特別尼僧堂堂長・正法寺住職、青山俊董氏の心に響く言葉より…
《床の間に棺桶(かんおけ)を置いて、行き詰った時、その中へ入り、そこから見なおして見よ》(内山興正)
富士山に登った人が語った。
「富士山は遠くから眺めるものです。
山に入り、登り始めたら、粗削りの山肌や岸壁や谷にさえぎられて、富士の姿は隠れ、目に入るのは登山者の捨てたごみの山ばかり…」
「山を出なければ山は見えない」と私は好んでサインする。
山全体を展望しようと思ったら遠く離れて見ることだ。
そのように一人の人を見るにも、例えば親子、兄弟、夫婦、近すぎて見えるのは欠点ばかり。
まして自分の人生はさらに見えない。
内山老師が「棺桶の中から」という表現をされたように、自分の人生の外から、死にきった世界から見なおして、初めてどうあるべきかが見えてこよう。
日々共にありながら、死にきった世界から見る眼を養って育てることができたら、と思うことである。
:『あなたに贈る 人生の道しるべ 続・ことばの花束』春秋社
組織を出ないと組織は見えない。
コロナウィルスは大組織から離れ一人ひとりに考える時間を与える。
そして、ネット社会を推進し、AI社会の到来を加速し、ネクスト・ソサエティを迎える。
ネクスト・ソサエティに求められるのは正統性の確立と位置づけと役割の明確化と実践である。
求められる能力は、社会から排除されない範囲で自らルールを決め実行することとマネジメントを機能させることの2つのみ。
ネクスト・ソサエティは自立と協働の自由な社会である。