊で『源氏物語』を全部読んだ気になれる! かんたん!かわいい!おもしろい! とあります。

でも、私、16才のときに村山りうさんの解説本を読んで、源氏物語にスッカリはまってしまってから幾度となく現代語訳で読み返しましたけれど、それでも大層、面白かったですよ! ぜ~ったいお勧めです。

なんせ、描いている小泉さん自身がスッカリ源氏物語にはまってしまって、構想6年、制作3年かかったというから、思い入れが入っているんですね。まことに漫画ならではの抱腹絶倒なのではありますが、時代背景、衣装など綿密に調べて考証してあるのです。

風信子、現代語訳では一番、しっくりというか訳文が好きなのは与謝野晶子訳ですけれど、(文体が、男らしくてさっぱりとしているから。エッ??? もう、ごちゃごちゃ女々しく、ぎょうぎょうしく約すなっていうの!! だ・・・誰のこと・・・。)

面白いから、読み返すのですけれど。不思議ではないですよ。10代の恋や悩みもあれば、青年の恋も中年の恋も老年期の恋もあるのですからね。

若いときには、ナンデそうめそめそ泣くの源氏は! って感じで、こいつは好きになれんなあと思いつつ、女主人公の魅力だけで読んでおりましたが、気がつくと源氏の気持に共鳴している最近です。年とともに読み取り方も変化しているのですね。それだけの魅力がございます。

小泉さんも、この本を読んだ方々が、『源氏物語』をまず現代語訳からでも読みたくなってくださったら幸いです。と言っています。奥が深い本です。ぜひ、『まろ、ん?』だけでもお読みください。

ウサギちゃんの絵をクリックすると、この本の担当編集者/幻冬舎 菊地朱雅子さんのお話が読めますよ。

より詳しく知りたいかたは↓からどうぞ。
『大掴み(おおづかみ)源氏物語 まろ、ん?』 小泉吉宏著

1月7日、今日は七草粥の日ですね。

2005年01月07日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪

本日の紹介する本は、『21世紀知の挑戦』立花隆著です。
これからおでかけなので、続きは夜に書きますね。

2005年の今年は国連が、アインシュタインの論文完成100年を記念して世界物理年と定めたらしいですね。朝日新聞に載っていました。風信子は物理ってにがてだけど、今年はちょっぴりサイエンスにも関心を持ってみようかなあ。


『21世紀知の挑戦』のなかで立花隆さんは語る。20世紀は知の爆発であったと。これからの21世紀は知の挑戦であると・・・。ますます科学の世界からは目が離せない状態になってきていると。ところが、日本の科学教育は10年前・20年前よりレベル低下が激しくなっていて、まさに学力崩壊状態であるらしい。そんなことはたいしたことではなさそうであるが、ほっておくと21世紀に日本が没落する大きな原因になるらしい。

サイエンスの基礎知識のレベル低下は、一応優秀な成績で入ってきた新人キャリア官僚においても同様なので、なんと国と国との戦略的未来(情報とバイオ)の交渉において、対等の話し合いができないのだそうだ。これはこの10年20年でもそうなのであり、日本側(科学技術に無知な文系エリート)の知的レベルが相手国より低すぎて、これまでも大事な場面で政策判断をあやまり、どれほど多くのものを失ってきたかわからないそうだ。

だから、この本を読んでどうなの?って言われても何もいえないけれどなあ。マ、一般市民の科学への興味を引き出してくれ、やさしく説明してくれたこの本には、そんな大層なものを取り除いても面白いものがあります。後に続く多くの科学の本が出て、市井の声が科学教育にもっと力を!!と湧き上がってきたら軌道修正になるかもしれないと思う。

シスアド講座で聞いたのだけど、ヨーロッパのある国(フランスあたりかな)の地下に、半径300メートル? くらいの円盤が回転しつづけていて、どえらい実験経過中らしい。そのあたり話を書いた本さがしているんだけど、中身を忘れて検索しようがない。アホやなあ。トホホ・・・。

もしも、内容を知りたい方は、↓のリンクからどうぞ♪
『21世紀知の挑戦』 立花隆著

1月6日、今日ご紹介するのは、雑誌『サライ』です。

2005年01月06日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪

お仕事、もう始まっちゃった方が多いと思いますが、眼の憩いが欲しいなあと帰宅途中で購入するにふさわしい内容です。オンライン書店のセブンアンドワイでは、小学館、毎月第1・第3木曜日発行としてあります。アッ、今日発売日だ!!

検索したら、なぜか『サライ』って、男性誌に分類してあったわ。どうしてだろう。一般誌というか生活情報誌のような気がするんだけれどなあ。でも、やっぱり分別のついた、けれど疲れきったサラリーマンが読んでホッとするというわけなのでしょうか。

もちろん、女性向けの雑誌でもあると思うのですが。なんせ、秋には『京都の紅葉特集』ですし、中身におまけの便箋や封筒が入っていたりするし。このおまけに女性は弱いでしょ。
春は確か『行楽弁当特集』でしたっけ。風信子は、この特集を近所の医院の待合室で見かけて、おもわず手に取ってしまいました。夫にも見せたくてバックナンバーを手に入れたくなりました。梅田の大手書店ではバックナンバーもそろえてありましたね。
あまりに美味しそうな京都や東京の行楽弁当に目がクラクラしました。バックナンバーは手に入りますし、ネットで下から検索してみてくださいね。小学館のホームページのアドレスへリンクしてあります。

サライとは、ペルシャ語で『宿』という意味なんですって。大人の生活情報誌とあります。
是非、手にとってみてね。

ここから、小学館のサライのページへ飛ぶことができますよ。
『雑誌、サライ今月号』

1月4日 本日の紹介する本は『寿司屋のかみさんうちあけ話』 佐川芳枝著

2005年01月04日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪

今年で90歳にさる姑は入院先で新年を迎えた。初めてのことである。86歳くらいまでは自分で台所へも立てたものである人であるのに・・・。

初めて帰省したときのお雑煮の美味しさは忘れられない。風信子の実家では、関東風の焼いた角もちに、鶏肉出汁のおすましというあっさり系のお雑煮である。姑のは、風信子の母方のお雑煮と同じ関西風の丸餅であったが、新鮮な鯵(アジ)を火鉢で1日~2日をかけて干ぼかして出汁にするので、絶品なのである。
風信子は、寒いお正月には帰省をなるだけしたくなかったので、夫を納得させるために良く似せたお雑煮を作ってごまかすことにした有頭海老を煮いたときに、この頭で出汁をとるのである。それは美味しい出汁になる。あとは、丸もちの下に白菜のゆでたのを敷くとかすると甘味がたくさんでて、似せることができたのである。このあたりの事は、風信子のホームページ、『兎角日記』のなかに詳しく書いてあるから読んでみてね。

さて、元旦とニ日がこのお雑煮ならば三日目は、風信子の実家の父ゆずりの白菜とねぎの入った普通のお味噌汁へお餅を入れたものである。これがさっぱりとしてもたれた胃に美味しい。このセットをこなして、お正月のお雑煮は終わりである。毎年の慣わし。

ということでお正月の4日目となると手作りのお節も残り少なく、お精進のようなご飯のおかずには飽きてくる。とはいうものの、夫は大の肉嫌いだし焼肉・カレーはありえない。しゃぶしゃぶも駄目。2人では鍋ももったいない。

で、食べたいなあ。美味しいお鮨が!
グルメや通の人が書いたなら恨めしくなるだろうお鮨の本も、サラリーマンから嫁いだ女将さんが書いたこの本なら納得! って感じですね。
お見合いの話がひょんなことから舞い込んできたときに、「毎日、お鮨が食べられるならいいなあ」と思ったと言う女将さん。おかげさまで美味しいお鮨をつねづね口にできております。だって!

この本の詳細は、下のリンク先でわかりますよ。
『寿司屋のかみさんうちあけ話し』 佐川芳枝著

1月3日 本日の紹介する本は『君は弥生人か縄文人か』

2005年01月03日 | ☆ひやしんすの☆好きな本の紹介♪

この440円の文庫本は、風信子にとって涙がでるほどに価値がある本である。
梅原猛と中上健次の対談集。私の持っている本は1994年の版であるが、なんと書店では今は手に入らないようだ。驚き!
副題に(梅原日本学講義)とあるが、この梅原先生は非常に難解な著作をもって名を知られている。著書に『隠された十字架』などがある。著作は積読状態。多少は読んだかな・・・。いや、一分に訂正しょう。ハハハ。
中上健次氏とて風信子は小説を読んだことがない。もし、私が世をすてて隠遁するならば読むかもしれない。雑事に追われて積読がますます増え続ける私専用の書斎のなかにすら、中上氏の著作は置いていない体たらくである。(しかし、『枯木灘』なんと魅惑的な題名だろう。なおかつ難解そうである)

しかし、私は中上健次氏に恋をした。この対談集で、ぞっこん惚れた。ああ~、いい男だなあ。寝物語にこんな話を聞かせてくれる男はいないのか。血沸き肉踊るという面白さである。熊野詣でのこと。年に一度はそこへ行かないと気がすまなかった後白河法王。熊野へいけないとき用に後白河が作ったという京都若王子。京都の近くに住みながら知らなかったなあ。他にも、鍋料理は縄文のなごりであるとか・・。博学ってこんな人たちを言うのであるなあ~。

この本の、詳細は下のリンク先でわかります。
君は弥生人か縄文人か