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IBMとリコーが手を握るということ

報道によれば、IBMとリコーがITシステム事業で提携する。ワールドワイドで両社の販売網を活用しあう。IBMのシステム製品とリコーのMFPなどのペリフェラルを組み合わせて提案する。

プリンターやMFPは、ネットワーク対応になったものの、従来どおりのチャネルから販売されている。ネットワーク対応になったということは、システムと連携が前提だということだ。だが、これでは十分活用されているとはいえない。そういう意味で、今回の提携はバリューがある。

だが、IBMが一方的にメリットを得るかたちになるのではないだろうか。リコー系ディーラーがもつSMBマーケット(中堅中小企業)へのリーチは、IBMがのどから手がでるほどほしかったものに他ならない。IT市場が停滞するなか、IBMは、SMBを成長セグメントと位置づけてがんばろうとしている。日本IBMの新社長のバックグラウンドもSMBである。

サーバーはなくても、プリンターやMFPがない会社はないだろう。つまり、提案によっては、IBMのシステム導入につながる余地が大きい。

一方、リコーのビジネスチャンスは期待ほど大きくないだろう。IBMの顧客はすでにXeroxやCanonなどの製品を導入しているケースが少なくないとみられるからだ。
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