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ベンチャーキャピタル投資の矛先

米国ベンチャーキャピタル協会(NVCA)によれば、2008年第1四半期のベンチャーキャピタル投資の分野別で、バイオテクノロジーがソフトウェアを抜いて最大の投資額となった。

素直に解釈すれば、新興ビジネスの成長セグメントは、ソフトウェアからバイオになった、である。だが、これを額面どおり受け取ってよいのだろうか。果たして本当にソフトウェアやネットビジネスよりも、バイオの方が魅力が上回るようになったのだろうか。

ここで、ソフトウェアやネット企業の資金調達の方法が変わってきたという兆候を見逃してはならないだろう。従来は、ソフトウェア開発会社がベンチャーキャピタルから投資を受け、そのカネで開発なり、設備投資なりを行なってきた。依然としてこれがかなりの割合を占めるであろうスタイルである。

一方で、GoogleなどをはじめとするWeb2.0企業が、コンピューティングリソースをオープンソースとして開放するようになり、これを利用するベンチャーが増えてきたのだ。資金がなくても、スピーディにスタートアップできる。失敗しても、撤退が容易で、すぐにリエントリーできる。ますます回転速度が上がっているとさえいる。

バイオが投資先として伸びているのは確かだろう。だが、ソフトウェアやネット関連ビジネスも魅力度が下がったわけではないのである。
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